二ヶ月後と新たなる火種
また、日を跨いでの投稿······
誠に申し訳無いです。
ポケモンのレートが楽しすぎるのが悪い!(言い訳)
俺がノクスさんに弟子入りしてから2ヵ月がたった。
その二ヶ月で俺は探知の魔法を覚えることは結局出来なかったが、代わりにアオイが、熱源探知という探知魔法を覚えてくれたので良しとしよう。
その代わりと言ってはなんだが、俺は新たな魔法や、ノクスさんの授業という名の手伝いで培った薬草や病に対する知識を手に入れていた。
後は金銭的な問題もあり、治療師ギルドや冒険者ギルドから薬草採取や簡単な魔物討伐─アオイが熱源探知を覚えるまでは草原に出てくるような魔物を、熱源探知を覚えてからは王都近くにある森の浅い所に出現する魔物を対象とした─をして金を稼いでいた。
幸いな事に、アオイの熱源探知を越えて不意打ちして来るような敵はおらず、俺達は怪我をする事も無く依頼から帰ってくることが出来ていたし、依頼をコツコツクリアして行ったのと、実力が認められたため、二人とも冒険者ランクもC級に上がっていた。
ちなみに依頼をこなすだけでは冒険者ランクは基本的には上がらない。
冒険者ランクを上げる方法が『一定数の条件に応じた依頼の達成と、上がりたいランクの冒険者との、審査員立ち会いの元の模擬戦』だ。
条件に応じた依頼とは、自分のランクと同じランクの依頼を5回か、一つ上のランクの依頼を2つ、もしくは両方を絡めて3つとなる。
俺達の場合は元からC級程度の実力はあったし、依頼事態も治療師ギルドが俺達を指名して依頼した発見の難しい薬草の採取や、それがない時は冒険者ギルドに貼り出されていた比較的難しくないものを使って稼いでいたため、簡単に稼ぐことが出来ていた。
······しかしながら、順調に思える二ヶ月の中でも唯一にして最悪とも言える出来事があった。それは······
「まーた薬草採取なんて底辺がやるような仕事をしてる奴がいる。あっ、そっかぁ! コネでランクを上げたからB級どころかC級の魔物すら怖くて狩りに行けないのかぁ······プクク」
······また居た。
「そうですなウィン様。幾ら高貴な血とは言え失敗作の欠陥品ですから······どうして欠陥品が冒険者などやっているのか私にははなはな疑問であります。ヤマト家の名に泥を塗らぬ内に辞めてしまえば良いものを」
ヤマト家の末娘にして、アオイとミズキさんの妹であるウィン・ヤマトとその執事、セバ・スチャンである。
コイツらは俺達が冒険者を始めて一ヶ月程度経った頃に俺達の前に現れ、いきなりアオイを「ヤマト家の欠陥品が冒険者の真似事など恥を知れ!」と罵り始め、「あなた方がどれだけ馬鹿なことをしているのか模擬戦にて理解させて差し上げますわ」等と言って模擬戦を挑んできたが、俺はアオイから模擬戦の中でいたぶられたと言う話を聞いていたため、その模擬戦すら受けるのを拒否した。
確かに強い人との模擬戦はためになるので基本的には受けたいのだが、明らかに害意が透けて見えるような模擬戦を受けるほど被虐趣味があるわけでもないのだ。
模擬戦を受けなかった事で、「この臆病者共が! それでも冒険者か!」等と罵って来たが、こちらに受ける理由も無いのだ。
それからはこうしてこちらを挑発して攻撃させようとして来る。
冒険者同士の喧嘩はギルドで禁止されているし、もし一方的に相手をいたぶったとしたらそれこそ冒険者の資格を剥奪される。
しかしそれにも抜け道があり、相手から手を出してきたと証明できる第三者の存在があれば相手を殺さないレベルで反撃も可能だし、もし誤って殺してしまったとしてもある程度のペナルティは発生するが少なくとも冒険者の資格を剥奪される事は無い。
勿論その第三者が嘘をついていた場合、その第三者は罰せられるし、その時には尋問の時などに使われる嘘を見抜く魔道具が使用されるため、偽証は不可能だ。
そのため、コイツ等は俺達をボコボコにする大義名分を得るために俺達を挑発しているのだ。それもこの手の挑発行為はギルドで罰せられる可能性が有るため、ご丁寧にも俺達や、かなり近くにいる人にしか聞こえないような声で挑発してくるのだ。
······はぁ、めんどくさい。
明日─と言うか今日─は投稿できないので、次回投稿は木曜日になると思います。
······ポケモンも良いけど書き溜めしなきゃ