風呂に入っていたら、何故か嫁が増えました
「嫁入り前の淑女が何をしているのですか?」
深く考えなくても大問題だぞ? これは。一般人でも洒落にならないが、相手は王族と貴族の御令嬢だぞ。首を刎ねられるか、良くて牢屋に投獄されるかのどちらかの未来しか見えんな。
「これから色々と御教授して頂くのですから、そのお礼にお風呂での御世話をさせてください。先生も言っていました「裸の付き合い」をすると親睦を深められると」
「う、うぅ……恥ずかしいですよぉ……姫様ぁ……」
そう言う二人は対照的な態度をしていた。
アリス姫はその肉感的な肢体を隠す事なく堂々とした佇まいで、対するローリエは胸と股間を手で隠し、背中を丸めて縮こまっていた。とは言っても豊か過ぎる胸は全く隠しきれていないが……。
それにしてもあのロリB○Aめ! 純朴な娘に要らん事を教えるな。お陰で面倒事に巻き込まれたではないか!
「今なら冗談で済ませられるでしょう。さあ、風呂場から出て行って下さい。我々は『家族』の時間を過ごしていますので」
少し厳しい言い方かもしれないが、さっさとこの厄介事を片付けなければ……。
「……でしたら」
俺がそう言ってもアリス姫は出て行こうとはせず、小声で何かを呟いた後、
「でしたら、その『家族』に私も入れて下さい! お願いします! ここに来たのは私の覚悟を示す為です!」
俺の瞳を真っ直ぐに見つめながら、決意に満ちた叫びを上げた。その声を聞いて、あれだけ恥ずかしがっていたローリエも、真っ直ぐ背筋を伸ばし俺の顔を凝視していた。
「ここに来たのは私と姫様の独断です。誰かに言われたからではありません」
「ローリエと二人で相談しました。そうして出した答えは、レオン様の妻になりたい……そう思い無礼を承知でこの場に来ました。レオン様となら幸せな家庭を築けると……」
やれやれ……確かに俺の計画では、いずれは名家の御息女と婚姻を結ぶつもりでいた。この世界で手っ取り早く信頼を得るには、婚姻がベストな選択だ。俺がその娘を愛し、その娘も俺と俺の嫁達を愛し、全員が幸せになれる、そんな娘をじっくりと探すつもりだったのだ。政略結婚の類はこちらから願い下げだ。
しかし、そういう意味では、今回のアリス姫からの提案は俺にとっても渡りに船だな。
短い期間ではあるが共に行動し、二人の人となりは多少なりとも理解出来ているつもりだ。この二人ならば今い嫁達とも仲良くできる筈だしな。
では、改めて考えてみようか。
・家柄――王女と伯爵令嬢。考え得る限り最高の条件だ。
・人柄・性格――温和で民を思いやれる優しさを持つ。心根の良い娘達だな。
・妻達との関係――良好。
・スタイル――抜群。これ、大事。
あれ? 良く考えると物凄い優良物件なのでは? むしろ俺の要望を完璧に備えているだと? 何だ? この俺に都合の良すぎる展開は。さては『神』! お前の仕業か?
(そんなわけないじゃん。いちいちそんな細かい事で介入しないよ。これでも忙しいんだよ? ボクは)
本当か? これは「日頃の行いが良い」程度では説明出来んレベルだぞ。『神』よ、勝手に俺の『運命』をいじくり回すと、貴様との契約は破棄させてもらうからな?
(は~い、もうしませ~ん。反省してま~す)
この阿呆が。「もうしない」という事はつまり、今迄俺の運命をいじっていたのは事実だと白状したという事ではないか。
(いやいや、冗談だって。ボクが「直接」キミに何かをした事一度たりとも無いよ?)
では、この俺にとって都合の良い一連の流れは、本当に偶然だと?
(う~ん、完全にそうだとは言い切れないんだよね。キミの体を作り替えた時にさ、ボクの力がほんの少し残留しちゃってね。それが『神の加護』として作用してしまっているみたいなんだよね~)
その『神の加護』とやらで、こうなっていると?
(加護の内容は人によって千差万別。恐らくキミの『嫁』に対する執着が、次の『嫁』と出会い易くなるように作用してるんじゃないかな?)
ふむ、そう言われれば心当たりは幾つもあるな……俺としては誰かが余計な横槍を入れている、というわけでは無いのならば問題無い。それを有用に活用するまでだ。他人より少しばかり『運』が良い程度に思っておこう。
さて、話を二人の事に戻すが、これは俺が何を言っても引き下がる事はないな。ふと嫁達を見てみると、皆笑顔で頷いていた……何度も言っている気もするが本当に良く出来た嫁達だよ。ならば後は俺の覚悟だけか。
「その前に確認です。お二人は王女と貴族令嬢ですが、婚約者等はいらっしゃらないのですか?」
この位の年頃になれば、そういった者もいるとは思うのだが……。
「いいえ、私にはそういった殿方はおりません」
「私もです」
元々婚約者がいて、その約束を反故にして……とかだったら面倒な事になりそうだが、そうでないなら問題ないな。問題ないのか? 問題しか無いように思うが……今は気にしない事にしよう。
「……わかりました。お二人を娶る事については、前向きに検討させて頂きます。取り敢えずは婚約という形で宜しいでしょうか?」
そう言うと二人は花が咲く様な笑顔で、
「「はい! 宜しくお願いします」」
と返事をした。そして嫁達が拍手で二人を祝福する。我が家が益々賑やかになるな。
その後、二人は当初の目的を果たす為に、俺の体を洗い始めた。俺は断ろうとしたんだが二人が「是非」というので任せてみたが……。
「む、難しいですね……」
「え、え~と、こうすれば良いのでしょうか?」
絶賛苦戦中である。これまでに世話を「される」事はあっても、世話を「する」事は無かったはずだしな。
そんなわけで、マリーを筆頭に嫁達が二人にやり方を指導し始めた。
「力を入れ過ぎてはいけませんよ? ゆっくり撫でる様に擦って下さい」
「は、はい。わかりました、マリーさん」
「ローリエちゃん、背中は広くて大変だろうけどぉ、丁寧に擦らなきゃ駄目よぉ」
「はい! 頑張ります!」
慣れない作業で苦戦しながらも、何とか背中を洗い終わったのだが、続いて『前』を洗おうと正面に向き合った時、その手がピタリと止まった。
「これが……殿方の……」
「す、凄く……大きいです……はぅ……」
当然だが俺の『雄』の部分は既に臨戦態勢を整えていた。というかソニアの体を洗っている時から昂っていたのだが、まあそんなわけで『それ』を間近で見た二人が驚き硬直してしまった。
「それでは次に『そこ』を洗って下さい。ああ、そこは殿方にとってとてもデリケートな場所です。今まで以上に優しく撫でる様に洗って下さいね」
マリーさん、貴女は鬼ですか? 年頃の娘二人に何て無茶な事をさせるんだ。
「そうですわ、そこは旦那様にとっても、ワタクシ達にとっても、重要な部分なのですから」
「うん……私達皆を幸せにする……大事な場所……」
「ふふふ、頑張ってねぇ」
俺の嫁さん達は思ったよりもスパルタだった。生娘だろうと容赦無しですか……。
「は、はい! 頑張ります!」
「うう……何とかやってみます……」
恐る恐るといった様子で洗うのを再開する。しかし、
「う、動きました!」
「はぅ……ピクピクとしています……」
何と言うか……この幼気な少女にいけない事を教え込んでいる様な感覚……これはこれでいいものだな。
「では、次は直接『手』で洗っていきましょうか。正面からじっくりと見ながら」
ちょっ……マリーさん? それは流石にマズくありませんか?
「手で……ですか?」
「あわわ……」
これは完全に『発射』させる気だ! 取り敢えず退避しなければ……。
「あら? あなた様。じっとしていないと上手く洗えませんでしょう?」
「そうねぇ……折角二人が頑張っているんだからぁ、ちゃ~んと最後までやらないとねぇ?」
「……動いちゃ……ダメ……」
退避しようとしたその時、プリムラ、ソニア、リラの三人が逃げられない様に腕をがっちりとホールドした。くっ、流れる様な連携……見事だ、これでは逃げられん。
「これで……いいのでしょうか?」
「い、痛くは……ありませんか?」
そんな俺の事情はお構いなしに、アリス姫とローリエは俺の『雄』に刺激を与え続けて来る。プリムラ達三人に抱き着かれ、肉感的な体を押し付けられている現状、ただでさえ興奮度合いは増していたのに、止めとばかりの強烈な刺激で、俺の我慢は限界を迎え、二人の顔へと……。




