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依頼

日を跨いでしまってすいません······


次回投稿は日曜日かな?(多分)

「どう言うことですかミズキさん!? 王都が無茶苦茶になるかもしれないって!」


「順を追って説明するわ。まだ推論に近いところもあるし······まず、アオイちゃんに確認したいんだけど、ウィンは何かを服用した後に苦しみ出したのよね?」


「うん。何を飲んだのかはわからなかったけど」


 アオイの言葉にミズキさんが頷く。次にミズキさんは俺の方へと視線を向ける。


「次にノエル君に聞きたいんだけど、ウィンとはどんなことを話したの? 名前とか言ってなかった?」


「名前? ウィン・ヤマトはウィン・ヤマトだろう?」


 ノクスさんが疑問に思ったのか口走るが俺はそれに首を振る。


「いいえ、ノクスさん。あの時のウィンさんはウィンさんじゃありませんでした。彼女自身も『我が依り代の祖先により封じられし名も無き魔』って言ってましたし」


「確定ね······当たってほしくない最悪の予想が当たってくれちゃったわ」


 ミズキさんが疲れたように首を振る。


「まず、アオイちゃんが見たって言うウィンが飲んだものは十中八九『封印の宝珠』ね」


「封印の宝珠?」


「封印の宝珠って言うのは初代ヤマト家のファスト・ヤマトが勇者様との旅の途中で戦った魔聖を封印したものだと伝わっているわ」


「魔聖?」


「姿形や能力がどんなものだったかは伝わっていないのだけど、勇者様達でさえ倒すことは出来ず、何とか宝珠へと封じ込めたと聞いているわ」


「じゃあ、ウィンがいきなり豹変したのは······」


「恐らく飲み込んだ宝珠の封印が解かれて中にいた魔聖に意識を乗っ取られたからだと思うわ」


「·······そんな」


「でも一つ幸いだった事は、ウィンを乗っ取った奴がいきなり王都を破壊しようとしなかったと言うことね······まぁ、これは宝珠のせいもあるんだろうけど」


「宝珠のせい······ですか?」


「ええ、封印の宝珠は万が一封印が解けることがあっても、即座に全ての封印が解かれる事はないの。時間をかけてゆっくりと、7日の時をかけて封印が解けていくようになってるわ」


 そう言えばウィンさんを乗っ取ったナナシも全力を出せてないみたいなことを言ってたな。


「じゃあ、直ぐにウィンさんを探さないと」


 しかし、俺の言葉にミズキさんが首を振る。


「その心配は無いわ。ウィンが逃げ込んだ場所は把握してるから」


 今度はその言葉に全体が首をかしげる。


「じゃあ別に王都が滅茶苦茶にはならないのでは? ヤマト家の力を結集······いや、仮に一部でも出せば試合で見たウィン殿程度ならばどうとでもできるはず」


 フィデスさんの言葉も最もだ。未だにアオイと二人がかりでさえミズキさんに勝てない俺でも一人でボコボコにできたのだ。居場所さえわかっているならミズキさん一人でもどうとでもなるだろう。


「えぇ、恐らく今のままのウィンなら私一人でも捕縛······最悪殺すこともできるでしょう。でもウィンが逃げた場所が問題だった」


「逃げた······場所?」


 俺の言葉にミズキさんが頷く。


「『試練の洞窟』よ」


 試練の洞窟? 何処なのだろうか?


「あっ······!」


 しかし、アオイにはどこの事かわかったらしく小さく声をあげる。


「そう、ヤマト家の直系が修練のために入る場所で、一度その修練を終えてしまえば二度と入ることが出来ない場所。私のこの魔武器『水扇 アクシズ』もその修練の結果手に入れた物だからね。ちなみにお察しの通り、ウィンはまだ修練を受けていない。だから普通に入ることが出来たんだ······ここまで言えば、どうして私がこんな話をしたのかわかるよね?」


 ミズキさんの言葉に頷くアオイ。


「ウィンと同じくまだ修練をクリアしていない私なら試練の洞窟に入ることが出来る。それにサポート要因としてとは言え一人連れていく事が出来るからノエルと一緒にウィンの捕縛をしてきてって事でしょ?」


「その通り。さすがアオイちゃんだ······というわけで改めてミズキ・ヤマトの名において冒険者ノエルと冒険者アオイに指名依頼です。ウィン・ヤマトを捕縛······もしくはそれが無理なようであれば殺害してください」


「!?」


「わかりました」


 まさかの殺害の依頼に一瞬固まる俺。しかしアオイは即座に回答する。


 俺達はこうしてウィンさん捕縛の任務についたのだった。

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