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杜の国の王〜この子を守るためならなんだって〜  作者: メロのん
第1章 安住の地を求めて
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第94話 深まる謎

 ようやく呪いの痕跡となりそうな木の実を見つけてから、今は拠点に帰ってきた。タージにも話したが、今のところ有益な考察は出て来ていない。


「やはりこの木の実自体におかしな点はないかと思いますな。この木の実は私たちが元住んでいた集落の近くでも見つけましたし、東側にしか無いという物でもありませぬ。」


「そうか…ようやく痕跡を見つけたと思ったのだがな。そう上手くはいかないか。」


「ウカノ様、色々と考えてみたのですが私にはどうしても分からないことがあるんです。」


「なんだ?」


「ウカノ様は森の東側には生き物の気配が全くせず、様々な植物が茂っていたと言っていましたよね?それこそ数十年の年月をかけて形成されたかのように。」


「ああ。」


「元々そこには生き物が棲んでいなかったという事も考えられますが、その可能性は低いと思うのです。」


「それに関しては同感だな。今までにも棲み処を変える魔物は何度も見かけてきた。そんな魔物たちがあんなに自然豊かで天敵にも食料にも困らない場所をわざわざ選ばない理由が無い。」


「そうですね。ではどうして生き物がその地を選ばないのかは、やはり呪いが原因かと思います。」


「だろうな。それは僕も同感だ。」


「となると呪いは数十年もの間森の東側を蝕んでいたということになります。」


「確かにな。」


「ではどうして森の東側だけなのでしょうか?」


「どういう事だ?」


「私の考えすぎならそれで良いのですが、もしかしたらヒト族の仕業ではないかと考えてしまうのです。」


「理由を聞いても?」


「今までウカノ様が話してくださった事から、ヒト族はこの森の資源を求めて何度も侵攻したことがあると。しかしヒト族からするとこの森の魔物が脅威になっていると。この森の東側の魔物がいなくなっているという現状は、そんなヒト族にとっては好都合なのでは?と思うのですよ。」


「……言われてみると確かにな。状況だけでみるとそうだな。」


「とはいえその手段が分からないというのもあります。もしヒト族の手段だとしたらそれは数十年前から計画的に行っているという事になります。ウカノ様の話を聞く限りではヒト族には呪いを扱うのは難しかったという話もありますから…」


「少なくとも僕の国では不可能に近かったと思う…。ただ他国に関しての情報は僕もほとんど知らない。もしかしたら他国では呪いに関する高等な技術を持ち合わせている可能性は否定しきれない。」


「となるとやはり森の東側にある国が怪しいのかと思うのです。」


「確かにな。やはり1度行かなければ行かないか。」


「キュイー」


「ああごめんごめん。テンにはちょっと退屈だったな。」


 膝上で撫でて欲しそうに尻尾を揺らすテンを見て和む。

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