サンテキア王国と闘技大会
清々しい朝を迎えた。多少疲れが残っている気もするが……まあ許容範囲だろう。
朝食の後、サンテキア王モーガンとの謁見の為にサンテキア王都へと転移した。
「お待ちしておりました。国王が謁見の間にてお待ちです」
朝も早い時間だったのだが……いや、俺達が朝一に来る事を予想していたのか? まあ俺達的には有難いのだがね。
「よくぞ参られた、レオン殿と御夫人方。昨日の件、改めて礼を言いたい。貴殿らのお陰で大勢の我が国の民が救われた」
謁見の間に入ると、開口一番モーガン王が礼を述べてきた。謁見の間には国王と王子、それと大臣らしき人物が数名参列している。
「昨日も申し上げましたが、私共と貴国の兵士並びに冒険者の方々が力を合わせた結果です。それに私共の目的に関係があったのですから」
「ほう? もし良ければ、その貴殿らの「目的」とやらを聞いても?」
「はい。むしろ国王陛下には是非知って頂かなければならないと考えておりました。少々長くなりますが、最後までお聞きください」
俺は語った。カルディオスを襲った『大氾濫』の事。ハイデス帝国で起きた魔族による国家転覆の危機。そしてサンテキア王国で起きた『大氾濫』のの二つ同時発生。これら全てが繋がっている可能性がある事。
「……成程。他国でもその様な出来事が起こっていたのか」
全てを語り終わった後に、モーガン王が神妙な面持ちで感想を述べた。
「そこで提案なのですが、シャムフォリア、ハイデス、サンテキア三国の国王での話し合いの場を設けては如何でしょうか?」
「それは我が国からも提案したい事だ。是非ともお願いしたい」
モーガン王が非常に前向きであった為、提案はあっさりと受け入れられた。ふむ、ついでだ。あのイベントも絡めれば……。
「話は変わりますが。貴国では毎年この時期に『闘技大会』を開いていると思いますが、今年は開催されないのでしょうか?」
「ふむ……闘技大会か。城に併設されているコロシアムで毎年開催しているのだが、ひと月程前に『大氾濫』の兆候を確認してから準備を中断しておったのだ。その後も先行き不透明であったので、今年は大会の中止を検討していたのだよ。だが貴殿等の活躍で大きな被害が出なかった事だし、改めて大会の準備を再開しても良いのかもしれんな」
それに各国にアピールする良い機会だ。我が国は『大氾濫』に見舞われても大丈夫、そしてこれ程の大会を開ける余力もあるんだぞ……とね。
「闘技大会に各国の代表を招待し、大会後に会談を開くというのはどうでしょう?」
これなら手間も掛からずに済む。最良と言えるだろう。
「その提案に乗るとしよう。各国にはその日程で開催する事を伝える使者を派遣するとしよう」
これでよし。後は国同士の話し合いで決めてくれ。俺の役目はこれで終わりだ。
「では、後は貴殿等の褒賞についてだが……」
「私達は褒賞を辞退したいと思います」
その話が出ると思っていたので、予め決めていた答えを告げる。
「私個人としてはそれでも良いが、「国王」としては了承出来んのだ。理由は分かるな?」
国のトップとしては当然の考えだ。そう言われる事を想定して、次善の選択を用意している。
「それでは「アイテムボックス」を頂けますでしょうか?」
現状俺が持っている物が一つあるが、前々から二つあれば便利だと思っていたんだ。良い機会だから手に入れられたらラッキー、位のつもりで言ったのだが、
「うむ。では我が国の秘蔵の一品を与えよう」
貰えちゃったよ……。しかも秘蔵の一品とは。一体どんな物が出て来ることやら。
「今、持ってこさせる故、しばし待っていて欲しい」
言われた通りに待つ事十分程、城の兵士が何の変哲もない小さな袋を持ってやって来た。
「見た目は地味だが、ダンジョンで発見された収納量が多い物だ。受け取ってくれ」
そう言われ、俺は兵士から袋を受け取った。紐が取り付けられていて、腰にでも括り付けておけば戦闘の邪魔にならないだろう。
「ところで貴殿は闘技大会に出場するのか?」
褒美も受け取ったし、そろそろお暇しようと思っていたらモーガン王にそう尋ねられた。
「そうですね、自分の実力を試したいと思っていましたし……是非、参加したいと考えています」
「そうか! レオンも出るのか! これは大会が楽しみになってきたぜ!」
俺が大会に出場する旨を伝えると、モーガン国王の隣にいたラキウス王子が歓喜の雄叫びを上げた。
「ふんっ!」
ゴキンッ! という金属を叩いたような音が辺りに響き渡る。モーガン王がラキウス王子の脳天に拳を振り下ろしたのだった。ラキウス王子は頭を押さえ悶絶している。うん、これは痛いな。
「愚息の無礼を許して欲しい。大会は遅くとも一月後には開催する予定だ。では、次は闘技大会の会場で会おうぞ」
サンテキア王国からシャムフォリア王国へと帰還した俺達は、我が家に帰る前に王都へ立ち寄る事にした。ユニスの店に行き、頼んでおいたカトレアの服と水着を受け取る為だな。
「あっ、レオンさん。服は完成していますよ」
そう言われたので、早速カトレアは渡された制服に着替えた。
「これでウチも皆とお揃いだね」
その場でクルクルと周り、楽しそうに笑うカトレア。水着については後の楽しみにしておこう。
ユニスに礼を言い、急いで帰宅をする。勿論、カトレアの水着に不備が無いか調べる為だぞ? 俺が見たいからという自分勝手な理由では決してない……本当だぞ?
高揚する気持ちを抑えながら、俺達はプールへと向かった。
「どう……かな? ご主人君」
おお……普段の踊り子衣装も良いが、このスリングショット水着も大変素晴らしい衣装だ。カトレアの抜群なスタイルをこれでもかと拝む事が出来るのだからな。隠れているのは乳首と秘部だけだ。
それにしても、ユニスは良い仕事をする。カトレアが準備運動の為に体を動かしても水着が体からズレる事がない。
「カトレアは泳げるのか?」
「うん。オアシスで休んでいる時に泳いでたんだよね……皆には内緒でさ」
との事。今も俺の目の前で優雅に泳いでいるよ。
それにしても……見渡す限りの『爆乳』の数々。それが自由自在に揺れ動く光景。楽園はここにあったのか……。
「どれ、俺も泳ぐとしようかな」
その後もしばらくの間、プールで妻達と楽しむ事になった。セフィラやリラと競争したり、まだ泳ぎに不安のあるマリーやプリムラ達を指導したりと、存分にイチャイチャしながらプールでのひと時を満喫した。
その様な賑やかな毎日を過ごし、そして気が付けばひと月の時間が経過していた……。




