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第5章 その2

 四道将軍が各地の平定に赴き、無事に帰還したのは翌年の初夏のことだった。

 御間城入彦大王は国内を穏やかにすると、夢占いによって活目入彦を次の大王に、そして豊城入彦を東国の統治者に選んだ。

 大王となった活目入彦は新たな王宮を造り、狭穂姫を王妃として一層の愛情を注いだ。

 ところが、王妃の兄である狭穂彦が謀反を企み、妹に暗殺を唆した。この時、狭穂彦は「お前は兄と夫と、どちらが愛おしいと思う?」と問い、狭穂姫は兄と答えたという。

 ついに謀反は発覚した。王妃を愛する大王はその罪を問わなかったが、狭穂姫は狭穂彦の城に籠もり、兄妹は共に燃え盛る炎の中に消えた。

 王妃の死後、活目入彦は武渟川別や彦国葺らを大夫として重用し、農業を盛んにして国を栄えさせることに専念した。

 これが大和の国の黎明を切り開いた二人の大王の治世である。


「御間城入彦、御間城入彦よ、あんたは知らぬ。身の危うしを。なのにあんたは女遊び」

 王宮を見下ろす丘から不思議な歌声が風に乗ってくることを、知っている者がいるだろうか。

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