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孤独Reverse  作者: 暁 皇成
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奇跡の始まり7

先日芥川龍之介の歯車をみましたが心を打たれましたね

彼を一言で言うと天才ですね。

「うそだろ…」


自分の驚き方に一番自分が驚いてしまったがそんな考えている余裕は今はない、


目の前に現れた存在を必死に頭をフル回転させて考えた。


だが頭の中に流れてくる情報は言葉にして二文字程度の物しか思い当たらない。


そう…それは…


(何故…何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故)


頭がパンクしそうなくらいその言葉が頭を流れ来る。


だが、

そんなことをおかまいなしに目の前の人は喋りだした


「ビックリした?」


その言葉をキッカケにパンクしそうな頭が少し正常に動き出したがまだまだ動揺は隠しきれないほどしている、


その証拠に未だ両目が開いたままだった。


「そんなに驚かないでよ…」


俺が何も答えられなかったのが分かったのか向こうから喋ってきた。


だが、

そのおかげもあってか何とか喋ることが可能になった


「お、おおお…驚いてねぇよ…」


混乱したままの頭でこれだけの言葉を出すのが限界だった。


人間が喋る時一番答えやすい言葉が承認言葉…つまり『うん』や『そうだね』が一番多く使われていて一番答えやすい言葉だとされているが次に答えやすい言葉は否定言葉…つまり『違うよ』や『いいえ』が定番的だ。


今自分がつかったのは否定言葉だ…


自分は友達がいなかったせいかあまり人を認めるということをしてこなかった。


しかも、


ほかの人たちを否定しまくってきて…つまり青春や一般常識を否定してきたのだ例えば…クリスマスを彼女と過ごしているのは無駄な時間だとかを考え生きてきた訳だ。


そのため必然的に否定の言葉が出る確率が高くなるわけだ。


先程の言葉を聞いた瞬間目の前の人は少し呆れていた


「あんなに驚いていたくせに…さすがに無理があるかな…」


目の前の人物が苦笑いをうかべた


俺の頭が正常に戻ってきたと確信する


「危うく人を信じることをやめるところだったぞ…」


目の前の人物の後方を確認してた、


すると


目の前の存在がないわ~と言わんばかりの顔で口を開いた


「それは言い過ぎでしょ~冗談きついよ?」


全然まったく冗談ではなかったが目の前の存在にはそうおもえたのかまったく信じてもらえなかった、


なんなら死にたいと思ったほどだったのにな。とは、思っていても口にはしない


「冗談きついのはどっちだ?…こんな手の込んだ事をしやがって…」


そう言いながら目の前の人物へ睨みをきかせる。


本当に心が死にかけていたのだからこれぐらいの事をしてもバチはあたらないはずだ


「だって、あんなにあっさりと引っかかるとは思ってなくて」


笑いながら言われるとなおさらムカつく…


「もう、二度としないでくれよ陽太…心臓に悪い…」


そう、目の前の人物は佐藤陽太 


朝通学中に出会った元気な女の子だ。


「ごめんって~悪かったよ!」


両手を自分の顔の前で合わせ頭を少し下にさげて謝罪の気持ちがこもったポーズだった。


俺は無意識にニッコリ笑ってしまった


(しまった!この子にみられたか!?)


すると、

彼女はちょうど下を向いていたおかげで今の自分の微笑みをみられることはなかった


(よかった…だが…こんな事を気にしているのは世界中俺だけじゃないのか?…なんかちょっとマンガっぽいな…)


心の中で愚痴を吐きながら口を開ける


「そんなに…謝らなくてもいいよ…」


そう言ったら素直に彼女は頭を上げたニッコリと笑いかけてきたその姿はまさに無邪気な子供だった


「それで、幸喜君はなにをしていたの?」


(別に…廊下を歩いていただけです…と、答えたいのだが…多分聞いているのは他の事だろう…)


「そうだな…廊下を真っすぐ歩いていただけだぞ」


彼女が明らかに怒った顔をみせてきた


「そういうことを!聞いているわけじゃないんだよー!」


その声はこの場所では少し大きかった。


思っていた以上に廊下に響き渡っていく


「ごめんごめん、そんなに興奮しないでくれ…本当は、教室に戻るところだったんだよ」


俺が普通に答えると彼女は興奮が少し落ち着いたようだった


「そっか~私は少し学校探検かな~」


小学生みたいな事をしているなとはさすがに言えず


「学校の事を知ることは悪くないな…だが、もうそろそろお昼休みも終わりだろ?」


そう言われて気が付いたようだった


「え!もう、そんな時間?学校探検楽しかったのにな~」


言ってしまった俺も子供の夢を壊したみたいに少しだけ可哀そうとおもってしまった。


だが…後悔先に立たず!


言ってしまったものはしょうがない


「探検は、また今度やればいいさ」


そうはいっても機嫌はそうそうなおるものではない


「そうだね…また今度やるよ…」


(もう、何と言うか…罪悪感しかないな…ここは仕方ない…俺が折れるとしますか…)


「ゴホン…わ、我も(ん!?)一緒に探検とやらに、行かないこともないぞ…」


性格となりつつあるこの喋り方をしてしまい彼女は朝と同じように不思議そうな顔をしてから、


理解したのか一瞬にして嬉しそうな顔になった


「ほんとに!?やったー!」


微笑ましいほどの無邪気ぶりだ。

だがそろそろ時間だ


「もう、俺はいくわ一応俺は1年Cクラスだ陽太は?」


「私は1年Bクラスだよ、んじゃまた明日ね!」


(ん!?俺は聞き逃さなかった)


「今明日って言ったか?」


「ん?そうだけど?探検は早いほうがいいじゃん!」


自分の思っている以上に早くて内心動揺してしまった


「そ、そうだな…また、明日な…」


(明日までに忘れているといいな…まあ、その可能性はほとんどないだろうけど…)


話は終わったとルンルン気分で陽太が来た道を戻っていき、

俺も戻ることを決めた。


教室に戻り3・4・5・6時間目を無事に終わらせて、

帰りの支度をしてあとは帰るだけとなった。


すると前の席の翔太が声を掛けてきた


「幸喜一緒に帰らないか?」


そう、長年味わった事のない一緒に帰ろうコールだ、


実際のところ喜んでOkと答えてもよかったが自分の性格上肯定するのはあまり好まない…

なので…


「ごめん、今日は用事あるから…」


少し残念だと自分でもおもったが仕方がない…


「そうか…わかったよまた誘うね!」


そう言われてから俺は席を立ち教室を後にしていった。家にいるであろう


(あいつの世話をしてやらないとな…)

書く時間より見る時間の方が断然早い…

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