第25話・偽りの終焉9
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冬「俺は一人で、アイツらを探す。」
火「…………冬木、悪いがそれは……」
冬「許可できないと言うつもりだろうが、もうここまで来たんだ。許可なんて無くても行くよ。」
夏「宗治、1人じゃ危険だよ。やっぱりみんなで……」
冬「お前らがここで日記を探すのも、同じくらい危険かもしれないんだ。どっちも危険の度合いは変わらねぇよ。」
菫「……どうしても行くのね。」
冬「こういうの、俺向きでしょ?」
菫「馬鹿な子……。」
冬「馬鹿っすよ。探し物なんて少しでも頭使うような事するくらいなら、俺はこういう、体力使って走り回る仕事のが性に合う……。だから、任せましたよ。」
菫「無事に帰って来るのよ。」
冬「先輩達こそ。こまめに連絡すんで、揃って消えないでくださいよ。」
ガララララッ………
夏「姉さん、何でっ!?」
菫「冬木君のあの顔の時は、何言っても無駄よ。もう十年以上も一緒なんだから、分かるでしょ?」
夏「そうだけど………っ」
火「菫ちゃん、だったら尚更今この時だけは止めるべきだったんじゃないか?分からない訳じゃないでしょ、あいつはほっといたら蓮ちゃんよりも無茶苦茶な事やる奴だぞ。」
菫「そうね。きっとまた、馬鹿みたいに無茶するでしょうね。」
夏「分かってるなら止めろよ!?下手したらあいつ………」
菫「駄目よ。私達は任されたでしょ?早く日記を探しましょ。」
夏「姉さんっ!!」
菫「…………大丈夫よ、絶対に。」
夏「何を………」
火「待て、少し落ち着け。夏希。」
火「………菫ちゃん、何を根拠にそう言えるんだ。」
菫「言わないから。」
火「………?」
菫「あの子は、出来ない事は言わないから。」
火「……………。」
菫「あの子も、確かに馬鹿よ。蓮ちゃんよりもふざけた無茶をすぐにやらかすし、その過程で自分がボロボロになったりなんて事もいつもだし。」
菫「でも…………。」
夏「……………。」
菫「いつも出来る事しか言っていないわ。」
菫「だから探しましょう、日記を。私は、あの子の期待に嘘で答えたくなんて、ないから。」




