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再会

 俺達が試練の洞窟を出てから二週間が経った。


 その二週間の間に様々な事が変わっていった。ウィンさんは目を覚ましてから、自らのしたことの意味を聞かされ、年相応に大いに落ち込んでいたようだ。対峙していたときは忘れていたが、ウィンさんはまだ14歳で成人していない。


 ······まぁ、落ち込んでいられたのも束の間で、目を覚ましてから二日目には「試練を越えて生まれ変わったお前の力を見せてみろ」と脳筋兄様ライノさんに修練場に引きずり込まれて、アオイや(何故かは解らないが)俺が参加している模擬戦に参加する流れになっていた。


 ウィンさんも唆されたという理由があったとは言え、犯した犯罪が多すぎて完全に罪を問わないという事は出来ず、その内にヤマト家から追放という形を取られることが決まっているため、ライノさんなりに考えた最後の家族の時間なのかもしれない。


 ······考え方が完全に脳筋のそれであったが。


 流石にまだ成人していないウィンさんを一人で放り出すのもどうかと思って、アオイと相談し「その時が来たらウィンさんをパーティーに加える」と決めたのに、打診した瞬間にウィンさんに断られてしまった。


 なんでも「アオイ姉さんが良くても私が気まずい」だそうだ。アオイは顔を赤くしていたが、俺には意味がわからず一人で首を捻ることになった。


 そうそう、ウィンさんのアオイに対する呼び方も「アオイ姉さん」統一になった。


 模擬戦をして、五分五分くらいになったアオイの事を少しは認めたのかもしれない。


 そして肝心のセバ・スチャンだが、ウィンさんに封印の宝珠を渡して以来姿を消している。


 ウィンさんから話を聞いたヤマト家の当主であるアウディネ・ヤマトさんがすぐに手を回したそうだが、行き先は愚か今までセバ・スチャンが生きていたという痕跡すら見つけることが出来なかった。


 何時雇われて、何時働き始めたのかも解らないそうだ。


 こちらは引き続き捜索してくれるそうだが、見つかる望みは薄いだろうとの事だ。


 その他にもヤマト家が所有する書物を読ませてもらったり(残念ながら白魔法についての記述された書物は見つからなかった)、一度だけだがアオイのお父さんであるアウディネさん直々に模擬戦を行ってくれた事もあった。


 アウディネさん一人対俺達全員(俺、アオイ、ウィンさん、ミズキさん、ライノさん、フラムさん)で挑んだのだが、皆アウディネさんの水球の魔法一つに翻弄されてやられてしまった。


 ······流石に初級魔法とは言えあの量は耐えきれない。それに、絶妙だったのは模擬戦が始まると同時にアオイとライノさんの直線上の位置に立ち、決してヤタガラスに自らの姿を写させなかった事だろうか?


 最近の生活のリズムは、朝起きて、朝食を

食べ、ヤマト家へと向かい、模擬戦をして、夕食を頂き、帰ってくると言った感じだ。


 しかし、そんな日々を過ごしている中で昨日の模擬戦が終わった後にミズキさんから


「少し事情があって、しばらくここに来ないようにしてほしいの。また来ても良くなったら治療師ギルドを通して連絡するわ」


 と言われてしまった訳だが······


「どうする?」


「いや、どうする? も何も普通に依頼を受ければいいと思う」


 俺の疑問も呆れ顔のアオイにバッサリと切断されてしまう。そりゃあそうだ。俺達は冒険者なんだし、依頼を受けて仕事をするのが本業だ。


「じゃあ、今日はもう遅いし明日にでも冒険者ギルドへ行くか」


 俺の言葉にアオイが頷いたのを確認してベットに入る。


 そして、次の日冒険者ギルドで仕事を探して、受付の人に持っていこうとすると受付に並んでいる背中の中に、久し振りな背中を見つけることになった。


「······テツ?」


 そんな俺の呟きが聞こえたのか、その背中の持ち主が振り返る。


「おぉ! ノエルにアオイか! 久しいな!」


 そこには会わない間に少し大人びたテツが立っていた。

さてと、今回はテツさんと合流しました。


これからどうなるのか、是非とも楽しみにしていてください!


また、この小説はスマホからネットを使って書いているのですが、最近動作が重すぎて書きにくくストレスを感じております。詳しいかたいらっしゃいましたらどうやったらなおるか教えてけれー

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