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一年と兆候

本日2話投稿しております。


ブクマ等から飛んでこられた方は一つ前のお話から読んでくださると嬉しいです


今回いきなり時間が飛びます。少し読みにくいかもなのでもしかしたら修正などてもらうかもしれないです

 レスト先生の宣言にレオはごねたが、結局その宣言が解除されることは無く、レオは冒険者養成学校を去ることとなった。


 レスト先生が言うには、あの宣言は冒険者養成学校の教師が、冒険者として力を持つと危険だと思った者や、冒険者として相応しくない者を冒険者にしないための措置で、あの宣言を受けた者は、学校を去った後も特別なテストを受けて合格しない限りは冒険者として登録できないという物らしい。


 そのための書類や、しなければならない仕事が多くなってしまうので滅多に使われない権限だそうだが、それだけレスト先生はレオの事を危険だと判断したのだろう。


 レオ達のパーティーはレオが学校を去ることになったため、今後は四人パーティーで行動することとなった。レオが受けた宣言が怖かったのか、元からそうするつもりだったのか、謝罪と賠償はきちんとしてくれたが······


 その後、俺達はあのミノタウロス戦を経験して足りなかった物をそれぞれ補おうと日々特訓に励んでいる。


 例えば俺であれば、アオイが魔力不足で動けなかった時に魔導書に貯めていた魔力を譲渡できればもっと戦いは楽になっていたかもしれないと考えて、魔力譲渡用の呪文「マナヒール」や、気絶や混乱状態から回復させる呪文「キツケ」、半径五メートル以内の存在の傷を一気に癒す「エリアヒール」を新たに覚えたのと、ダンジョン実習の時に皆に手伝ってもらって過回復に必要な魔力などを確認していったりもした。


 後は勿論図書館での情報収集等も積極的に行った。


 その中でも二つの有益な情報を得ることが出来た。


 まず一つ目は魔物を倒すと、その魔力の一部を倒した人やその武器が吸収して少しずつだが体が強化されていくそうだ。まぁ、武器の方はそれより先に壊れてしまうのでそれなりの強度が無いと強化などできないのだろうが······あれ? ここに不壊属性なんて属性を持った武器があるぞ?


 それに強い魔物を倒せば倒すほど多くの魔力を取り込むことができるらしい。


 それを皆に話すと皆も知らなかったらしく、ダンジョン実習以外の日も依頼を受けてワザワザ魔物を倒しに行くことになった。


 流石に連日は厳しいので二日に一回のペースにしているが······


 もう一つは魔法についてだ。


 魔力の性質が近い者達がタイミング良く魔法を使うことで、合体魔法というのが使えるらしい。


 ただ、俺達のパーティーでは魔力の性質が違いすぎるのか、タイミングがあっていないのか使うことは出来なかった。


 それから1年の間俺達は鍛え続けた事で最初のクラス替えでは上から四番目のDクラス、二回目のクラス替えでは一番上のAクラスにまで上がることが出来た。


 クラスが変わって初めて知ったのだがパーティーが五人一組というのは最初の半月のみのルールで、クラスが変わってからは上限人数には決まりが無いらしい。


 最低人数は一応三人と決められていて、それ未満になるとダンジョン実習に参加できない他、依頼を受けたりダンジョンに潜る許可が得られなくなるので、そういう場合は一時的に他のパーティーに混ぜてもらうことで実習に参加する者も出て来はじめた。


 それによってクラスの人数も割りとぐちゃぐちゃになってきてたりもするし。


 確か今の一パーティーの最大人数は11人で最低人数が三人だったはずだ。


 ちなみに俺達第10パーティー─今は正式に名前がついて「朝焼けの空」って名前になっているんだけど─は今のところメンバー入れ換えは全く無しだ。


 俺以外にはそれなりに引き抜きのお誘いが来ているんだけど、皆が断り続けているから今のところ離脱者は一人もいない。


 





「おいおい! 嘘だろ!!」


 冒険者養成学校のダンジョン52階層に潜っていた冒険者の一人が驚きの声を上げた。


 この数年全く成長していないと思っていた冒険者養成学校のダンジョン。ダンジョンコアも52階層にあったため、誰しもその存在を確認もしなかった。


 その冒険者も見つけたのは偶然。


 何時もならダンジョンコアがそこにあることをチラリと確認して帰るだけの簡単なお仕事なはずだった。


 しかし、何となく気になってダンジョンコアの部屋に入って見るとダンジョンコアの後ろに何かがあることに気づいた。


 そこにあったのはいつの間に出来たのか下の階層に続く階段だった。


 ······そして、正に今その階段を這い上がってくる無数の魔物達


「コイツはやべぇ!」


 慌てて回路まで戻ろうとした冒険者の足に絡み付く触手。


「─しまった! やめろ! やめろぉおおおおお!!」


 そして、その冒険者が地上に戻ることはもう二度と無かった。

本日の投稿はここで終了です。


次の投稿は明後日かな?


一応学校編がクライマックスになっております!


これからも頑張りますので応援よろしくお願いいたします!!

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