5−7 蒼月 side
5−7 蒼月side
「おまえの“赤い髪・赤い目”、エンジ様の“ブレスレット”と“性別”が非常に厄介だ。選択肢やるから、どうするか選べ。」
(はぁ?どういうこと??)
小首を傾げて不思議そうにして、マルスからの説明を待った。
「まず1つ目。男装して“男”として暮らし、ブレスレットを隠てつける。
そして2つ目。リオウに頼んで、髪と目の色を変える装置を作ってもらい、ブレスレットを隠してつける。どちらもブレスレットを隠すことには変わりない。そして、世の混乱を避けるために“赤い髪・赤い目”を持つ“女”が存在することは徹底的に隠さなければならない。」
「さぁ、どうする?」といわんばかりの目で見つめてくるマルス。
(でも…)
「ちょっと待って。『徹底的に隠さなければならない』ってどういうこと?」
「あぁ。今までは『“赤い髪・赤い目”を持つ“女”が存在するのは世に混乱が生じたときのみ』、なのだ。だから、お前の存在が知られれば……」
そこで言葉を区切った彼は「わかってるよな。」と目で言ってくる。
(“世の混乱”…ね。こうなると、私の身も危なくなるよね………。)
「はぁ〜…………。分かったわよ。私も自分の身が可愛いのよ。選択肢を選ぶわ。」
落とした肩を上げて、竦め、「仕方ない」をアピールする私。
「選択肢2つ目。『リオウさんに頼んで、髪と目の色を変える装置を作ってもらい、ブレスレットを隠してつける。』を選ぶわ。男装はボロが出そうだもの。」
私が選択を言った途端、顔を顰め、マルスは気の毒そうな顔をする。
彼の後ろ隣にいたリオウさんは“ニヤリ”っとした笑みを浮かべているし、リオウさんの横にいるティルは、「あ〜ぁ、やっちゃった…」ってオデコに手を当てて天を仰ぐ。
(?????3人とも、その顔の理由は何??)
謎だわ…………………
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