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試練の洞窟その15

更新遅れて申し訳ないです! 一応明日も投稿予定です!



「死になさい!」


「くっ!」


 襲いかかってくるナナシの鎌を魔導書で受け止める。


 それと同時に暴風テンペスト領域フィールドによる切り傷を負うが、そんなことは気にしてられない。


 試練でウィンさんが強くなったせいか、それとも封印が弱まってきているせいで、よりナナシが強くなっていってるのか······なんにせよ動きの一つ一つが素早く、俺は受け止めるだけで必死になっていた。


 恐らく気を抜いた次の瞬間には、俺の体は縦半分か横半分か、もしくは袈裟斬りかの違いはあれど真っ二つになっていることだろう。


「ハハハハハ! どうした? その程度か?」


 ナナシが嘲笑うが、俺にはそれに答える余裕は無い。


 反撃すること自体は簡単なのだ。


 しかし、相手の攻撃を防ぎながらの反撃となると、エリアヒールによる過回復で攻撃することになる。


 要するに俺が反撃するとウィンさんがナナシの道連れで死ぬという結果になる。


 ウィンさんは俺やアオイからすれば「敵」と言っても良いだろう。


 変な嫌がらせは受けていたし、ズルをしたような試合までさせられた。


 しかし、そんなウィンさんでも人間だ。


 俺はアーシャ村を出てから今まで人間を殺したことが無い。


 敵になって俺を殺そうとしてきたレオも戦闘不能にしただけだし、怒りの章の影響で俺がナナシをボコボコにしていた時ですら自動的にブレーキがかかったのか、過回復を使って殺すまではいかなかった。


 俺は心のどこかで人を殺すことを恐れているのかもしれない······とは言っても冒険者である以上いつかは人を殺さなくてはいけなくなる時も来るのかもしれない······それこそ今、この時のように。


 ·······俺も覚悟を決めなくてはいけない。


 そう思っていたが、俺の後ろから巨大なサイズの氷弾が飛んできて、暴風テンペスト領域フィールドに守られているはずのナナシに激突する。


 流石に人の頭大もあれば暴風テンペスト領域フィールドの影響も関係なくダメージを与えられるようだ。


 それと、アオイの氷弾は暴風テンペスト領域フィールドで処理できるからと、アオイから注意を離したことも当たった理由の一つだろう。


 不意を突かれて氷弾に当たったナナシは体勢を崩す。


 それと同時に飛んでくる無数の氷弾によって壁へと叩きつけられた。


「ノエル。私も戦える。だから一緒に戦わせて」


 アオイが俺の隣に立って俺の左手を握る。


「······あ!」


 アオイが俺の手を握ったことで、俺はまだ試していなかった物を思い出す。


 あの時は「魔力の性質」か「タイミング」が合わなかったため成功しなかったが、今は「魔力の形質を合わせる」ことができる鏡、ヤタガラスがあるし、あれから冒険者として様々な経験を積むことで、アオイとのコンビネーションも良くなっているはずだ。


 だから······


「アオイ! 今なら俺達合体魔法を使うことが出来るんじゃないか!?」


 アオイはその言葉で俺が何を言いたいのかを察したようで、頷いて、俺にヤタガラスを向ける。


「······うん。多分大丈夫だと思う」


 アオイの言葉を聞くと同時にナナシがすごい勢いでこちらへと走ってきているのを目で捉える。


 俺とアオイはお互いに握った手をナナシへとむけて叫ぶ。


「聖なる水よ! 来たりて邪悪を討ち果たしたまえ! セイクリッド・ウォーター!」

「バ○ス」だと思った? 残念! セイクリッド・ウォーターでしたー······すいません。冗談です。


ただ、最後のセイクリッド・ウォーターを放つときの二人は例の滅びの呪文を唱えるシーンを想像して頂ければいいと思います。


 一応合体魔法については第32部でほんの少し触れております。


 一応明日投稿予定のお話でも詳しく説明させて頂く予定です。

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