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昔話

この回は、主人公の回想になります。

夜中に目が覚めてしまった。

宿は2人部屋を取ることになった。

シェリーとベベがおれと一緒に寝たいと言ってきたが、

10年早いぞと冗談交じりにくぎを刺しておいた。


3人で腹いっぱい飯を食ったあとは、

ベッドに入るや否やすぐに深い眠りについた。


そしてなぜか、ふとこんな真夜中に目が覚めてしまった。

おれは、ぼんやりとした頭で、

このアクティビティゲートをVRMMOとして

やっていたことを思い出していた。だが、思い出されるのは

ギルメン達と一緒に過ごした日々の事ばかりだった。


超高難易度のクエストを協力してクリアしたり、一緒に

パーティ狩りをしてレベルを上げたり、

ギルド戦もあったので、他のギルドと戦って

ランクを上げたりもしていた。

ギルドのランクは、β時代からやっている者達が

最終的には上位のギルドを占めるようになっていて、

1部になると、ランカー同士の争いになっていた。


当時は各TOPギルドの中では、

おれは剣士で頭一つ抜けて強いと

噂になっていたようだが、よくわからなかった。

強くなりたいという好奇心については、

泉の水のように湧き出るほどあったので、

常に全力で上を目指して駆け抜けて

いたせいかもしれない。



うちのギルドは、ギルド戦が一番得意で、

連携やタゲ合わせ、攻めと引き際の見極めが

めちゃくちゃ上手かった。普段は

()()()()()()()()(他の者に依存せず、独立して行動できる者)

なギルメンだが、いざ集団での戦闘となると、

とてつもなく良い連携が取れる。


他のギルドからは、あんな個性の塊のような連中が

どうしてあんな連携がとれるんだと不思議がられていた。


クエストやギルド戦などを日々行っていると、

いつの間にか俺たちは1部のAランクになっていた。


そして、あのユグドラシルのクエストをクリアして

この世界で唯一の1部、Sランクになった。あれから

うちのギルドが変わり始め、ギルメンのログインが少しずつ少なくなり、

あの時のような、ワイワイガヤガヤとギルド戦を行ったり、一緒に

クエストをクリアすることもなくなっていた。


ここが現実世界となった今、またあの時のような

ギルドを作りたいとぼんやり描いている自分がいて、

ギルメン達と色々な事を一緒にやって、一緒に

楽しめたらいいな~と、考えていた。

シェリーとベベは、故郷を滅ぼした魔物を追っている。

一緒にいるうちに、その魔物にはたどり着くだろう。


この世界に入って初めての目的が出来た。

この世界を全力で楽しんでやろう。


朝になったら、あの2人に合いそうなエンチャントアイテムを

揃えてあげよう。レベルももう少しあげておきたいので、

この町ウインドルークに、都合の良いギルドダンジョンがないか

調べてみよう。


明日からまた忙しくなるぞ~!

かおるんはまた、無意識のうちに夢の中へと落ちていった。

次回は3人で初めてのお買い物です。

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