表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
杜の国の王〜この子を守るためならなんだって〜  作者: メロのん
第1章 安住の地を求めて
110/130

第105話 誤解

 僕だって争いたい訳ではない。いまだに張り詰めた空気の中、相手方の言う通り僕たちも座る。


 僕を真ん中にゾンとルアが両左右に、相手が不穏な動きをしたらすぐに動けるように準備をしておく。


「さて、本題の前にまずは自己紹介としようではないか。私はこの国のエルフ族を束ねるホーン、横にいるのが妻のエリンだ。そして後ろにいるのが私たちの護衛であるサハンとマーシャだ。先ほどはサハンが失礼した。次に…貴殿たちのことを教えてもらえるかな?」


「僕はウカノ、ご覧の通りヒト族だ。そして横にいるのが…」


「僕はゾン!」


「私はルア。」


「あ、あのっ!ゾ、ゾン君とル、ルアちゃんは今いくつなの…?」


 そう聞くエリンは自身の胸の鼓動が高まるのを感じた。もし自身の子が今まで生きる事が出来ていたのなら今は11歳。見た目や本能で半ば自身の子だと確信しているが確かな確信を欲する。


 自分の子であって欲しいと思う反面、見捨てる事しかできなかった私を恨んでいるのではと言う恐怖もある。それでも、どうしても聞かずにはいられなかったのだ。


 そうして出てきた答えは…


「僕とルアは11歳だよー!」


「や、やっぱり……あ、ああああああああぁぁぁぁ!」


 聞きたかった、欲しかった答えに自分の感情の栓が制御出来なくなる。溢れる涙が目の前の視界を遮るけれど、それでも目の前にいる2人の存在が確かなのだと目に焼き付ける。


「お姉さんどうしたの?大丈夫?」


「うん大丈夫よ、ただ感情が少しコントロール出来なくなっちゃっただけなの。ゾン君は優しい子に育ったのね。」


 私のことを気にかけてくれる優しいゾン君に嬉しく思いつつも、お姉さんと呼ばれた事に胸がチクリと痛む。


 でもそれもそうだよな…私にはお母さんと呼ばれる資格なんて無いのだから……


 ☆


 どういう事かとウカノは混乱していた。ゾンとルアの親にとって今の2人が生きている事は想定外なはずで、不都合なはずだ。


 それなのに目の前の女がゾンとルアへ向ける視線は憎しみや嫌悪の負の視線ではなく、まるで何よりも大切なものへと向ける愛情の籠った視線ではないか。


 まるで…親が子へと向けるような……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ