再会
今回あまり話進んでいないので読み飛ばし可です。 2017年12月13日時点で47~52話辺りを少し改稿しております! そちら確認されてない方は中身に疑問を持ってしまうかも知れないので、お手数ですがまずはそちらから確認お願いします。
翌日俺はアオイを伴って、治療師ギルドへと向かう。その前に冒険者ギルドへとよって、冒険者ギルド証を発行してもらうのを忘れない。
フィデスさんもきちんと納得してくれ、むしろ手間をかけさせたことに対する謝罪までされて驚いてしまった。
「アオイ······心の準備は大丈夫?」
大丈夫だとは思うが一応確認だけはしておく。
アオイは俺の言葉に静かに頷いた。
「それじゃあ行こうか」
俺はアオイを伴い、ミズキさんが待っている訓練所へと向かう······今更だがどうして治療師ギルドに訓練所なんてあるんだろう?
「おはようございます。ミズキさん。パーティーメンバーを連れてきました」
俺は訓練所の扉を開けて中にいたミズキさんを見つけるとそう声をかける。
ミズキさんがどんな反応をするか想像して少し顔がにやけてしまったのは仕方ないはずだ。
「おはようございますノエル君。パーティーのか······た········も?」
「お久しぶりです。ミズキ姉さん」
言葉の途中で固まってしまったミズキさんにアオイが頭を下げる。
「アッアッアッアッアッアッアッ······アオイちゃん!?」
瞬間俺の隣を一陣の風が通りすぎていつの間にか俺の隣にいたアオイにミズキさんが抱きついていた。
「ぶっ、無事でよかったよぉおおお。あんな書き置き残して急にいなくなるから心配で仕方なかったのよぉおおおお!」
「ミズキ姉さん。落ち着いて下さい」
ミズキさんはすごい勢いでアオイに頬擦りしている。ミズキさんの涙と鼻水でアオイの顔がベトベトになるレベルだ。
俺は昨日戦いの時にも冷静沈着なミズキさんしか見ていなかったので、この状況に戸惑ってしまった。
しばらくすると落ち着いたのか、ミズキさんがアオイから離れる。
その後アオイの顔を水魔法で綺麗にしてくれた。
「ミズキ姉さん。心配をおかけして申し訳ありませんでした」
アオイがミズキさんに頭を下げる。
「もう、本当に心配したんだから······それよりも私としては色々と聞きたいことがあるかな? 今までどうしていたのかとか、ノエル君との関係とか······」
そこからはアオイがゆっくりと今まであったことを話始める。ミズキさんは所々で相槌をうちながらも静かにアオイの話を聞いていた。
そして最後まで聞き終わると
「アオイちゃんは家に戻ってくる気は無いんだね?」
「······うん、姉さんには悪いけど私は兄さん達やウィンにすら勝てない。そんな状態で戻ってもまた苛められるだけだと思うし、それに······ううん、やっぱりなんでもない」
ん? 一瞬アオイがこちらを見たような? 気のせいか?
「ふーん······なるほどね」
そしてミズキさんはこちらをチラリと見てニヤニヤしている。
一体なんなんだ?
「それじゃあ、アオイちゃん。ノエル君と一緒にかかっておいで! どれだけ強くなったか私が見てあげる」
ミズキさんはそう宣言して立ち上がった。