表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/27

神界で選択!どっち??

俺の名前はトシユキ


モチ米とブドウを栽培して田舎でスローライフを送っていまして

結婚はしていて妻と小さな子供とで暮らしています。


ただ もうじき一人になるんだよ。

妻は前々から「出ていく 別れたい」って言ってたんだけど 今度の今度はほんとにダメだ。

息子も妻についていくって言っているし 長靴には歯磨き粉を入れてくる。



何でこうなったのか? 


何かやったのか?


逆に何もしていない。それがダメなようだ。


でも いい訳じゃないけど妻の愚痴は過激すぎるし怖すぎる。

簡単に「うんうん そうだね」

なんて相づちをついたら 自信を付けちゃって、そのまま殴り込みに行こうとするから

そんなことになったら 止められない!



だから 最終的に愚痴をうまく聞けない俺のパソコンは、水に沈められることいなる。。。。


※でも 乾いたら また復活します。あと何回復活できるか。




トシユキは 秋の収穫のために機械を運転していた。

黄金色に見える稲穂を 機械が駆け抜けるのは気分がいい。

黄金色の稲穂のジュウタンをを刈り取り機が通り去ると通った後は緑色のジュウタンに変わっていく。

吸引力抜群の掃除機で 小麦粉やビー玉を吸い取る実演を見るよりも達成感があった。



「あれ? 機械にワラが詰まっちゃったか」 


ときどき こうなるが仕方がない。。


機械からワラうを外すのに まず ワラについている稲穂を ポケットに突っ込む。

そしてワラを外すの繰り返し。


それを見かけたじいちゃん(父親)が来て一緒に作業を手伝ってくれた。

「おめぇ マブタが二重になってるべ 眠れてねぇだろ??ところで孫は元気か?」



俺は 寝不足になると クマはできないけど顔がこわばったりマブタが二重っぽくなる。

「いやいや じいちゃん。 そういう日もあるよ」



「トシユキよ また 孫に会わせてくれ・・・・ん?!」

突然機械が動き始めた。


前進する機械! 巨大な鉄の塊が 突然じいちゃんに殺意を向ける。


このままではじいちゃんが機械に巻き込まれてしまう!!

俺の体は勝手に動いてしまった。

じいちゃんを助けることが出来たのだが自分が身代わりになってしまった。


ごめん。。 妻と子供よ。達者で暮らしてくれ。。。


・・・・・・


助けた瞬間、俺は光に包まれて雲の上に寝ていた。

「起きて・・」と声がしたような気がして目を開けた。 

すると超美人の神々しい人を発見した。

横になっている俺をのぞき込んでいる。

顔は少し幼さを残しているようだが、キリリとした顔立ちだ。


なんか、俺の心臓の動機も激しい


大きく胸元あたりが見えて巨乳グラビア写真だ。

しかも スタイルいい~し この人は人間じゃない! 

きっと 女神だわ



「あなたをここに呼んだのは私です。私は女神です」

女神は天使のほほえみを浮かべた。

女神との自己紹介を軽く済ませると 死んでしまう俺に二択を与えてくださるとおっしゃった。


もちろん 異世界へ行くか元の世界に戻るかの二択だ。 

ただ 元に戻るからと言って事故の瞬間に戻るわけじゃない。

安全な場所に戻してくれるというのだ。

少し意外だったけど、でも「なぜ?」と聞いてみると「そんな残酷なことはしたくありません・・」と言われたので納得した。



それから俺はまずは女神にお礼を言った。

でも 今の心境だと別に事故現場に戻します。と言われたってお礼は言っていたかもしれない。

死にたくはないけど ずっと大人をやってきたから なんだか諦めがつくというか・・

あのグラビア女神を見れて、今は幸せな気分だ。

だから麻酔を打たれたように 痛みを感じずに成仏できるかもしれないから。




でも こんな体験はめったにないし せっかくだから異世界の話について聞いてみることにした。

すると女神は ミュージカル風になった。

そして熱弁を振るった。

しかも 胸もときどきプルプルと熱弁を振るっていた。



「私たち神々は日々新しい世界を作っています。

そして知性がある程度育ったところに魔法などの新しい力を移植し

最終的には神の世界を再現しようとしています。

しかし魔力を行使できる適合者が少ないのです!!ボヨヨン

ですので・・・・異世界へ行っていただきたいのです」


なるほど ボヨヨンか! って つまり 魔法のある世界は作ったけど

魔法を使える人間がいないから行ってほしいということらしい。

ただ おかしなところは俺は魔法は使えないことだ。

そのことを女神に聞いてみると 今度は地球の神話の話が始まった。


結論を言ってしまえば 神界が地球の法則を書き換える「魔力移植事業」と言うのをやったらしい。

その甲斐あってゼウスとか神仏とか沢山の神が生まれたらしいのだが、

最後の詰めで事業は失敗した。


そして 魔力は無くなり元の世界に戻してしまったのだとか。

まるで どこかの国の政治のような内容だった。


そして・・ 異世界に行くなら、ちょっといいものをくれるという!!

女神は手のひらを胸の高さに広げると 

手のひらの上のあたりに球体の光りが出てきた。


「・・・もし 異世界行きを選択するならこの旅立ちのリュックを差し上げましょう」

そしてリュックが現れた。


手渡されてリュックの中身を見てみると

旅立ちのリュックには、3枚の紙と宝石の入ったリングが入っていた。


「リングはあなたを転移させる場所周辺の情報とステータスを見たりできるサポートスキルが付与されています。

白紙の紙については旅先で困ったことがあればこの紙に願いなさい。私が叶えてあげましょう

・・・・・旅に困らない様によく考えて使いなさい」


と言っていたが、叶えてもらえる願い事は何でもいいようだけど 

でも 元々は旅を助けるための物だからその範囲内で、だから「世界征服!」なんてものは 無理らしい。 



異世界については 魔法があるファンタジーの世界そのままらしい。

つまり ラノベの異世界だ。



そして 本題に戻ろう。



願いの叶う紙を持った状態でファンタジー世界に飛び込むか?

それとも地球暮らしに戻って離婚して暮らすのか?


素直に言えば異世界に行って冒険したり

魔法を使ったりお金持ちになったりしたい。

しかも女神に命を救ってもらった 借りもある。


ただ 離婚するとしても 別れたからって全く付き合いがなくなるわけじゃない。

だから 少し罪悪感が残るとしても俺が選択しなくちゃいけない。

どちらを選択したらいいだろう??


純粋な好奇心を満たすために生きても、いいのだろうか??

俺は 腕を組んで歩き回りながら考えてみた・・・・。

そして 自分なりに答えを出した!!


「女神さま 私は異世界へ転移しようと思います。

それで一枚目の白紙の紙は地球の家族の幸せを願います。」


家族には悪いけど 俺の好奇心は抑えきれなかった。

ファンタジー世界は 大好きだったから。ずっと 憧れていたから。


それに 女神様が命を救ってくれなかったら成仏していたわけだし

家族のことも、地球では事故で死んだことになるだろうから俺の生命保険が降りるはずだ。

しかも妻たちは この先は女神パワーで人生を助けてもらえる。これでどうだろう??



女神は座って 俺をじっと見ている。

ぱっちりとしているが キリリとしたお目目がまっすぐな視線を放っていた。

「ふぅ~・・」

そして 深い溜息をついた。

ため息をつかれるとなんかだ 異世界を選んだことに罪悪感が沸いた。

でも 女神の言い分は逆だった。



「わかっていますか?

あなたはどうして自分のためではなく、家族のためにその力を使おうとするのですか?」


え? そっち? でもなんでだろう?

俺は 今までの生活のことを女神に話した。


「はい 私と妻たちの仲ははっきりいって良いものではありませんでした。

私は仕事をやりながら自分のことはできるだけ自分でやってました。

外食や旅行も自分なりには頑張ってみたのですが・・・・・うまくできなくて。

逆に出ていきたいから500万くれと言われてしまう始末なんです」


女神は 指で自分の髪をなでると一つまみほど耳にかけ

そして 俺の長い話をうなずきながら黙って聞いてくれた。

そして口を開いた。


「いくつか助言する程度なら構いません。ですがあなたは奴隷か何かがしたいのですか?

 あなたにだってあなたの都合があったのではないですか?」


そう淡々と話すと今度は 少し強い口調になった。


「あなたの場合は!もしも毎日 金塊を生み出す鳥を飼っていたとしても

しばらく経てば今と何も変わらない日々に戻ってしまいますよ!

そんなのダメじゃないですか!!」


女神は両手を少し広げて俺にそう言ってきた。

そしてピタっと動きが止まって アゴにこぶしを当てて考えるしぐさをすると、

話をつづけた。


「それは。。仕事についても同じことです。

なぜ仕事が忙しいか考えたことがありますか? 」


おっしゃる通りです。仕事は要領が悪いからかな?と答えると

女神はやっぱり 残念そうな顔をした。

胸も下を向いるような気がする。元気がなさそうだ・・。



「では異世界に転移してもらう前に 軽いおままごとに付き合ってもらいましょう」

そういうと 女神は手から日本円の100万円を出した。(よく見ると子供銀行と書かれている)


「今は100万円があるだけの世界です。

あなたは100万円を手にしているわけですから満たされているはずですね? 


このお金でまず何をしますか?


それから もう一人 道具屋役がいりますね

ちなみに私は銀行役をやりますのでお金が余ったら預けてください」


女神は 胸元の異次元収納から クリスタルのような小さな石を取り出した。

自ら作り出した魔法陣に何かとクリスタルを乗せると カーバンクルが召喚された。


聖獣のようだけど ぷにぷにのアニメキャラのように可愛い生き物だ。



「では まずは生活品を買います。

そして私は農家なので農耕をしようと思いますので農具を買います。 

それで100万円をカーバンクルさんに渡します」


100万円をカーバンクルに渡そうとすると女神はこう切り出してきた。

「カーバンクルの道具屋は、あなたの代金を秋の収穫まで待ってくれるそうですよ。

さて 返してもらったお金はどうしますか?」


秋になれば農作物を売ってお金を手に入れることができる。

だからそれで 払ってくれればいいということか?


「支払いを待ってもらえるなら 銀行に預けますね」


「では しばらく貯金は下ろされないと思います。なのでこの100万円をカーバンクルの道具屋に貸すことにします。

さあ 一番最初に持っていた100万円と、今の100万円の価値を比べたら、どのくらい違うと思いますか?」



100万円は最初は1個しかなかった。

俺は 100万円のツケと銀行に100万円がある。

道具屋は?

銀行はいくら持ってる?・・・・。

ちょっと待ってくれ これはそういったタイプの問題じゃない。


なんだろう・・・ この追われているような不安な感覚は。

後ろから 背中をつかまれそうな怖い感覚は・・。

最初はなかったはずだ。


女神が本当に問いかけているのは?・?・?

この不安感の事なのか??



「実物の100万円は一つしかないはずなのに、今は100万円が大量に増殖している!!」



女神は ニッコリ微笑んで首を少し傾げた。


「わかりましたか? 私はさらにあなたに100万円を貸すこともできるのですよ。

実在しないもののために汗水を垂らす生活をして、あなたはどれだけのものを得てきたでしょうか?」

女神は自分の胸を指さした。

「あなたの心は確りと満たされていましたか?」



お金の循環は経済にいいことだと教えられてきた。

だけど それは地球の話だ。

神界にいる女神に「何を得るために働いているのか?」

と聞かれたら説明できるだろうか?? 


お金を得るため?

銀行でゼロを6個書き込んだ紙だけど・・欲しい?


神様の事だから一か月後に地球を消そうと思っているけど

それでも欲しいですか?くらい聞いてくるかもよ。


でも イヤ 欲しかったんだ。地球に居たときはみんながそう思っていた・・・。




女神は白い椅子に座った。そして カーバンクルは膝に乗ってきた。

なついているし可愛い聖獣のようだ。


「1枚の白紙の紙で願えるのは1つです。ファイアボールも一つなら、古代神の魔法のメテオストライクも一つなのです。

特別にあなたに選択しを授けましょう」

女神はカーバンクルをなでながら特別ヒントをくれると言ってくれた。


女神は手を広げると 女神の前に 剣とスクロールが現れる!


・魔剣ホーリー


・魔剣ガイア


・魔剣エクス


・メテオストライク


・・・・などなど



おままごとに付き合ったお礼なのか 白紙の紙の規制を緩めてくれた気がする。

エクスって エクスカリバーだろ。何でも斬れちゃうって言う伝説の剣だ!


でも メテオストライク覚えていきます!(`・ω・´)


なんてのは リスキーなので選択しない。

乱用して恐竜を滅ぼしちゃいました。じゃ 済まないから。


魔剣はどうだろう。

「トシユキは 魔剣ホーリーをかざした!しかし、大人の心では発動しなかった・・」


「トシユキは 魔剣エクスを地面に突き立てて勝利の雄たけびを上げた!!

魔剣エクスは 深く刺さり込み そのまま地中深くに消えていった・・」


俺が装備しても 悪いビジョンしか浮かんでこない・・・。


「二刀流、上等じゃ~!!木刀で相手してやんよ がはは」

そして 嫁と対決するビジョンしか 浮かんでこない。



悩んでいる間も俺の目は 悪いと思いながらついつい女神の胸元へそそがれてしまう。

しかし! 胸と一緒に見えるカーバンクルを見て思いついた。

女神が召喚した聖獣のようなものだろう。

仲間にすれば聖獣を従える冒険者になれるし、いろいろと便利なんじゃないか?って。




「女神様 その子を譲っていただけませんか!!!」




俺はカーバンクルをカッコよく指さした!!そう カッコよくね!

っが 目線が胸にそれてしまった。


ボヨン・ボヨン~!!


「その子って このお胸ですか? 構いませんが。。ですが・・・魔剣より重たいですよ」



強力な魔道具になりそうだけど 俺が装備したら別の異世界冒険に旅立っちゃいそうだ(´・ω・`)



女神の口をすぼめた。

クスクスと 握った手を口っもとにつけて笑い始めたのだった。

「冗談ですよ。クスクス。 ただ 一度、魔石召喚で召喚した魔物は元には戻せませんので スキル「魔石召喚」を授けましょう。人間にしてはよいスキルを選択できましたね」



※魔石召喚とは(死者蘇生に近い召喚術。術者は魔物の力の一部を共有できる。

ただし一度倒されると再び召喚することはできない)



※魔石とは 生命体に生成される魔力の石、ただし天命を全うしたものの体には残らない。


俺は「魔石召喚」を取得した。

お胸を指さしといて「やっぱり 魔剣が欲しいです」なんて言いにくかったから。。

残りの白紙の紙は1枚になってしまったが、これは異世界に降りてから考えようと思う。


「それでは、異世界に飛ばしますので あちらに見える大砲の中へ入ってください。クスクス・・」

大砲を指さして 表情を変えた俺を見て女神は笑いは出した。

でも大砲だよ!なんて 原始的なもので送り出そうとしているんだ。

少し離れた場所に大砲が見えていたのだが 実はオブジェ的なやつじゃなくて、現役なものだった。

女神は トコトコと大砲のほうへ 走っていく。

ヒールのせいなのか 胸がユサユサとさせていた。


「さて 出発しましょう。 では 準備が出来たらあの大砲の中に入って下さい。はい これお菓子の入った袋です。クスクス」



大砲のところまで来ると女神の雰囲気が変わった。

何をウキウキしているのだろう。

遊園地の係員のような、ちょっと子供ぽくなった女神にお菓子まで

もらったが ウキウキしている女神が可愛く見えた。

人間を大砲で打ち上げるのが 楽しみで仕方がないのだろう。


そのあとは 「いいえ」のコマンドを押しても

「はい」を押すまで永遠と繰り返す感じのやり取りをしながら大砲の中に入った。


「最後に聞かせてください。あなたは異世界で何をしてみたいですか?」

「はい やっぱり 農園をやることになると思います。でも せっかくの異世界なので少しの間は、自分を見つめ直してみたいです」



「そうですか。それなら きっと ピッタリの場所ですよ。私のおすすめの場所です」

そう言うと 真っ暗になったそして打ち上げられた。


「行って らっしゃい~~ 私の・・!」


女神は 出発進行のポーズでこぶしを上にあげて元気に 見送ってくれた。

素敵な笑顔を持っているじゃないか。


発射は意外と衝撃もなくスムーズであっという間に宇宙空間のような

場所を通過して異世界に落ちていった。


空からは 豊かな森と草原。

いつかは、行ってみたいエメラルドグリーンの海が見えた。

人里のない草原にフワリっと降り立った。


「ナイス着陸!」っと 空に向かって親指を突き立てた。

空は透き通る水色で、遠くに大きな入道雲が見える。

草原から少し離れた場所には運河があって

しばらく下っていけば運河より広い海に出られるようだ。

山も海も草原も 誰のものでもない、俺のものだ。

さあ キャンプしよう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ