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鬼が住まう男  作者: ラン丸
学園編
8/10

第七話

「お前達治療してもらったな?これより2回戦が始まる。1回戦は激しい戦いが繰り広げられた、2回戦は更に戦う相手も強くなり益々激しさを増すだろう。しかし、それでこそ真の力を発揮するというものだ。では私は上に報告をする、健闘を祈る」


望月先生は教室から出ていった、いよいよ2回戦が始まろうとしている。各々準備を進め2回戦に備えた。


「なあ?2回戦は何処見に行くよ?」


「俺は2年の試合を見に行くつもり......小桜こざくらさんはどうするの?」


「私か?私は鬼貫殿の試合を見るぞ」


男子生徒は教室の隅で目を閉じ座っている蒼馬を見て羨ましそうな顔を浮かべた。

男子生徒が話しかけたその女性の名は小桜巴こざくらともえと言う。その容姿は女性にもカッコいい言われるほどのと評判で、頭のポニーテールにピンクのシュシュが女性らしい部分も印象的な女性だ。もうすでにクラス内で男性は勿論の事女性にも人気である。



「......。」


小桜は鬼貫を見つめた。彼女の瞳には蒼馬だけが映った。




「これより、2回戦を執り行う。勝ち上がった者は腕のリストバンドが光り次第指定の会場へと迎え。では健闘を祈る」


学校中にアナウンスが響き渡った。いよいよ2回戦が始まる。



暫くするとリストバンドが光りだす者が現れ、試合会場へと向かいつつある。戦闘音と共に戦いは始まった。望月先生の言った通りに2回戦は1回戦よりも激しい試合が繰り広げられたのだ。





「グハッ!!!!」


隆文の剣が相手の胴体を斬りつけた。対戦相手は隆文の居合を見切ることは出来ず血しぶきをあげ地面に倒れた。


「戦意喪失によりよって勝者!近藤隆文(こんどうたかふみ)!」


この男もまた順調に2回戦を突破し3回戦に駒を進めた。


(この程度の相手にはあの剣を使うまでもない、あの剣を使って倒すのはただ一人鬼貫蒼馬のみだ)


隆文の手にはあの時蒼馬を斬りつけた時の剣はなかった。彼は強者しかあの剣を使う事はないようだ。しかしその判断が後に彼を追い詰めることになる。




隆文が勝利をしたなか岡島の2回戦が始まろうとしている。彼の相手は1年のトーナメント戦のダークホースと噂の男だ。


「「頑張って~!岡島君!」」


岡島の試合には女性が多く集まっている。さすがはクラス内の人気者は他の試合より雰囲気が明るい、蒼馬の殺伐とした1回戦とは大違いだ。



「ではこれより、岡島俊吾と東野智司とうのさとしによる2回戦を始める」


東野智司この男こそ1年のダークホースと噂の人物である。その見た目は1回戦と変わらず黒いフードを被り全身黒のスタイルで、何か武器を持っているという事もなく不気味な雰囲気を漂わせている。



審判が試合の合図を始める。そしてついに戦いの火ぶたが切って落とされた。


「......始め!!」


先手必勝、岡島は自ら武器である銃を東野智司に向け数発の弾丸を放った。彼の魔具である銃は普通の銃より格段にダンガンスピードが速く威力も絶大だ。




しかしその攻撃は見事に弾かれた。弾丸が全て東野の目の前で壁に当たったかのように止まり地面に落ちたのだ。


「なに!?なら!これならどうだ!」


岡島はもう一つの銃を取り出し二つの銃口を東野に向けた。


「爆殺弾!!」


二つの拳銃から弾丸が発射され東野の所で爆発した。これは岡島のとっておきの技。弾丸が当たると瞬時にその場で爆発し確実に仕留める、その名の通り爆殺する技である。



ドカーーン!!!!!!!!



爆風と共に爆発音が辺り一帯に響き渡り、戦いの場所である校庭の砂が爆発と共に巻き上がり、砂埃で東野の周りが見えなくなった。少しして砂埃が収まり見えるようになってきた。



そして、岡島を含め周りの応援していた女子達に戦慄が走った。



そこには、黒い服が破れ擦り傷しかついていない東野が居たからだ。普通なら直撃したらただじゃあ済まない攻撃だ。それを擦り傷程度のダメージしか受けていない彼を見て応援しに来た女性たちは唖然とした表情を浮かべている。




「......俺が擦り傷を受けるとは思ってもみなかった、さすがは勝ち上がってきただけはあるという事か。でもその程度じゃあ俺は倒せないぞ?」


彼が手をかざすとその指には指輪の様な物がついていた。その指輪が光った時衝撃波のようなものが岡島を襲った。岡島は溜らず吹き飛んだ。


「ぐあああぁぁぁぁぁ!!!!」


岡島は衝撃で体を地面に強く打ち付けた。たった一度の攻撃で瀕死に近い状態だ。


「......ま、まだだ。俺は......勝たなくちゃあいけない相手が......」


「ほう......立ち上がるか。なら戦いの続きをしようか」


東野は更に追い打ちを掛けるべく手をかざした。指輪が次第に光を増していく。そして一つの光が岡島を襲ったのだった......。


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