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杜の国の王〜この子を守るためならなんだって〜  作者: メロのん
第1章 安住の地を求めて
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第93話 木の実

「お片付けしてるねー。」


「お別れを済ませてるんだね。」


 樹鼠がこの巣を嬉しそうに僕たちに見せてくれたということはこの巣にかなりの愛着を持っていたのだろう。それでも、いやだからこそなのだろうか、巣を解体して綺麗に掃除している。


 よく魔物や動物は本能のままに生き、本能のままにヒトを襲うと言われていたがこの樹鼠の姿を見たらとてもそんな事は言えないだろう。動物や魔物だって思慮深く、情が深い生き物なのだ。


「お別れはすんだかい?」


「キュルー!」


「そうか、ならばまた進もうか。」


 しっかりとお別れが出来たのだろう、晴れやかな顔で元棲んでいた巣から出てきた。


 そうしてまた案内してもらう。右に左に揺れる尻尾はどこか気分が良さそうだ。


 ☆


「キュルー!」


「おいしいー!」


 ☆


「キュルー!」


「綺麗…」


 それからの探索では美味しそうな果実に綺麗な葉っぱ、色々な物を持ってきてくれる。気に入った物を共有してくれているのだろう。ただこれらの物で何か手がかりになりそうな物は無い。


 そろそろ夕方だし1度帰ってまた明日出直しても良いかもしれないな。最悪この辺じゃ手がかりは無いということもありえる。転移の扱える樹鼠の行動範囲は正直徒歩で渡り歩くのはきつい。とはいえ複数人一緒に転移するのは樹鼠の持っている魔力的にもきついからなあ。


「キュ…キュルルルル!」


「キュイ?」


「どうしたの?」


 いきなり警戒したような鳴き声を上げる樹鼠の様子に身構える。だがテンは特に警戒したような様子はないがいったいどうしたというのだろうか?


 樹鼠が毛を逆立て、警戒しながらとある樹へと進んでいく。そして立ち止まったかと思えば樹の根元にある小さな木の実のを警戒している。


「テンこの木の実から何かを感じるか?」


「キュイー」


 テンは特に感じないということはやはり何かあるわけではないのだろう。


「樹鼠はこれから何か感じるのか?」


「キュルー? キュルル」


 どうやら樹鼠も何も感じないらしく、先ほどまで逆立てていた毛も元に戻った。


「もしかしてこの木の実を食べたら体調が悪くなったのかい?」


「キュルー!」


 どうやらそうっぽいな。となるとますます分からなくなるな。同じ種類の木の実でも、樹鼠が食べた物だけ呪いが仕込まれていた?もしくはこの木の実ににた全く別の物とかか?


 うーん…念願の手がかりを手に入れたは良い物の、先に進めないな。

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