草原の魔王と魔王の祖先1
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「魔石召喚!!」
トシユキは 魔石召喚を使った。
「ヴォーーン」
魔法陣が展開された。そして魔石をセットしてみた。
すると 召喚アイテムは・・・・
「金貨」
「金貨」
「金貨」
・・・・「金貨」。
「素敵なベッド」
「市民からの感謝の手紙」
「貢ぎ物(できればお酒かハム)」
「お父さんの手料理」
「勲章」
「あの子の下着」などなど・・。
「よし これなら復活できるぞ! 王様とマリア! 手伝ってください。
あと 料理の得意なお父さんはいらっしゃいませんか!!」
「私は 元料理人でお父さんです!」
「ドシャー でも でも 善行のためです、ちょっと木陰に行ってきます。」
こんなに金のかかった召喚は初めてだった。
でも ほとんどの人たちを復活させることが出来た。
もちろん 請求書は後で送ることにしよう。
「はぁ! 私たちはいったい?? うぅ・・」
「死とは こんなに怖いものだったのか・・」
「ブルブルブル・・・。」
突然殺されてしまうなんて 今はどんな気持ちなのだろう?
戦って殺されてしまったなら 少しは納得できるかもしれない。
だけど 突然に自分の命を奪われるというのは 復活してからもしばらくは
思い出してしまいそうな気がする。。
「これは・・暗殺じゃのう。ただ 気になるのは、このように見え透いた手をなぜ使ったかじゃ。
犯人は限られるじゃろう。うむ、、、。
ところでトシユキよ。そなたの使っていた魔法はもしや 魔石召喚ではないか?」
今回の事件は 完全な暗殺計画だった。
生き返った人たちから 少しだけ話を聞くことが出来たが
今回の視察で集まった人たちは王族派の人たちだった。
だから 王様と仲のいい貴族たち、忠誠心の高い兵士たちが集まっていた。
それと 魔石召喚もそろそろ隠し切れなくなってきた。
秘密にしてほしいとはお願いしてあるが 悪魔のときの件もあるし無理な話だろう。
しかし 驚いた。
話によれば魔石召喚は 伝説のスキルで伝承があるらしい。
「世界の半分を手にした者は世界のすべてと同じ力を有する」っと。
確かに 今回 兵士も復活させたら結構な ステータスポイントがもらえていたし
このスキルって 危険なスキルというか・・魔王が欲しがりそうなスキルだな。
だからって強くなるために魔王ルートなんて御免だけど。
・・・・
悪い貴族の家で 大臣と貴族がトシユキをおとしめるための話をしていた。
「大臣様 お力をお貸しいただいたばかりか、邪魔な貴族たちまで片付けてしまうとはさすがでございます」
「私はお前が好きだと申しておっただろう。気にするな」
「はっははは・・。ですが これでトシユキが草原で魔界を作っていると噂を流せば
ヤツの運命も消えることでしょう。ははは」
「何を言っておるのだ? 大魔法による攻撃の後、全軍で草原に攻め入り根絶やしであろう、
織物のようなことをまた やらかしたらどうするのだ」
「織物でございますか? 確かにあれは驚きましたが。。
ですが、あれは偶然にございます。ははは
今回の件で 織物も売れなくなるでしょう」
「お前は強者側の者だろう。 何もわかっていないな。。。好きだったのに・・」
「ぐさ!」
「な!何をなさいま・・」
大臣は 砂漠のナイフで悪い貴族を刺してしまった。
刺された悪い貴族は 石になってしまったのだった。
「金を中心にしか、ものを考えられぬとは所詮は人間か。
まあ 私も半分以上、人間の血だがな。だが ご先祖様の心は、いつも私の中にある。
弱者と強者を分ける世界こそがわが祖先が目指した世界なのだ」
大臣は 不敵な笑みを浮かべた。
「まあいいさ、 結果的にはいい知恵を授かった。
トシユキを滅ぼして王も片付けて
今度は銀貨に含まれている銀の割合を1/10にして
銀貨の雨を私が降らせてやろうではないか。
魔物を使役できなくても 魔界が作れることを見せてあげましょう!!ご先祖様!!!!わははは」
砂漠のナイフが淡く光った。
「お客様 グリーンティーでございま・・ キャーーー!!」
ミーフは 悪い貴族の姿を見た。そしてエルフの素早いスピードで逃げ出した。
「まてーー! その者を 捕らえるのだ!!そのエルフは人殺しだ」
・・。
・。
「こっちよ! ミーフ」
「あ ハーパー・・」
二人は せっかく 就職できた屋敷を逃げ出すことになった。。
・・・・
俺は ベーレ国に一度潜入してみることにした。
王様を城に戻せればすべてが解決するだろう。
しかし 城が安全かどうかはわからない。
移動方法も 船でベーレ国を目指せば見つかって何度も戦闘することになるので
森を抜けていくのがいいだろう。
でも 森を抜けれることが出来る人たちは 兵士たちも含めて何人かいるけど
2~3日でベーレ国に行けるとなると 俺しかいない。
トシユキは 一人で行こうと決意した。
顔を隠せる大きめなローブを着て 道具袋には役に立ちそうな魔石を選んで入れた。
「俺も 連れて行ってくれ・・ ミーフちゃんが心配なんだ」
マイクも行きたそうにしているが・・・どうする?
戦闘よりも行商のほうが得意そうなタイプだけど。
諦めてもらおうと何度か 説得をしていると
「ピョン ピョン ピョン」
「ジュルルル」
ウサギのピョンチとスパイダーが現れた。
一緒についてきてくれるらしい。
「頼むぜ トシユキ」
「よし じゃぁ こうしよう! 合体!! ガシャン!」
マイクの背中にスパイダーをおんぶさせた。
これで 魔物に襲われてもスパイダーが守ってくれるだろう。
ピョンチにも マイクを守ってもらうことにした。
トシユキたちは ベーレ国を目指して森を進んだ。
「いけー ピョンチ!!」
道中では オーガに遭遇したり 頭が魔物で頭より下は人間の人型魔物や
地形に擬態して地面から突然角を突き出してくる色々な魔物と遭遇した。
俺たちは4日かかってベーレ国に到着した。
マイクは スパイダーをお腹に装備しなおしローブを羽織った。
外目には お腹のでかい中年のおっさんにしか見えない。
ウサギのピョンチは モンスターではないのだけど、
お人形が着る洋服を着てもらった。
テイマーによって使役されていると一目でわかるようにした。
ちょっと 動きにくそうにしているが街で騒ぎになるよりはいいだろう。
マイクたちは ミーフさんを探しに行った。
俺は ジョンの店と食堂の様子を見てこようと思う。
行けそうなら、城にも潜入してみたい。
ローブを深く着込んだ男が ジョンの店に入ってきた。
「あいよ!」
ジョンは 男の注文も聞かずに コーンスープを差し出した。
男は 驚いたようだったが、ジョンはそのまま話始めた。
「魔王が復活したらしい。魔王の名前はトシユキって言うらしい・・・」
草原で魔王が復活したという話が街で流れているらしく
視察にいった貴族は 全員がトシユキの放った魔物の餌食になったのだとか。
勇敢な兵士たちが戦ってくれたおかげで
数人の兵士だけが警備船で帰ってくることができたのだとか。
でも ひどい状態で ほぼ全滅させられたらしい。
そして 生き残った警備船の話では警備船が逃げるときにトシユキが
「ククク 準備は整った。 ベーレ国の者たちは皆殺しだ!!」と叫んでいたということだった。
トシユキは テーブルに金貨を一枚置くと ジョンの店を後にした。




