表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/70

閑話1-1 リオウside 


今週、来週はリオウ、ティル兄弟から見たマルスと蒼月のお話です。




閑話1-1 リオウside 



「兄ちゃん、マルス様が変だ。」


事の始まりはソウ様の発明品(はつめいひん)装置(そうち)・“変装(へんそう)しちゃいましょう!改良品(かいりょうひん)5号”作成中に飛び込んできて(さけ)んだティルの発言(はつげん)でした。


船に海で浮かんでいた女性、しかも王族だったソウ様とティルが楽しそうに“ソウ様の世界”についてお話されているのをマルス様がソウ様の部屋の窓の下で座り込んで聞いていることは知っておりましたが…



「ティル?マルス様がどうされたというのですか??」


(なや)んでるんだよ!!最初、姉ちゃんに無愛想(ぶあいそ)にしてたけれど、姉ちゃんが異世界から来たのを僕たちの話を盗み聞きしててさ。姉ちゃんの話が“信用できる”って分かって“急に態度(たいど)を変えて怖がられても困る”っとか言い出してるんだ!!!」


「ほぉ〜、(めずら)しいですね。」




(女性に対しては特に自己(じこ)防衛(ぼうえい)の意味も()ねて常に無愛想な振りを続け、急に態度を変えて怖がらせては更に自己防衛を(つらぬ)くマルス様がねぇ〜…)




マルス様の“自己防衛”によって、マルス様に言い()ってくる貴族(きぞく)(じょう)(ひめ)君方(ぎみがた)を大体は()(はら)うことができるようですが…



女性(じょせい)不審(ふしん)(=上記の女性たちにはこれが“硬派(こうは)なイメージ”として()()えられている)も少々あらっしゃる、あのマルス様がね〜)



「そんなことを気にしていらっしゃったんですか…」


「うん。それで“帰国と共に態度を変えようか”とか言い出してるんだ!」


「それって“急に態度を変える”って言わない!!??」と両手握りこぶしで叫ぶティル。


「そうですね。〜〜ところで、ティル…」


ティルがビクッ!!っと固まる。


「私は今、忙しいのはご存じですね?さっさと話し終えたら出て行って下さい。」


「さもなくば…」と言葉を切ると脱兎(だっと)(ごと)く、「しっ、失礼(しつれい)しましたぁ〜〜!!!」と部屋をかけ出ていく。




(まぁ、マルス様のことも明日になればわかるでしょう。)




「っさ、改良品5号!完成させますよ!!」


「今のティル兄に近づくと命の危険が!!」とティルが青い顔で船に乗る人々に伝令でんれいを飛ばしているとも知らず、そのままあかつきを見るまで改良品5号の作成に没頭ぼっとうしたのでした。






御意見・ご感想、誤字・脱字のご指摘は教えて下さると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ