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3−2 蒼月side

3−2 蒼月side


「ねぇちゃん、大丈夫??もう起きられるの?」


私の顔を見るなりパァァっと明るくなった砂色の髪を持った男の子の顔に浮かぶ満面(まんめん)の笑み。この表情で問いかけられてしまっては無碍(むげ)にも出来ない…


するとそのティルの様子を見ていたリオウさんは、「それでは、また声をかけますので…」と言い残し、私が寝かされているカーテンで仕切られたベットのとなりにあり、出入り口に近くにある問診室もんしんしつの自分の椅子イスへと戻って行った。



(さっきなんて言ったのかなぁ〜??まぁ、リオウさんにはまたあとで聞くか…。)


リオウさんとの会話をあきらめた私は、「うん。もう大丈夫だよ。心配掛けてごめんね。」っと出来るだけ柔らかな笑顔を男の子に向けて返事をした。


「へへっ♪僕、ティル。ティル・ピオニー!姉ちゃんは?」


照れたのか、ティルは鼻の下をこすって笑っている。


(…ん?“ピオニー”??)


「私は東雲蒼月シノノメソウゲツ。“ピオニー”って…」

「リオウ兄ちゃんのオトート!ねぇ、シノノメっていう名前なの?」

「うん、そうだよ。家族の名前が“シノノメ”、私の名前は“ソウゲツ”だよ。」


(リオウさんの弟なんだ。なんだか全く似てないなぁ〜)


さっき椅子に帰って行ったリオウさんの特徴(とくちょう)を思い浮かべながら目の前にいる”にぱっ♪”と笑うティル君の顔とマジマジと見つめ、リオウさんとティル君を見比べてながら、私は非常に失礼なことを考えていた。


「それじゃぁ、姉ちゃん“ソ…ウゲっツ”って呼べばいいの?」

まゆを寄せて小首をかしげ、私の名前をり返して確認かくにんしてくれたんだけど…


(言いにくそうだなぁ〜。変なところでアクセント入ってるし…)


ティル君の言いにくそうな様子を見かねて、苦笑しながら「うん。ねぇ、ティル君。呼びにくいなら、“シノ”でも“ソウ”でもいいよ。」と伝えた。


「わかったぁ!僕、姉ちゃんのこと、“ソウ”って呼ぶねw 僕の事は“ティル”って呼んでね!!」


また無邪気(むじゃき)さ全開の笑顔。


(なんてかわいいのぉ〜っw)


思わず”ぎゅー”っと抱きしめたくなる衝動しょうどうおさえ、「我慢(がまん)だ、自分!!」と心の中でとなえていると、ティルからとんでも発言が飛び出した…


「僕が海に浮かんでたソウをいちばん先に見つけたんだ!」


そういって、ティルはさらに満面まんめんの笑みを浮かべ、自慢じまんするように宣言せんげんした。



(…………………え??)


私はしばらくフリーズしてしまったんだ………………………………




自分でもチェックしていますが、不安があります。

お話の繋がり方がおかしいところや、誤字・脱字はご指摘下さるとうれしいです。

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