第4話・食い違う時間3
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冬(やっぱり、外部は無理だが内部はいける。つー事は、アレ試す価値ありだな。)
夏「一体、何なんだよ。」
冬「………ある仮説と、試したい事がある。」
夏「どんな?」
冬「正直なところ、根拠の無い話になるが、それでも聞くのか?」
夏「ああ、こんな変な状況なんだから、ぶっ飛んだ話になってても、驚いたりはしない…………たぶん。」
冬「………恐らく、ここは俺達がいつも来てる学校じゃない。」
夏「…………は?」
冬「どういう仕掛けかは知らない。ただ、いつも来てる学校ではないと思う。」
夏「……………。」
冬「俺達さ、携帯の時計が違う時間指してるだろ?学校の時計も、俺達の時計のどれとも合わない。ここに来ただろう時間を考えて計算しても、だ。」
夏「………確かに。」
冬「たぶん、俺達は何かに、ここに連れてこられた。それも、バラバラの時間から。」
夏「バラバラの時間?」
冬「ああ。これも何故かは知らないが、俺達がここに来ただろう時間は、同じではない。俺からしたら今のお前は、ほんの少し未来のお前だし、お前からしたら、俺は少し過去の俺になる。」
夏「何で………?」
冬「だから、それはわかんねぇよ。敢えてそうしたのか、或いは、何らかの事が原因で、同じ時間に俺達をここに放り込めなかったのかもしれないし…」
夏「……………。」
冬「それと、あくまで仮説の上での話だが、こっちではもう2時間近く時間食ってるが、恐らく、俺達が本来いる場所での時間は1、2秒くらいしか経ってないはずだ。」
夏「どういう事なんだ?」
冬「………これ、携帯の時間見てみ。」
夏 「変わってないんじゃ……………っ。」
3時30分33秒
冬「変わってんだ、1秒だけ。」
夏「でも、たったの1秒だろ?何かの拍子に。」
冬「そうかもしれない。言ったろ、仮説なんだ。根拠なんてまるで無い。でも、有り得るとも思ってるんだ。こんな状況なんだから。信じなくても、いや、聞き流しても構わない。」
夏「……………。」
冬「自分で言ってても信じらんないんだ。何ファンタジー語ってるんだ、って思ってるんだ。でも、そう考えたくなるくらい、異常な状況なんだから、そう考えても有りかな、ってな。」
夏「………少し、時間をくれ。」
冬「構わない。もう少し調べたら、何か出るかもしれないんだ。こんな根拠の無い仮説よりも他に信用できる情報が入るかもしれないんだからな。」
夏「……………」
冬「で、だ。1つ、試したい事がある。それは………」




