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久方ぶりのボスエリアだな

 三十二層、三十三層と大量の魔物との戦闘はあれど、特に問題無く進んでいたが、三十四層で新たな魔物と相まみえる事になった。

 それは通常の「スケルトン」に混じり剣や弓を手に持つ個体が現れた。

「あれは「スケルトンソード」と「スケルトンアーチャー」だ。特にスケルトンアーチャーの弓に気を付けろ!」

 スケルトンソードは攻撃力とリーチが強化されている個体だが、基本的な動きは元のスケルトンと大差ない。だがアーチャーの方は遠くから矢を射って来る為、警戒しなければ危険だ。だが、

「遠くからの攻撃はダメよぉ?」

「残念。ボクの弓の方が速いね!」

 スケルトンアーチャーが出現すると同時に、ソニアが魔法で岩石飛ばして攻撃し、ユッカが素早く頭蓋を射貫く。お陰で俺達はスケルトンアーチャーを気にする必要がなくなった。その為、この階層も難無く踏破する事に成功する。

 続く三十五層。ここでも新たな魔物が出現する。

「だーりん! あのゾンビなんかヤバくない?」

 桔梗の視線の先には、ただでさえ肌の色が悪いゾンビだがその肌が紫色に変色している。

「こいつは「ポイズンゾンビ」だ。毒のブレスに注意しろ」

 ポイズンゾンビは身体機能を低下させる毒のブレスを吐いてくる。体のダルさに始まり次第に意識が朦朧もうろうとし、最終的には昏倒してしまう。なので吸い込んでしまったら直ちに治療をしなければならない。

「俺達には無意味だがな!」

 ポイズンゾンビがブレスを吐くと同時に、魔法で突風を起こしブレスを霧散させた。実はポイズンゾンビのブレスは射程も短い、それ程勢いも無いと言う残念性能なのだ。余程油断でもしない限り毒を受ける事はないだろう。

 そのまま順調に探索は進み、遂にボスフロアである五十層に辿り着いた。

 五十層に足を踏み入れると、二体の巨大な魔物が俺達を待ち構えていた。

 一体は通常のスケルトンの二倍以上あり、立派な剣と盾それに鉄の鎧を装備した巨大な骨の魔物「スケルトンジェネラル」と、体中が腐り果て辺りに腐臭を撒き散らすドラゴンの姿をした「ドラゴンゾンビ」の二体である。

「スケルトンジェネラルはプリムラ、リラ、ソニア、ローリエ、セフィラ、オリーブさん。ドラゴンゾンビは俺、マリー、アリス、桔梗、エリカ、ユッカさん、この組分けでいくぞ!」

 今回の冒険の締めだ。気合を入れていくか。




「……大きくなっても……骨は……骨……」

「リラの言う通りさね。つーわけで先手はアタイに任せなっ!」

 セフィラが戦追を振り下ろし、スケルトンジェネラルの右足を粉砕した!

「じゃあ、こっちの足はおねぇさんが」

 魔法で今までよりも大きな岩石を創り出し、左足を破壊したのはソニアだ。

 両足を砕かれたスケルトンジェネラルが支えを失って地面に倒れ伏す。

「……今」

 リラの号令で倒れたスケルトンジェネラルに一斉攻撃を仕掛ける。

「体はワタクシがっ!」

 プリムラが体目掛けて勢い良く大剣を振り下ろす!

「では私は腰を狙います!」

 左手に持った盾に魔力を込め、激しく腰部を打ち据えるローリエ。

「私の拳で頭を砕きます!」

 トドメにオリーブの正拳突きが頭部を直撃し、全身が粉々に砕け散った。

「これで終わり……ではありませんわね」

 そう呟いたプリムラの視線の先で、バラバラに砕かれたスケルトンジェネラルが再び骨を繋ぎ合わせ、何事も無かったかのように立ち上がるのであった。

「……所々……傷が残ってる……」

 リラの指摘通り、至る所にひびが入っていたり欠けている場所がある。完全に元通りという訳ではないようだ。

「じゃあ、今のを何回か繰り返せばいいってことさね?」とセフィラ。

「そうですね。油断しなければ問題無い相手です」とローリエ。

「それじゃあ、頑張って壊す作業を繰り返しましょうねぇ」とソニア。

 リラ達六名は、再び骨を砕く為、スケルトンジェネラルへ攻撃を開始した。




「如何ともし難い匂いだな。さっさと終わらせるとしよう」

 戦闘を開始しようとすると、ドラゴンゾンビが大きな口を開き強烈な腐敗臭のするブレスを吐き出した。鉄は勿論、人体も容易に溶かす極めて危険な「酸」のブレスだ。掠っただけでも大惨事になるが、

「アリス」

「はい!」

 俺とアリスが『風のドーム』を展開し、腐敗ブレスの無効化に成功する。

「今度はこちらの番だな!」

 俺は悪臭に顔をしかめながら、以前使用した氷の魔法『絶対零度の抱擁(セルシウス・フラッド)』の簡易版を放ちドラゴンゾンビの体を凍らせていく。

「私もお手伝いします!」

「あーしもあーしもっ『忍法・氷嵐の舞』!」

 アリスは俺が以前に教えた『絶対零度の抱擁』を放つ! 俺のに比べ威力は幾分か弱いが、そのくらいの事は問題にならない出来だ。やはりアリスの魔法センスは高いな。

 桔梗が新たな魔法――もとい「忍法」を披露する。彼女の周囲に猛吹雪が発生し、それがドラゴンゾンビに襲い掛かり、纏わりつく様に全身を覆い尽くす!

 三人分の氷魔法を受け、ドラゴンゾンビが見事に凍り付いた!

「最後は私達がっ!」

「美味しい所は貰っちゃうわよ~」

「いっけーっ!」

 マリーとエリカとユッカの三重攻撃でドラゴンゾンビは粉々に砕け散り、大きな魔石を残し消え去った。

「ふむ、あちらも丁度終わったか」

 助太刀に入ろうかと思ったが向こうも片付いたか。

「これで四十層クリアだな」

 このフロアは徹頭徹尾「持久力」を試される場所だったな。敵の強さ自体は大した事無かったが、大量の魔物それに連戦に次ぐ連戦に思った以上に体力と気力を奪われたな。良い体験をする事が出来たよ。

 今回の冒険も非常に充実した良い経験になったな。俺達は意気揚々と地上へと帰還するのであった。


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