第13話・狂気3
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上「俺達、相当ヤバい状況じゃないの?」
全「……………。」
冬(確かに、その話が本当なら、俺達はそいつにつかまったら相当やばいって話になる。だが…………。)
夏「…………でもさ、って事はもしかしたら、そいつがこの状況の元凶なんじゃ……。」
冬「蒼麻………。」
火「まぁ、可能性としては有り得るわな。なんか、その女子生徒も聞いてる限りじゃ、まともじゃないのは確かだし。」
上「じゃあさ、そいつをどうにかしちゃえばっ…………」
冬「どうやって?」
上「どうって………そりゃそいつ捕まえてさ。」
秋「無理だと思うわよ。本当に普通の感じじゃなかったし…………。近づきたくても恐くて出来たもんじゃないわ。」
冬「先輩が言うってのは相当だぞ、上山。俺達がどうこう出来る問題じゃない。」
上「………そうだね。」
秋「と・う・ぎ?どういう意味かしら?」
冬「突っかかってきた不良10人数秒で全滅させる人間が言うんだから間違いない。」
秋「何でそんなこと知ってんのよ!?」
冬「こないだ見た。」
夏「そ、そんな事してたんだ………。」
秋「こ、こほん。ま、まぁとにかく、そういう考えは無駄って事よ。」
火「お前は何いらん伝説を作ってるんだ………。」
秋「あぅ………………。」
冬(冗談抜きに、先輩が逃げ出す様な奴が相手じゃ、ここにいる人間じゃ…………)
火「……………。」
冬(火野さんぐらいだろうが、正体不明な生き物であろうと幽霊だろうと何だろうと、女が相手じゃ手なんか上げやしない………。実質、見たら逃げるしかないな。)
上「待てよ?先輩追ってきたのを撒いたんだよな…………。」
秋「まぁ、確かに撒いたっちゃ撒いたわよ。簡単に見つかったらやばいから、三階あたりでうまく………。」
……………カッ
冬(………?今、何か………。)
夏「…………先輩、それって本館の?」
秋「別館まで逃げようなんて、考える余裕なんて有るわけないでしょう?何とか撒いて合流しなきゃってのをギリギリ考えられるくらいだったんだから。」
…………カッカッカッ
冬(………やはり、何か近づいて来てる。まさか………)
冬「みん………」
火「全員、今すぐ伏せろっ。」
秋「まさか……」
夏「こっちに来たって……」
上「え、何?」
火「いいから伏せろっ。」
全「っ!?」
ガバッ
冬(火野さんも気付いてたか………。それも、普段めったに声荒げないのにここで声を荒げてるとなると、相当警戒してるな………。)
カッカッカッカッカッカッ………
夏「足音が聞こえる…………」
秋「……………近い。」
上「嘘だろ………。」
冬&火「……………っ。」
カッカッカッカ…………
ガラッ
上「…………っ」
火「全員、音を立てるな、声も出すなよ………。」
スッ…………
冬「…………。」
火「冬木、何やってんだっ。」
冬「ここからなら、鏡で職員室の入り口が見える。見つからない様に様子を見るから、少し静かにしていてくれ。」
火「……………。」
冬(職員室の入り口からいくらか離れてるが、近付かれてきたら逃げるしかない。無駄にここの職員室は広いんだ。逃げる時間は十分稼げる………。)
ヒョコッ
冬(……………こりゃ、マジで普通の女じゃないな…………。)




