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杜の国の王〜この子を守るためならなんだって〜  作者: メロのん
第1章 安住の地を求めて
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第14話 未知の森の生態系

 大蜘蛛が隣に住むようになってから半月程経っただろうか。大蜘蛛はあの巨体だが、そんなに食べるわけではないので、2日に1度動物を狩るくらいでちょうどだ。


 牛もどきだけでなく、羊や鹿のような動物も狩り、毎度のことテンに命の結合をしていたせいかテンの元気が有り余りすぎて困っているくらいだ。


 テンは大蜘蛛が隣に住んだ次の日には、大蜘蛛の上に乗って遊んだり昼寝をしていたので将来大物になるかもしれない。


 大蜘蛛は基本樹の上でじっとしており、食事と水が欲しい時だけ降りてくる。初めて大蜘蛛と会った時はおぞましい雰囲気を放っていたが、本来は大人しい生物なのかもしれない。お腹の中に見える、多くの命の光も日に日に強くなっている。このままなら無事に出産出来るだろう。


 そうやってこの森での生活に慣れ始めた頃、驚くべき生態系を目にした。


 いつも通り果物の収集をしていると急に森の雰囲気が騒がしくなった。


 そちらに近づいていくと、羊、鹿、牛もどきなどの気配に1つ知らない気配を感じた。気配を殺して近づくと、そこには狼の魔物がいた。


 牛もどきより2回り以上小さいが魔物である以上何かしらの魔法を扱う。決して体が小さいから弱いという事はない。それどころか体が小さくても生きていける程の魔法を扱えると考えるべきだろう。


 そのまま観察していると狼の魔物は羊もどきに噛み付く。他の動物達は逃げる訳ではなく狼の魔物目掛けて体当たりして羊もどきを助ける。


 まさか動物達が助け合っているとはな。いや、魔物を倒す為に協力していると言った方が正しいか。


 魔物といえどこの数はきついのだろう。傷を与えているが自身にも傷が増えていく。狼の魔物の魔力の動きを感じるに使っている魔法は身体強化だけのようだ。


 やがて無理と判断したのだろう、狼の魔物はその場から離れていく。


 それから何度も狼の魔物やその痕跡を見かけた。狼の魔物が倒したであろう動物の死骸は、食べかけのものや、中には全く口をつけていないものまであった。おそらく食事のための狩りではなく娯楽のための狩りなのだろう。


 何度も観察して分かったが、こいつは生態系を崩す害獣だ。コイツの戦い方は充分に分かった。魔法も身体強化だけしか扱えないようだ。


 僕とテンなら負ける道理はない。


 「キュイ」


 さあ初めての魔物狩りといこう。

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