6−4 蒼月side
6−4 蒼月side
「シノノメ〜!!大腸菌プレートがヤバいことになってるぞ!!!」
「蒼月w また珍しく抗生物質入りの栄養培地に白カビ生やしたんやってなぁ〜!」
「それは…、プレート培地にするとき、培地がまだ熱いときに抗生物質をいれちゃって……」
「…おい、それじゃぁ抗生物質の意味がねーだろ!!抗生物質の効き目を潰してどうするんだよ!」
「…すいません(沈)」
「おい!シノ!!オートクレーブ使うぞ!!!」
「っへ??オートクレーブ?隣部屋のものを使って下さい。っあぁ!!!先輩!ショウジョウバエが大腸菌培地喰ってる!!!」
「うわ!!どっから侵入してきやがった!!!このハエ!!」
「2部屋隣の研究室のハエかもね……って、げげっ!!マイちゃん!!マイちゃんの培地に白カビが!!」
「え!!やり直しやん!!抗生物質なしプレート培地の補充は!!?」
「ないよ〜!マイ先輩!!」
「ホンマかいな!!うわぁ〜、どないしよかな…(悩)」
「あ!マイちゃん、すぐ抗生物質なしプレート培地できるよ!私の新しい培地は気圧で殺菌する機械で殺菌中なの!!今回は前回の失敗を直して、人肌に冷めたころに抗生物質を1/1000希釈で加えるから、抗生物質を加える前にシャーレに分けて、抗生物質なしプレート培地を数枚固めとくわ…って、ちょっ、そこっ!!!(焦)」
「ん??なに?ソウゲツ??」
「『ん??なに?』じゃない!!圧が下がりきってないのに開けちゃダ…」
ガコガコ…
!!!!!!!!!!!!!!!っドッカーン!!!!!!!!!!!!!!
「「「っぎゃぁぁぁ〜〜〜〜!!!!!」」」「っ、言ってる傍から蓋を回すなぁぁぁ!!!!!(怒)」
っがば!!
「〜っはぁ、はぁ、はぁ…」
(あり得ない!!そんなのあり得ない!!フタ開けて水蒸気がドッカーン、底蓋までぶっ飛ぶなんて…)
かなり錯乱して飛び起きた私はふっと、何か違うことに気がついた。
「ん、あれ??ここは??」
今まで大学の研究室にいたつもりだったのに、天蓋付きのフカフカで非常に高級感漂うベッドの上。
ついでに着替えた記憶もない白い絹のネグリジェを私は着ていた。
「夢だからあんなに凄い大爆発だったのか…」と私は「っホォ〜」と胸を撫で下ろした。
(あんな事が起こったら、掃除や怪我の手当てが大変だものね…)
「マイちゃんがいたら、間違いなく『気にするところはソコかい!!』と突っ込まれていただろうな〜。」、なんて、そんな暢気なことをボーっと考えて、夢から抜け出せず、ウツラウツラしていた。
カチャ…キィー…
ドアの開く音がふいに聞こえ、足音も静かにやって来たのは…
「起きたか。」
「……マ、ルス??」
「なんだ、その疑問形は。それより気分はどうだ?」
ギシリ、ベッドの端に腰掛けたマルスは私の頬に手を伸ばして、その手の中に私の頬を柔らかく包んで顔をマルスの方へと向けさせた。
(あぁ、この顔は…。そうだ、ここは異世界、父さんの国。)
まだぼんやりとした頭で、ボーっと考えていると、「どうした?まだ気分が悪いのか?」と気遣わしげに声がかけられる。
その声で、「っは!」っと我を取り戻し、「ん、もう大丈夫よw」と反射的に笑顔付きで返事をすると、明らかにホっとしたように「そうか。」と柔らかい笑みを見せるマルス。
(……/////い、一体どうしたんだマルスは///////!!!)
マルスの慈しみを込めた微笑みに、心臓は私の意志とは反して、バクバクと音を立てていた…。
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