6−11 蒼月 side
6−11 蒼月 side
目の前でコソコソと話し合っていた3人は円陣をといた。
(あ、相談終了だな。)
「父さんたちに関することに教えてくれる段取り、ついたのかなぁ?結論を早く言ってよね。」と期待して言葉を待つ。
「おい、ソウ。図書寮へ向かうぞ。“エンジ様”や“カンタスの鏡”についてはそこで話す。」
マルスがそう言うと同時に、私の手を取った。
(え??)
「何をするんだろう?」と思っていたら、スルリとした自然な流れで、マルスの手に私の手が包み込まれ、気がつくとマルスと私は手を繋いでいた。
(////ええ!!??////)
男性にあまり免疫のない私はドギマギとする。
「マルスのお気に入り」=「とても優しい態度になる」=「スキンシップ過剰になると予測される」の方式は昨日、リオウさんとティルに教えられたばかりだ。
(/////落ち着け、私!!/////「マルス」=「天然タラシ」!気にしなければ害はない!!)
マルスの行動に慌て過ぎて、非常にマルスに失礼な“キャラ付け”をしていた。
(??)
マルスに手を繋がれて図書寮へと再び歩き出した。
リオウさんとティルの横を通り過ぎる時、何やら“企んでいます!”といわんばかりのニヤニヤとした笑いと、ティルの“ご愁傷様。”と言っているような目線が気になった。
しかし、すぐに歩くことに集中しなければならない状況になったため、そのことについてはキレイさっぱり忘れてしまった。
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