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ノエル&アオイVs. ミズキ・ヤマト

 ミズキさんの言葉に頷き、俺とアオイはミズキさんと逆の方向に立つ。


「作戦会議とかの時間はいる?」


 ミズキさんの言葉に俺とアオイはお互いに目を合わせると


「なんか、雰囲気変わってない?」


「そう? いつもミズキ姉さんはあんな感じだけど······まぁ、外向きの顔だともっと口調は丁寧」


 等と下らない会話をしてからミズキさんに作戦会議は必要ない旨を告げる。


「へぇ······通じあってるね。それなら遠慮なく行くよ!」


 ミズキさんの言葉と共に水で型どられた狼が出現し、視界を塞ぐほどの質量で襲いかかっている。昨日ミズキさんと戦った時と同じ現象だ。俺も同時にブーストをかける。


「アオイ! コイツらには過回復が効かない! 処理頼む!」


「了解」


 俺がアオイに狼の処理を頼んで走り出すとほぼ同時に背後から無数の水の槍が飛んで来る。


 それらは狼と接触すると、凍り始めた。


 勿論その槍に貫かれた狼たちを巻き添えにしてだ。


 凍った狼たちは動くことが出来ていない。その狼たちをかわしながら俺は一直線にミズキさんの元へと向かう。


「ノエル!」


 しかし、その直前でアオイによる制止の声が聞こえたので、俺は後ろに下がる。


 直後、俺のいた所を水の鷲が襲っていた。


「狼だけじゃないのか!?」


 だけどアオイの助言のお陰で回避することはできた。このまま突っ込んでも大丈夫なはず······


 俺はミズキさんに向かって突っ込み、魔導書を振りかぶる。


「勝っ······え?」


 後はミズキさんの体のどこかに当たるように魔導書を突きつけるだけだったのに、俺はいつの間にか水でできた狼の口に咥えられていた。


「······ノエル」


 カランという音がしたので狼の口に咥えられながら後ろを振り替えると、そこにはさっきまで俺の前にいたはずのミズキさんが杖を落として両手を上げているアオイの首に短剣を突き付けていた。


 つまり、俺たちは二人がかりでもまた負けてしまったと言うことだ。


「ノエル君もアオイちゃんも目に見える情報に囚われすぎだね。今二人のパーティーには緑魔法師が居ないんだから、本職の緑魔法師にはかてないまでもきちんと探知できる方法を身に付けておかないと、治療師ギルドの白魔法師達の二の舞になっちゃうよ」


 ミズキさんの言葉に俺とアオイは同時に頷く。


「と言うことで······アオイちゃんは私に、ノエル君はノクスさんに師事してみるつもりは無い? ノクスさんはあぁ見えて現代の白魔法師の中でも一番上に立っている人だし、戦闘という面で教えてもらうことは難しくても光魔法について教えてもらうことはできるんじゃないかな? アオイちゃんについては同じ青魔法師の私が教えた方が良いだろうしね」


 俺はアオイと顔を見合わせる。


 正直俺からしたらありがたい話ではあった。今まで関知はニナに任せきりだったからミズキさんの言う通り、いつ不意打ちを受けて死ぬことになるかわからなかったし、光魔法についても今まで独学でやって来たため、そろそろ限界を感じてきていたのもある。


 幸いにも冒険者養成学校では一番上のクラスなだけあってそれなりに蓄えもあるのだ。


「······ん。私もそれで良いと思う」


 俺の考えを読み取ったアオイも賛成してくれたようだ。


「それではお願いします」


 俺はミズキさんに頭を下げるのだった。

次回更新は······明日か明後日になると思われます!


よろしくお願いいたします!

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― 新着の感想 ―
[気になる点] え?魔導書の新機能使えば一発じゃん
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