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勇者召喚

お久しぶりです!


ようやく最後まで粗筋書けたので更新再開します!


更新が遅くなりまして、誠に申し訳ないです!!


お詫びといってはなんですが、とりあえず今日から4日は投稿出来ると思いますので、連続投稿目指します!


また、今回は完全に主人公達とは関係ない人の視点でお送りさせて頂きます。

「やりました! 成功です!」


 お父様によって雇われた4人の魔法師が魔方陣の中に現れた······いや、彼等の使用した魔法である召喚魔法によって召喚された異世界の住人を見て歓声を上げる。


「ここは······? 見た感じ明らかに日本では無いし·······まさか本当に異世界に召喚されたのか!?」


 召喚魔法とは自分達と異なる世界より、その世界との繋がりが薄く、他の世界の存在を前にしてもパニックになったりしない強靭な精神の持ち主を召喚し、その者に魔を打ち払う力を与える魔法である。なぜ今回そんな魔法が態々使われたのかというと·······


「勇者殿よ。召喚に応じてよくぞ参ってくれた。ワシはこのルイスの人間を纏めておる王だ。早速だが勇者殿、誠に申し訳ないのだがお主を元の世界に返してやることはもう叶わぬ。その点だけは先に謝っておこうと思う」


 まぁ、召喚魔法の対象に選ばれた時点で元の世界にそれほど愛着が無いのはわかっている事だ。


 そして、この召喚された青年もその例に漏れないのか、もう故郷に帰る事が出来ないと伝えられても特別な反応を起こすことは無かった。


「そしてそんな状態にしたワシが頼むのもおかしな話であると言うのも理解しておる。しかし、それでも恥を忍んで頼まなくてはならん。お主には召喚魔法を通じて魔を打ち払うことの出来る力が与えられておるはずだ。その力を持って人間を襲う魔物達の王である魔王を討ち滅ぼしてもらいたい。勿論ただでとは言わん。魔王を倒すための支援はワシ等も全力で行うし、魔王を討ち滅ぼした暁にはお主にはこの王座であろうと何であろうと望むものを与えよう。じゃから頼む! ワシ等を救ってくれ」


 お父様の言葉に対して今までだんまりを決めていた勇者様が口を開く。


「それは構わないんだが······その魔を打ち払う力? とやらはどうやって確認するんだ?」


 この人はきちんとお父様のお話を聞いていたのでしょうか? まぁ、一応過去の伝承からになりますが勇者様には勇者様限定の魔法が幾つか与えられるそうです。


 その内の一つである「ステータス」という物を利用して自身の力量を確認することが出来るそうです。


 とは言っても伝承通りであるならいくら勇者様といえども最初の力量はC~B級の冒険者と同程度であるはずです。


 まぁ、鍛えていない人間がそれほどの身体能力を持つ事も凄いことではあるのですが


「ステータス······おっ!? ホントに出たよ。何々? 体力C 魔力B+ 筋力B 防御C 知力C+ 精神力C 俊敏B? ふーん、流石に最初からチートって訳じゃないのか······」


 ちーととは何かわかりませんが中々に高い力量だと思います。それに加えて勇者様自身にはこの世界には無い魔法が与えられると言います。今までの勇者様が持っていた物はどれもこの世界の魔法以上の能力を発揮したと伝えられています。


 今回の勇者様にはどのような魔法が与えられたのでしょうか?


「フムフム、雷属性魔法? 中々に強そうだな」


 フム、雷魔法ですか······聞いたことはやはりありませんね? どのような魔法なのでしょうか?


 自身の力量を確認していた勇者様ですが、やがて満足したのでしょうか? 顔を上げてお父様の方を見ました。


「そう言えば確認していなかったが、何で勇者なんて召喚する必要があったんだ? 召喚魔法とやらでただの一般人だった俺を強く出来るならこの魔法を誰かに使って強化してやれば良かったんじゃないのか? まぁ、俺とっては好都合だったが·······」


 勇者様の疑問も最もです。しかし、何故かこの世界の人間を召喚しようとしても成功しませんでした。また、態々召喚魔法を使う理由とは召喚された勇者様に付与されるその力が理由です。


 召喚された勇者様には唯一人の例外も無く『聖魔の守り』というスキルが付与されます。


 これは勇者様が持つスキルであると同時に魔族の王である魔王も持っているスキルです。


 このスキルは『聖魔の守り』を持つ者以外からの攻撃を完全に防いでしまうと言うものです。


 つまり『聖魔の守り』を持たないこの世界の住人には魔王を倒すことは出来ないのです。


 それが態々召喚魔法を使って勇者様を召喚する理由ですね。


「ふーん。成る程······そう言うことか······それなら仕方ないな。俺がこの世界を救ってやるよ!」


 その言葉を聞いて私はホッと一つ息をつきました。一応お父様からは勇者様のお世話役に任じられて、万が一勇者様がこの話を断るような事があれば、私の全てを使って勇者様を納得させよとの命令を受けていましたから、これで一つ肩の荷が降りました。


「おお! ありがたい。ではワシの娘のオフィーリアを世話役につけよう。オフィーリア! こっちに来なさい」


 とは言っても勇者様のお世話係の話が無くなるわけでは無いのだ。


「はい、お父様」


 私がお父様のとなりに立つと勇者様の視線が私のスカートに移り、そこから舐めるように上ってくると一旦顔に動き、その後はまた下がって服を持ち上げている胸に行く。


 正直に言うと少し気持ち悪いくらいだが、この方はこの世界を救ってくださる勇者様なのだ。少しは我慢しなくてはいけないだろう。


「紹介に預かりましたオフィーリアと申します。勇者様のお世話係をさせていただきます。至らぬ点もありますとは思いますがよろしくお願い致します」


 スカートの裾を持ち上げてお辞儀をする。


 勇者様は少しの間呆けていたようだが、やがて正気を取り戻すと


「あっ、あぁ。よろしく」


 と返事をしてくれた。


「それではお部屋の方へとご案内させて頂きます」


 私はそう言って勇者様をご案内するのだった。

今回登場したオフィーリアですが、これからしばらくの間出てくる予定は無いので、特に覚えなくても大丈夫です。


次回からノエル視点に戻ります

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