5−9 蒼月 side
5−9 蒼月side
リオウさんが戻るまでは何故か「突っ込んで聞くな」オーラが出ていたので理由を聞けなかったのだが、マルスもティルも“どよ〜ん”とした空気が漂っていた。
(これじゃぁ、何も聞ける雰囲気じゃないよね………)
2人の変な様子を気にしつつも気にしないようにして、リオウさんの帰りを待っていた。
すると、「では、しばらくお待ちくださいね。装置を取ってきますから。」と言って“ニヤリ”と一瞬、不思議な笑みを残して出ていったリオウさんが、これまた危険なほどニコニコ笑いながら戻ってきた。
(なんか今のリオウさんの笑顔って、背筋が粟立つような笑顔なんだけれど……(汗))
少々身に不確かな”危険”を感じつつ、リオウさんの動きを見ていた。
「さぁ、ソウ様。これを着けて下さい。」
掌にのせて差し出されたそれは、銀色のシンプルなピンキーリングだった。
「これは、私の発明品装置・“変装しちゃいましょう!改良品3号”改め、“改良品4号”ですww」
なんだか変なオーラを背負って話し出したリオウさん。頭に”マッド〜”という言葉が過る。
(まさか、リオウさんがねぇ………。うん、ありえない。)
ひとりで心に浮かんだ疑問を封じ、さらにはツッコミをしながら、今さっき感じた違和感を忘れようとしていた。
リオウさんが言い終わるや否や、心の中で葛藤している私を他所にリオウさんの後ろから声がかかった。
「リオウ…。
そのリング、少し小さくないか?それに、今“改良品4号”と言わなかったか?
俺は試していないが…。一体、誰で“改良品3号”を試したのだ……?」
「ティルですよw このリングも元はティル用ですので♪」
「マルス様…。今回は獣の耳と尻尾が生える、という失敗でしたよ………」
うなだれて言うティル。
(いま、なんか変なことを……、聞いてはいけない事を聞いたような…(汗))
「まぁ、いいっか!」とばかりに受け取ったピンキーリングを着けてみると…
(あっつ!!)
リングをつけた右手の小指が熱い。
“ぐっ”と目をつむって熱さが引くのを待った。
「ふふっ。成功ですねw」
「………成功、したのか………………」
「……そう、みたいだよ。姉ちゃん、眼を開けてよ。」
ティルの声に促されて眼を開く。
「あ゛!!」
「「あ〜ぁ………」」
リオウさんと、重なるティルとマルスの声。
(なに?一体何なの??何があったのよ!!)
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8月は作者多忙につき、更新が停止します。
できるだけ投稿するように努力はしますが、期待に添えない可能性が多大です。
申し訳ありません。
多茅春人