表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
114/363

闘技大会・本戦開始

「初めにルールについて説明します。装備の持ち込みは自由です。相手を気絶させる、場外に落とす、審判が相手の状態を見て戦闘不可能と判断した場合に勝利となります。それと対戦相手を殺してしまったらその場で失格となります。

 ふむ、特に変わったルールは無いな。シンプルで分かりやすのは好感が持てる。

「それでは一回戦を始めます。レオン様、キンニクスキー様。舞台へお進み下さい」

 俺と共に名前を呼ばれたのは、何と先程の筋肉男だった。お前……そんな名前だったのか。

 舞台に上がり中心へと移動する。周りを見回すと、コロシアムの客席は満席で大きな歓声が耳が痛くなる程だ。

「それでは『闘技大会』の一回戦、レオン対キンニクスキ―の試合を開始します!」

 ゴォォォンッ!

 舞台の傍に設置された大きな銅鑼が鳴らされ、試合が開始された!

「お前も運がねぇなぁ。一回戦で俺と当たっちまってよぉ」

 筋肉が何かごちゃごちゃと言っているが、もう試合は始まっているんだぞ?

「ふっ!」

 筋肉に向かってダッシュを敢行。槍の穂先で筋肉の脇腹に触れると同時に、槍に魔力を流し込むと、

「あばばばばっ⁉」

 見事に筋肉が感電する。五秒程電流を流し、槍を体から離すと筋肉はプス……プス……という焦げた音と匂いを放ち、舞台に沈んだ。

 審判が筋肉の様子を確認すると、

「……キンニクスキーの戦闘不能を確認! 勝者! レオン!」

 審判が俺の勝ちを高らかに宣言すると、

「「「わぁぁぁぁぁぁッ‼」」」

 地面が揺れていると錯覚する程の歓声が上がる。俺はそれに左手を上げて応えた。




 二回戦以降も俺は勝ち続けた。一人、また一人と控室から消えていく中、最後に残ったのは俺と例の女性だった。

「うふふ、最後まで残るのは貴様だと思っていたわ。ようやく貴様と殺し合えるのね」

「一応言っておきますが、相手を殺したら失格ですよ?」

「それがどうかしたのかしら? わらわは楽しい殺し合いが出来ればそれでいいの。その結果誰が死のうが興味ないわ」

 舌なめずりしながらそんな事を言い放つ。どうやらここまでの戦いで、彼女を満足させる事が出来た者はいなかったのだろう。欲求不満なのは表情を見れば分かる。このまま彼女を放っておくのは危険だな。それに何故か彼女を何とかしてあげたいと思ってしまったのだよ。不思議だな。

「では、私の全力を持って、貴女を満足させてみせましょう」

「いいわ~、その顔その視線。ようやく現れるのね……妾の身も心も満足させてくれる殿方が」

「それでは決勝戦を開始します。レオン様、ヴェロニカ様、舞台へと進んで下さい」

 遂に決勝戦か。それにしても彼女の名前はヴェロニカと言うのか。覚えておこう。

 俺達二人が舞台上に姿を現すと、観客のボルテージが最高潮になる。

「『闘技大会』の決勝戦、レオン対ヴェロニカの試合を開始します!」

 ゴォォォンッ!

 開始の銅鑼が鳴り、一際大きな歓声が上がる。だがそれとは裏腹に、舞台上の二人は落ち着いた雰囲気でお互いを見つめ合っていた。

「改めまして挨拶を。私はレオンと申します。職業は『冒険者』です」

「ふふふ、この状況で悠長に自己紹介なんて。いいわ、付き合ってあげる。妾の名前はヴェロニカよ。職業は……う~ん、そうね……『旅人』という事にしておこうかしら」

 旅人、ね。馬鹿正直に信じる訳ではないが、まるっきり噓を言っているようにも思えないな。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ