レッツ! スイミング
帰宅した後、妻達に大事な事を伝える為、リビングに全員を集める。そして俺は神妙な面持ちでゆっくりと口を開いた。
「隣の建物が完成したと報告を受けた。今から皆で行こうか」
事前に要望した通りに中庭から隣の建物に入る通路が出来ている。妻達にはこの建物が何なのか具体的には教えていない。もっとも桔梗は理解しているようだけどね。
建物の造り自体は木造で、普通の家より横に長いのが特徴だ。
中に入ると部屋の真ん中に巨大な金属製の箱型の物体――プール槽が一番に目に付く。そして天井は一面ガラス張りになっていて部屋の中に太陽の光が燦々と降り注いでいる。お陰で部屋の中は蒸し暑い位の気温だ。
「まずはこの中に水を入れる。手分けして満杯にするぞ」
当然だが、出来立てホヤホヤのプール槽に水が入っている訳もなく、魔法が得意な俺、リラ、ソニア、アリス、桔梗で空のプール槽を水で満たしていく。これでよし。次は、
「入り口の近くに別の部屋がある。そこで「コレ」に着替えてくれ。着方は……桔梗が知っているか」
「うん。あーしに任せてよ♪」
桔梗を先頭に、隣の部屋――更衣室に妻達が入っていった。その間に俺も着替えてしまうか。
俺は手早く服を脱ぎ、トランクスタイプの水着を履いた。ふむ、元の世界の物と殆ど変わらんな。
これで準備完了。男の着替えなんてこんなものだ。
待つ事数分、更衣室から妻達が出て来た。
「お待たせしましたわ。どうでしょう? 似合っていますでしょうか?」
腰に手を当てプリムラが何かを言っているが、俺は皆の水着姿に圧倒され、何も耳に入ってこなかった。
「……ああ、すまない。思わず見惚れてしまったよ。まるで女神が降臨したのかと思った程だ」
全員が並んでいる所を改めて見ると、その凄さがハッキリと分かる。マイクロビキニから覗く100㎝を超えるバストが、上下左右、自由自在に揺れ動く。ショーツの方も布面積が少なく何とかギリギリ秘部を覆っているのみ。少し足を開いたら全てが見えてしまいそうだ。
「あの……旦那様? これから水浴びをするのですか? それならこの「水着」とやらを着ずに裸でもよろしいのでは?」
マリーがその様な疑問を口にする。マリーの疑問はごもっともだ、それに今の格好は裸同然だしな。
「この水着だが、海辺や湖で泳ぐ際に着る事を想定しているのだ。多数の人の目があるだろうし、そこで全裸というのも問題だろう? そう言った時にこの水着を着ていれば安心出来るというものだ。それに、今着ている物は材料の関係で少々露出が多くなってしまっただけさ。これを商品として売り出す時はもっと露出を控えた物になる予定だ」
今は細かい事を気にせず「プールで遊ぶ」という事を覚えてくれればそれで良い。
水着のデザインに関しては、適当な理屈をこねて誤魔化しておいた。はい。このデザインは完全に俺の趣味です。ユニス……グッジョブ!
このマイクロビキニは妻達に着せる為の基本デザインだ。俺の居た世界でも「一部」で着られていた立派な水着さ。うん、「嘘」は言っていないぞ? 一般には着られていないけどね……。
プールに入る前に必要な事、それは勿論「準備体操」だ。俺と桔梗が屈伸や伸脚の見本を見せると、妻達が見よう見まねで準備運動を開始する。その間にも二つの大きな膨らみがプルン、プルンと揺れる。眼福だなぁ。
そしていざプールに入るとなって衝撃の事実が判明する! 妻の大半が「泳げない」という事実に。
ちなみに泳げるのはリラと桔梗の二人だけだった。という訳で急遽予定を変更して「水泳教室」を開催したいと思います。
「あ、あのっ、旦那様! 絶対に、手を離さないで、下さいよ?」
そして今、俺はマリーの手を引いてプールを後ろ向きに歩いている。マリーは地面から足を離し、浮いているという感覚に恐怖を覚えたようだ。まあ初めはそんなものだろう。ゆっくりと慣らしていけばいいさ。
「水に浮くというのは面白い感覚ですわね」
マリーとは逆に、プリムラは楽しそうに俺の腕につかまり水の上に浮いている。好奇心旺盛なプリムラらしい意見だな。
「泳ぐ、というのはぁ、水浴びとは全然違うのねぇ」
ソニアは仰向けになり水の上に浮いている。俺が手を背中に添えている形だな。仰向けになるとその巨乳がより強調され、目のやり場に困ってしまうな。
「これは面白いですね、ローリエ」
「えっ、あっ、そっ、そうですね……楽しい……ですね」
右手を掴んでいるのは、楽しそうにはしゃぐアリス。左手を掴むのは、完全に怯え切っているローリエ。対照的な二人を見ていると頬が緩んでしまうな。
「はっはっは! 泳ぐってのは気持ちいいもんだね!」
少しコツを教えただけでセフィラはあっという間に泳ぎをマスターしてしまったよ。盛大に水飛沫を上げながら楽しそうに泳いでいるな。
「動きづらくてごめんね~。腕だけじゃ怖くて~」
エリカはというと、腕だけでは不安だと言うのでエリカが俺を抱きしめる様な形になっているわけだが……思いっきり胸が押し当てられているな。気持ちの高ぶりが抑えられなくなりそうだったよ。
一通り指導したが、満足に泳げるようになったのはセフィラだけだったか。まあ、これから幾らでも時間はあるんだ、ゆっくり覚えていけばいいさ。
ちなみに、泳げる組のリラと桔梗は、二人で楽しそうにプールを泳いでいた。あまり構ってあげられなくて済まない。この埋め合わせは、後日必ずさせてもらうよ。
ふと天井を見上げると、既に太陽は見えなくなり、空は夕焼け色に染まろうとしていた。
「そろそろ上がろうか、しっかりとタオルで拭くんだぞ?」
気が付いたら夕方になっていた。流石にこれ以上ここにいては夕飯の時間が遅くなってしまうな。
全員プールから上がり、更衣室で着替えを済ませる。
「夫婦なんだからぁ、遠慮しちゃダメよぉ?」
という事なので、俺も一緒に更衣室で着替えさせてもらった。俺が着替えている間、妻達の視線が股間に集中していたような……気のせいという事にしよう。
少し遅めの夕飯を終え、風呂に入っている時だった。
「……リラ、風呂の中で泳いでは駄目だぞ?」
俺がそう忠告すると、湯船の中で今にも泳ぎ出しそうだったリラがピタリと動きを止め、ゆっくりと湯船の中に体を沈めた。やれやれ……。
「どうですか? レオン殿。気持ちいいですか?」
そんな俺はというと、ローリエに体を洗ってもらっている最中だったりする。何度の言うようで申し訳ないが胸を使ってだ。
神聖な風呂場での不埒な行いは許容出来ん。ここは日々の疲れを癒す場なのだ……だから俺も色々と我慢しているんだ。
風呂場で色々と我慢した物は、寝室にて発散させる。プールでの妻達の水着姿に始まり、既に俺の我慢は限界を突破していた。
俺は近くにいたマリーを押し倒し、滾りに滾った獣欲をぶつけるのだった。
その夜は、妻達といつも以上に激しく愛し合った。精根尽きるまでひたすらに……。
ベッドの上の惨状は日増しに酷くなっている気がするが……現実逃避しても事態は好転せんか。俺は粛々と後始末を開始する。
さて今日の予定なのだが、特にやらねばならない事も無い。各自自由に行動しても良いと思うが……。うん、そうしよう。
「という訳で、今日は自由に過ごして構わないよ。出かける者は夕飯の時間までに帰ってくるように」
さて、異世界に来て初めての自由行動だ。皆はどうするのかな? 俺はギルドに行って本を借りて読むとするかな。




