表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
杜の国の王〜この子を守るためならなんだって〜  作者: メロのん
第1章 安住の地を求めて
104/130

第99話 絶望と希望

「エリンの調子はどうだ?」


「申し上げづらいのですが日に日に体調が悪くなっております…」


「そうか…今日の業務を終わらせ次第私も側に向かう。」


「ええ、姫にとってもそれが良いでしょう。」


 あの日からエリンの様子がおかしくなり始めた。日に日に元気が無くなり、出された食事にも手をつけなくなった。最初は数日だけだと思っていた。数日経てばまたいつものエリンに戻ると信じていた。


 だがそんな考え虚しく、エリンは日に日に痩せていくばっかだ。今では周りの者が無理にでも食べさせなければいけない。それでも無理に食べさせても何度も吐いて戻す事も多くこのままではエリンの体が保たない。


 あの日あの時私はどうするべきだったのだろうか。あの時はあの判断が最善だと、そうするしかないと思っていたが今は別の選択肢があったのではと思うばかりだ。


 ☆


 あの2人を見捨てた事を今でも忘れない。私の初めての子ども、私の唯一の子どもだった2人。


 初めて産んだ時は嬉しかった。ずっと、ずっと待ち望んでいた我が子だったのだ。1人目を産んだ時周りの者たちも凄く喜んでいた。だが1人目を産んだすぐ後、分娩がまだ続く事に気づいた。周りの者たちからは困惑の色が伝わってきたが、私は分娩でそれどころではなかった。


 そうして2人目の出産を終え、ようやく一息つけた。ホーン含め周りの者たちは1人目を産んだ時とは打って変わって意気消沈していた。


 それでも私は嬉しかった。ずっとお腹の中にいた我が子たちを、今は確かな温もりをもって感じている。この時まではこの幸せがずっと続くと思っていた、この時までは。


 後日夫であるホルンから忌み子の話をされた。その話自体は私も知っていた、我が子が忌み子だという事ももちろん知っていた。だが私にとってその程度の事は私に絶望を与える理由にならなかった。それ以上にこの子たちが私の希望となっていたから。


 だから忌み子が破滅を齎すまでのタイムリミットである3年間、なんとしてでもこの子たちを救うための方法を探してみせると考えていた。そう意気込んでいたのに…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ