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ノエルvs.マーカス2

今回から再びノエルvs,マーカス再開します!

「······ぺっ!」


 いきなり速度と攻撃力が上昇した俺の攻撃をくらい吹き飛んだマーカスは口から血の混じった唾を吐くと、自身の周囲に黒い炎を無数に展開する。


「喰らいやがれ!」


「───はやっ!?」


 マーカスの咆哮と共に炎が俺を襲う。さっきまでとは比較にもならないほどスピードが上がっていた炎に俺は着弾を覚悟し、顔をがばった······が、炎は俺に着弾することなく消滅していく。


「······何だと!? 一体何が起こった!?」


 マーカスは突然のことに呆然としているが、俺は理由を理解していたのでマーカスの方へと走る。再びマーカスに魔導書を叩き込もうとするが、間一髪の所で気づかれ回避された。


 そこから反撃とばかりに黒い炎を産み出すが、それをもすぐにかき消される。


 しかし、マーカスもそれは折り込み済みだったようで、アオイの方へと顔を向けた。


 まさか気づいたのか!?


「チッ!! あの女が遠距離から俺の魔法を消してやがんのか······この距離で他人の魔法をかき消すとかどんな魔力操作能力してんだよ······化け物か!」


 言葉から察するに気づかれているようだ。


 だが、アオイの魔力操作による魔法の消失は気づいたからといって対策を立てれるような物でも無い。


 ここは一気に勝負をつけるべきだろう。


 俺はマーカスに向かって魔導書を投げつけ、回避した先で拳を振りきる。


 反撃に飛ばされてきた黒い炎を全て回避して圧倒的な身体能力でマーカス相手に圧倒する。


 しかし······なんだこの違和感は·······?


 まるでマーカスはわざと殴られているような······?


「ノエル! 下がって!」


 アオイの声と同時にアオイの魔法による水弾がマーカスが攻撃用に作っていたのであろう炎を消滅させていく。


 ん? いや、おかしい。どうしてアオイはわざわざ魔法を使ってマーカスの炎を消したんだ? さっきまではそんなことをしなくても······


「ノエル。急にアイツの魔力をヤタガラスでコピーできなくなった。いや、正確にはしているはずなのに魔法に干渉が出来なくなった」


 アオイの言葉に俺は続きを促すように視線を向ける。


「恐らく少し前のウィンと同じ状態。体の魔力と魔法を使っている存在の魔力が異なっている」


「つまりマーカスの中に何かがいる可能性があるって言うことか?」


「その可能性は高い」


 話の途中にも俺やアオイ、テツやウィンさんを害そうと飛んでくる黒炎を魔法で相殺したり氷の盾で受け止めながら、俺の言葉に頷くアオイ。


「それだけに対処法は同じものを使える可能性が高いけど、それにはこの氷結アイシクル領域フィールドを解除しなきゃいけないし、詠唱の時間もあるし、ノエルにも少し魔力をもらわないといけない。その間どうしても無防備になる」


「ならば俺の出番だな。前回は不意打ち一発でやられてしまったのだ。今度こそは立派に守り抜いて見せる。何をする気なのかは見たことが無いのでわからんが、時間稼ぎは任せろ」


 アオイの言葉にテツが不敵な笑みを浮かべながら一歩前に進みでる。


 見つめてくるアオイに頷くとアオイも頷き───、


「テツ、三つ数えたらその先はよろしく───3、2、1、今!」


 自分の1という宣言と同時に氷結アイシクル領域フィールドを解除したアオイが椅子に座った状態で手を俺に差し出す。


「行くぞ! ヘイトコンセントレイション! 鉄壁アイアン防御壁ウォール!」


 それと同時にテツが相手の意識を自分に集中させ、自分の体に岩を纏って防御力を上げる。その姿は俺との模擬戦の時に使っていた物とは比べ物にならないほど硬く見えた。そのテツに向かって黒炎が殺到するが、一つとしてテツの体に纏う岩に傷をつけることはできないでいた。


 普通に俺が当たったら怪我とかではすまないんだろなぁ······そんなバカなことを考えながらも魔力回復用の魔法であるマナヒールをアオイにかけていく。


 アオイの魔力が回復したのを確認して今度は繋いだ手をテツに向かって黒炎を放っているマーカスに向ける。


「「聖なる水よ! 来たりて邪悪を討ち果たしたまえ! セイクリッド・ウォーター!」」


 詠唱を終えた俺たちの手の間から全ての邪悪を浄化する聖なる水が放たれた。

次回更新は明日水曜日の予定です!


よろしくお願いいたします!


また、今回の勇者編終了したら(えっ!? 勇者もう死んでるのにまだ勇者編続いてたの!? とか言わないで!)2巻の書籍作業に移りたいと思いますので、更新が少し遅くなるかもです。週2(今までとほとんどかわらないペース)~週1くらいになるかもです。


ご理解の程よろしくお願いいたします!

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