第23話・偽りの終焉7
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火「蓮ちゃんの携帯に繋がらない………。」
夏「なっ!?」
冬「………………。」
上「嘘だろ…………。」
菫「先生、携帯を…。」
火「…………。」
菫「…………。」
菫「呼び出し音すら鳴らないわ………。」
上「どういう…………」
冬「先輩、いきなり消えたのかもな………。」
夏「いきなりって?」
冬「だから、何の前触れもなく、本人も解らない内に、だ。」
上「どうやってだよ、そんないきなりだなんて………。」
冬「分からない。ただ………」
冬「俺達の内誰か、ここの扉開ける音なんて聴いたか?少なくとも、俺は一つも聴いてない。」
夏「確かに………、聴いてない。」
上「俺も、確かに………」
菫「私もよ。」
冬「火野さん、あんたは?」
火「確かに、聴いてないな。」
冬「となると、その考えで良いかもな。」
上「でもよ、一体何処にいったんだよ………。」
冬「それも分からない。ただ、少なくとも3つは思いつく。その前に………」
ピッ、ピッ
夏希菫
ピッ
ピリリリリリリリッ
菫「きゃっ」
ピッ
冬「やっぱり3つだな、思い浮かぶなら……。」
菫「冬木君、何なの?」
冬「………失礼。気になったもんすから………、まず可能性一つ目。」
冬「元の居るべき場所に戻ってしまった。」
夏「戻った、先輩だけ?」
冬「ああ、蒼麻は俺達がここに最初来てから取った行動は覚えてるな。」
夏「……ああ、誰に連絡が着くか、って…。」
冬「そう、俺達はそれでこの校舎内にいる人間と、そうでない奴らの特定が出来た。」
夏「それで先輩が元の世界に戻ったって………?」
冬「あくまで可能性だがな。できれば、そうであってほしいっちゃほしいが………さて、2つ目。あの女に捕まってしまったか………。」
上「………。」
冬「ただ、先輩が自分で出た、もしくは、あいつがここに入ってきた形跡が無いとなると、その可能性は0に近い。」
火「どうしてそう思う?」
冬「前者の場合、仮に先輩が出てったとしたなら、誰も先輩が出てったのに気づかないなんてのは、いくら何でも無いだろう。後者にしたって、それなら先輩一人だけ狙うなんて必要がない。」
火「まぁ、そりゃそうだわな………。」
冬「さて、最後の可能性……。一番考えたくない可能性だ。」
冬「先輩が消滅したという可能性。」




