表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

99/169

テツとの依頼

今回短めです。申し訳ない······

『バルバロスの槍が欲しい


 依頼内容 バルバロスの槍(美品)の納品


   期限 無期限


   制限 C級以上の冒険者を2名以上含む

      パーティー


   報酬 金貨10枚(成功報酬)


   備考 バルバロスの槍は美品のみの受付

      とする』


 俺達朝焼けの空(かなり久し振りにパーティー名を使った気がする)が受けたのはこの依頼である。


 俺達のパーティーが最低限受注条件を満たしていたこと(テツは故郷に帰ってから冒険者として活動していなかったため、E級だった)と、他の依頼に比べて肩慣らしには丁度良かった事が理由だ。


 まず、バルバロスとはどの様な魔物かと言うと、獅子の顔と足に人間の男の体を持つという魔物だ。


 その右手には大振りな槍が一本、左手にはラウンドシールドを装備している。たまに逆に装備している個体もいるようだが、魔物にも利き手等があるのだろうか?


 槍と言うよりはレイピアのような使い方で、人間では不可能な速度で突きを連続して出してきたり、口から炎を撒き散らしたりする。


 強さとしてはD-級から強いものでD級程度なので、偶然にも変異種とでも当たらない限り遅れを取ることも無い。



 とは言っても最近何故か30年に一回程度しか現れない変異種の現れる比率が増えているようで、その事を考えると変異種に必ずしも出会わないというのは早計だろう。


 俺達も大分前にはなるが一応変異種のミノタウロスと戦っているし、それ以外にも多数報告が上げられているそうだ。


 ちなみに、なぜそんな依頼がC級の依頼とされているかと言うと、今回は討伐依頼では無くてある種の採取依頼に分類されるからだ。


 問題になるのは「美品のみ」の部分で、当然槍を持った相手と戦う事になるのだから槍とはある程度打ち合う事になる。


 また、バルバロスはその値からの強さのせいもあって、まともに武器同士で打ち合うと直ぐにお互いの武器がボロボロになる。


 そう、此方だけではなくバルバロスの槍もボロボロになるのだ。


 つまり今回の依頼に求められるのは、武器を打ち合う暇もなく一撃でバルバロスを葬る(槍を傷つけないように)力量か、打ち合うにしてもうまく武器をいなして傷つけない様にする技だ。


「······ノエル。この依頼は私たちに向いていないと思う」


 うん、俺もそう思う。


 まず俺とアオイだけだった場合、奇襲でバルバロスの腕をアオイの魔法で切り落とすのが一番早そうに感じるが、こいつは異様に反応が早くて魔法ですらも武器で叩き落としに来る。


 なので、戦う場合は俺が前衛として気を引いているうちにアオイが腕を切り落とすのが最良になってくるのだが、俺はそんな繊細な技は使えないので、ただただ「不壊属性」のついた本で受け止めるだけしか出来ない。


 そして、そんな不壊属性のついた物とついていないものがぶつかり合うと─一回や二回ならともかく何度もとなると─不壊属性のついていない武器がどうなるかなんてお察しの事だ。


 少なくとも美品での納品は難しいだろう。


 しかし、この依頼に関しては俺はアオイに文句を言われるのは筋違いと言うものだろう。


 何故なら、この依頼を決めたのはテツだからだ。


 テツが「ふむ、これならできそうだ。これにしよう」等と言い出したからなのだ。


 少なくとも俺はこの依頼の難しさをきちんとテツに説明したのだが、テツ自身が「問題ない。任せておけ」と自信たっぷりに言ったのだから仕方がない。


 と言うことをアオイに説明したら


「······そう言うことなら仕方がない?」


 と何故か疑問形で返してくれた。しかし、依頼を決めるときに自分になんの相談もなかったことが不満だったのか、耳の辺りの髪の毛をクルクルと弄んでいた。


 そんなアオイをなんとか宥めて俺達は依頼へと出発したのだった。

次回更新は金曜日になりそうです。


よろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ