第19話・偽りの終焉3
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火「簡単に掻い摘んで説明するか。いいか、あの日記の中身は…………」
冬(その内容は、俺達が驚く物だった。)
冬(日記の持ち主は、30年以上も前のこの学校の女子生徒で、旧校舎の火災に巻き込まれ、死んだらしい。その生徒はいつも1人でいた。仲間を作る事が苦手だった彼女は、努力をするもそれが叶う事はなく1人でいざるを得なかった。)
冬(そんな中、彼女はある日、当時存在した園芸部に入部した。。だが、そこで彼女は、ある男子生徒と出会った。その男子生徒だけは、彼女と友達になりたい………そう言って、彼女の初めての仲間は出来た。)
冬(彼女は何よりもそれを喜び、そして自分からも、もっと他の誰かと向き合い、居場所を増やそうとした、その矢先だった。)
冬(火災事故が発生し、彼女は逃げ遅れ、そのまま命を落とした。)
火「…………この子は、いつも日記に持ち歩いていただわな。ここまで記録してあるんだから…………。」
上「なぁ、火野先生。なんでその日記だけ残ったのかな?学校全体の火事なら、そんなノートなんて………」
火「たしかに、普通なら燃えるだろうな。わからんな………何故、日記だけは無事に残っていたのか」
秋「他の誰かが持ってたのかな…………じゃなきゃ、日記だけ外に放り出したのか………」
冬「前者はともかく、後者は何でそうしたのか………、助けのサインでも書いて外に出したのか………」
上「それなら,外に向かって叫ぶなり、最悪飛び降りるなりしない?」
冬「それもそうだ……。そういや火野さん、いつ日記の中身なんて呼んだんだ?」
火「資料室だよ。台本のダンボールの中に一緒に入ってたのを見つけて、何なのか気になって全部読んだんだよ。」
冬「火事ってのも、日記に?」
火「ああ。おかしいんだよな…………。逃げられない状況下でそんなもの悠長に書く余裕なんてあんのか?」
冬「考えれば考える程謎だな………。火野さん、日記は資料室にあるのか?」
火「こっちの校舎にあるかは分からないが、そうだ。」
冬「あるかは分からない…………だが、他に手掛かりも無い訳だし、仕方ない………。」
冬「資料室へ、その日記を探しに行ってみよう。何か、他にも解るかもしれないしな。」




