叶わぬ願い。けれどいつか。
おはようあなた!
今日も朝ごはんできてるわよ!
いつもありがとうねご飯作ってくれて。
これくらい当然だよ。だって私たちは夫婦なんだから。
ははは(^○^)けれど幸せが変わらず訪れることこそ一番感謝するべきことだと思うからね。
目が醒める。いつものようにおはようという。
でもそこにあなたはもう居ない。
あなたはもう…。
あなたのお陰でいっぱい、いっぱい知ることができた。
あなたは私にいっぱい、いっぱい教えてくれた。
だけど、だけど、教えてくれたあなたはもう居ない。
昨年あなたは事故で、事故で。
あぁ。現実を受け止めたくない。あなたが、あなたがもう戻って来ないなんて現実がとても辛い。1年も経ってるから切り替えようってみんな言うけど愛する人を失った気持ちはそう簡単に切り替わらない。
私だって本当は、本当は受け止めたいよ……。
1年前まで、私たちはごく普通の夫婦だった。
それも結婚してから1年と半年の新婚夫婦。
そんな生活は2年も続かなかったけれどね。
でも結婚する前、付き合っていた当初から、あなたが事故に遭うまでの数年間は本当に幸せだったんだ。
あなたは私にたくさん愛を教えてくれた。愛してくれた。悲しいときは一緒に泣いてくれて、嬉しいときは一緒に笑ってくれて。辛いときはそばにいてくれて、ぎゅっとしてくれるんだ。なんだか暖かい気持ちになって、私の心を晴れさせたんだ。不安で眠れない夜には歌を歌ってくれて、ずっと私を支えてくれた。一心同体のように、心がずっと繋がっていたんだ。
今でも耳に残るあなたの優しい声。あなたのふんわりとした歌声。
今でも心に残るあなたの暖かい気持ち。あなたの温もり。
本当に、本当に大好きで、愛していた。
あれ?振り返ってみたら私はあなたにずっと。
あなたをずっと頼って。
嫌な気持ちは半分に分けて、良い気持ちは2倍にして分けて。気持ちをずっと寄り添って……。
もうあなたは居ない。もう二度と帰ってこない。
私はどうすれば良いのだろう。
これからどう過ごすべきなのだろう。
あなたにずっと頼ってきた人生。
あなたからずっと教えてもらってばっかりだった人生。
あなたからずっともらってばっかりだった人生。
これからどう過ごすべきなのだろう。
また、教えてよ…。また、頂戴よ。
私の生き方、そして愛を。
そんなことを言っても、願っても、あなたは反応しない。答えてはくれない。いや、答えられない。
あなたはもう私の目の前に現れることなどないのだ。
いつかあなたともう一度会いたい。けれどそれは叶わぬ願い。私は一人で生きていかなければならない。それはあなたがいなくなった日から変わらない。
私はあなたがいなくても生きる。生きたい。
けれど生き方が、わからない。空っぽな心。
あなたを愛していた記憶が脳を駆け巡る。
それは私の心を少し埋めた。
振り返れば優しく触れる思い出。
私の心をそっと撫でる思い出。
少しずつ落ち着きを取り戻した。
そろそろ、考えないといけない。
私の生き方。心の満たし方。
あなたは、どうしていたっけ?
あなたは、どうしてくれたっけ?
空を見上げる。虹がかかっている。
空にはあなたがいる。私はあなたを見上げる。
ねえ、どうすればいいの?
返事がないのは分かっているつもりだ。
だからこそ私は「あなた」という存在をもう一度頭に寄せた。
そういえばあなたは言ってたっけ。
もしも先にいなくなったときのためにこの言葉を贈るよ。
悲しい時は、うーんと泣いて、ひたすらに楽しかったことを思い出して。
嬉しい時は、紙にそれを書いて、見せて。
何があってもずっと傍にいれるようにお願いしておくから。
そういえば私はあなたに言ったんだ。
じゃあ、私が先にいなくなったらこの言葉を参考にしてよ。
ネガティブな思いを感じたら迷わず私にそれを伝える。
そしたら夢に出てくるからさ。
ポジティブな思いを感じても迷わず私にそれを伝える。
そしたら夢で一緒に喜ぶからさ。
ああ。そうだ。もう私はずっと独りだと思ってた。
けれど違うんだ。
辛いときは、悲しいときはいっぱい泣いて、あなたとの楽しかった思い出を振り返ろう。
そして楽しい思い出はあなたにも教えよう。
ああ。なんだ、あなたがしてくれたことはずっと生きているんだ。
そうだ。あなたはそばにいてくれてるんだ。
「瞳」で見ることはできないかもしれないけれど、
「心」で見ることはできる。
本当に会うことは叶わぬ願いだ。
けれどいつか、私があなたに会うことがあったなら。
伝えよう。私の声で。あなたに直接。
本当に叶わぬ願いなんてない。
ひたすら願い続ければ、いつか叶う。
そう信じて。
いつかこの願い、叶うと信じて。
最愛のあなたはずっとそばにいてくれることに気付いたから。もう私は立ち直れる。
あなた!
有紀は相変わらず変わらないなぁ。
あなた、、いや爽太こそ新婚の時から変わらないわよ。
もうこれからはずっといっしょにいられるからね。
私ずっと本当は寂しかったんだからね?
ははは(^○^)知ってるよ。ずっと隣にいたからね。
もぉう爽太ったらぁ。