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杜の国の王〜この子を守るためならなんだって〜  作者: メロのん
第1章 安住の地を求めて
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第100話 悔恨の日々

だからホルンがその後に綴った言葉には思わず私の耳を疑った。


「この2人を死の森へ連れて行こう。」


 そう語るホルンの表情からは本当に苦難の決断である事が分かった。でも分かったからといったところで納得できるものではない。


 それからは何度もホルンを説得した。私が考えていた3年の間になんとか救う方法を見つければいいということを伝えた。でもその3年間、民に認知されずに育てる事は不可能だと。子ども2人の命と民の命、王としてこの決断をするしかないと。

そう語るホルンは辛そうだった。


 私もこの国の姫なのだから、そう何度も周りの者から納得させられた。理性では分かっているのだ、その判断が正しいのだと。それでも私は姫である前にこの子たちの母親なのだ。結局最後まで納得できなかった。それでも周りの者は待ってくれなかった。


 私の目の前で連れていかれる私の愛しい子ども。まだ視界が開けていないはずの子ども。それでも連れていかれる最後に見た2人は私の事を見ていたと感じた。私に助けを求めるように感じた。それでも私は何も出来なかった。ただ連れていかれる2人を見ていることしか。


 それけらはずっと考えている。無力な赤子が死の森へ置き去りにされたらどうなるのか。凶暴な魔物に生きたまま喰われるのか、それとも寒さで凍え死ぬのか、それとも空腹で苦しみながら死ぬのか。


 そんな2人を考えているとどうしてあの2人がそんな目に遭わなければいけないのか、あの2人がそんな目にあっているのに私はのうのうと生きていていいのだろうか。


 今でも後悔するのだ。あの時必死にみんなを説得していたらもしかしたら何か変わったのではないか、民に知られたって良かったじゃないか。それでみんなに協力してもらえば良かったのではないかと。


 あの時姫という地位を捨てれば良かった、そうとすら思う。2人を死の森に置き去りにするくらいなら姫という地位を捨て去って、どこか別の場所で3人で過ごせば良かったと。


 1人で生きていくことすら難しい私に赤子2人と生きていくなんて甘い考えだというのはわかっている。それでも我が子が孤独のまま死ぬくらいならその側で私も死ねば良かった……

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