試練の洞窟その6
投稿遅くなり申し訳ないです。
もしかしたら今回のお話で鏡の能力について察しがつく人は多いのではないでしょうか?
『······そろそろ休憩にしよう』
「「は?」」
未来のアオイがいきなり切り出した言葉に俺とアオイは動きを止めてしまった。
『流石になんの説明も無しにこの試練はクリアできないと私は思っている。だから、その説明も兼ねての休憩』
「えーっと······つまりヒントをくれるって事でいいのか?」
俺の言葉にコクンと頷く未来のアオイ。
「それは······試練的にありなのか?」
試練でヒントをくれるってかなり珍しいと思うんだが······
『その辺りは試練を課す人の判断による。そして、私はこのヒントがなければこの試練はクリアできないと判断した。ただそれだけの話』
なるほど、それならヒントを貰うのもおかしくは無いのか。
「それなら頼む」
俺の言葉に再びコクンと頷いた未来のアオイはアオイの方を見て質問する。
『私は自分がかなり特異な存在であることは理解している?』
アオイが頷く。
『ならばそれは何故?』
「私は青魔法を色んな風に使う事が出来る。氷にしたり熱湯にしたり······『まずそこが違う』······え?」
アオイの言葉が途中で未来のアオイに遮られる。
『ただ熱湯や氷を作るだけなら赤の適正が少しでもある青魔法師なら可能。ただ、それでもかなり練習しなくちゃいけないけど』
未来のアオイの言葉にアオイが驚きの表情を見せる。
「じゃあ······私は特別な力なんて持ってなかったって事?」
『それも違う。私は先程こう問うた。自分が特異な存在であることを理解しているか? と。私が持っている力はそんなチンケな物じゃない······まぁ、実演してみた方が早いかもしれない。私、小さめでいいから水球を出してみて』
未来のアオイの言葉に従ってアオイが水球を出す。
『次にゆっくりと動かして······そこで消す!』
アオイは未来のアオイの言葉通りに水球を動かして·······消した!?
「えっ!?」
実際に目の前で起きた事だから信じざるを得ないが、普通ならあり得ないことだ。
魔法は普通、魔力を使用して現象を発生させる。勿論その現象を発生させるのに必要な魔力が尽きれば消えるが、今のように消そうと思って消すことはできないはずだ。
つまりアオイの特異な点って言うのは······
『ノエルはわかったみたいだね。私の特異な点って言うのは、自分と同じ形質の魔力に対して、制御を離れた状態からでも操作することができる事。要するにさっきから私が私の魔法を打ち消していたのも、同じ形質の魔力での魔法を私から干渉して消滅させていただけの話』
なるほど······つまり、鏡の力なんて使わなくたって未来のアオイは自分と同じ形質である、アオイの魔力の操作をすることでアオイの放った魔法を消し飛ばしていたのか······
あれ? それだと一つ説明のつかないことがある。
俺の魔法も一度とは言え消滅させられている。
未来のアオイの話を聞いた限りではアオイが消せるのは自分と同じ形質の魔力で使われた魔法のみのはずだ。
要するに俺の魔法が消されるのはおかしい。
『ヒントも出したし、もう一度始めよう。後二つくらい簡単なヒントを出すと、この試練は今の状態なら鏡の能力をきちんと使う事ができればクリアできるようになっているし、鏡の能力を一番使いこなせるのは私。だから頑張って』
そう言うと未来のアオイは再び距離を取った。




