第一章
アルバイトが6時に終わって、ごはんとお風呂の用意をして、らてのおうちのお掃除をして、ベットのシーツをふかふかのものに変える。それがあたしのルーティーンだ。
あたし、恭子。28歳。
ヨガスタジオの経営をしてる慎二さんと、茶色いうさぎのらてと暮らしてる。
ルーティーンが終わって、らてと添い寝してもふもふしてたら、玄関の鍵が開く音がした。
慎二さん帰ってきたみたい!
玄関まで急ぎ足で行くと、いつもみたいにらてがついてきた。
「慎二さんおかえりなさい!
ご飯にする?お風呂にする?
それとも恭子?」
「恭子」
そう言って慎二さんは私にちゅってした。
はわーん。
そしたら慎二さん、玄関なのに私のこと抱きしめて頭なでなでした。
そしてらてもなでなでして、リビングに入っていった。
「ねぇねぇ、明日は記念日だよ♡」
あたしは言った。
「あ、そっか。何か欲しいものある?恭子」
「スタジオお休みじゃないよね……」
「うん。いつもごめんな。なかなか時間取れなくて……」
「でも夜はいつもみたいに過ごせる?」
「それじゃいつもと同じじゃん」
「そだね!」
慎二さんはソファに横になって、らてを抱き抱えた。
「ん〜」らての毛に顔を埋めて、らての口にちゅうをした。
「あ〜!あたしも〜!」
「ん、じゃ恭子おいで」
「ソファ狭いよぉ」
「ん、じゃあご飯食べたらベッド行こ?」
「お風呂は?」
「一緒に入る?」
「うん。うふふ」
私はキッチンに立ってスープを温め始めた。
そしたら慎二さんが後ろから
ぎゅってしてきた。
「キャッ」
「何その声(笑)
恭子ってなんでそんなにエロいの?」
「……もう!」
慎二さんがそんなこと言うから、付き合い始めのことを思い出していた。
「恭子、付き合おう?」
「え、ほんとですか?」
「ほんと」
「恭子、好きだ」
「私なんかのどこがいいんですか?」
「んー。目がエロいとこかな」
「えー!」
「色気がやばい。ふわふわの髪から女の匂いするし、ぽってり唇かわいいし、とにかく胸が大きい」
「えー!おっぱいのことそんなにどストレートにいわれたの初めてです」
あたしは慎二さんにセクハラ発言をされた気もするけど、なぜだか嫌な気はしなかった。
「それに恭子は優しくてふわふわでかわいい」
「あ、ありがとうございます」
それが気づいたら、あたしの心も身体もふわふわとろとろに染め上げられていた。
「うん。やっぱ恭子の飯はうまい」
「よかったぁ〜」
「うん。恭子」
「なに?慎二さん」
「好きだよ」
「あたしも♡」
夜は私たち2人の時間。
甘い甘いひと時を過ごす。
これもルーティーンなのだ!