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あの後俺とリムはとりあえず移動しようということで近くの街まで来ていた。ここが地球ではないということで、建物も違う造りだと思っていたのだが、そうではないらしい。殆ど地球と同じで細かく言えば日本と同じような物だった。


そして今はここ、トレイルの街で宿を取りこの世界のことを聞いている。


「なぁ、リム?」


「何?」


「さっきこの世界ラージアは魔物がいるのが常識と言っていたな?」


「ええ、言ったけどそれがどうしたの?」


「なら、魔法も存在するのか?」


そう、魔物が存在するこの世界で生きて行くには武器、そして最低限の魔法でもなければ厳しいだろう。


「そうね。そのことについても説明しないといけなかったわね。拓磨の思っているとおり魔法は存在するわ。殆どの人が魔物を倒すために使っているけど、生活の中で使っている人もいるわ。」


「では、この世界に『ギルド』はあるか?」


「ぎるど・・・?何それ?」


ギルドは存在しないか


「いや、無いならそれでかまわない。

では、いくつか質問だがいいか?」


「ええ、何でも聞いて」


「この世界の者たちはどうやって金を稼いだりしているんだ?」


「ああ、そのことね。

簡単よ、魔物を倒したり宿屋に来る依頼をこなしたりしてるの。」


なるほどギルドが無い代わりと言っていいのか分からないが、おそらくそのようなものだろう


「その依頼は誰でも受けることができるのか?」


「できるわよ。でも、宿の人が『この人には無理』と思ったら受けることはできないけどね・・・」


「わかった。質問は以上だ・・・助かった」


「いいわよ、このくらい」


「そうか・・・なあ」


「なに?」


「俺たちやけに注目されてないか?」


「そういえば・・・・確かにそうね」


食堂にいる者の殆どが俺たちを見ている。

あっちでこんなに注目されたことは無いし、されたいとも思わなかったが、嫌な気分だな。


「リム、この辺りで俺の力を試せそうな場所はあるか?」


「あるけど、行ってどうするの?」


「今の時点で俺がどのくらい戦うことができるのか把握しておきたいからな」


「それもそうね。

私の力を少し分けてるけどそれをどれくらい使いこなせるかは拓磨次第だからね・・・とりあえず『オーガの森』に行きましょうか?」


「ん?お前の力とは・・・何のことだ?」


「あっ、そうだったわね。

そのこと何もいってなかった・・・えっとねぇ。

・・・・・・・・・説明すると長くなるから、森に行きながら説明するね」


「ああ、そうか。

それならすぐに向かうか」


「うん」







「つまりお前は世界最強の魔法使いで使えない魔法は無い、そしてその力を少しだけ俺に分けたと・・・そういうことか?」


「大雑把に言えばそうなるわね。

でも、その内力が馴染んで拓磨が自分の力で力を使えるようになったら、返してらうけど・・・」


「いや、十分だ。

では、早く慣れないといけないな」


「そんなに焦らなくてもいいからね、ゆっくり覚えていこう?」


「・・・・それもそうだな」


「そうそう・・・っていうか。」


「何だ?」


「あっさり信じすぎじゃない?」


「何がだ?」


「私が『世界最強の魔法使い』だとか『力を少し分けた』とかよ・・・少しも疑ったりしないし」


「いいだろ別に、疑うのは面倒だしリムが嘘をつくとも思わないしな」


「そう・・・まあ、それならいっか」


「いいのか?」


「いいの!」


「そうか」


リムだって少しも疑ったりしていないじゃないか。


そんなやつを信じこそすれど疑う筈がない。

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