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転ばぬ先の杖?

 うんうん、と一人頷いている人がいる、まあ人じゃなくて神様なのだが。


「ほらね、中々に面白い経過じゃないですか、

 彼は何か面白いことを成し遂げる人材だと思ったんです。

 スピード結婚ですよ


「まったくもって理解不可能だ」


「うむ、一応は事に対処するのに成功したように思えるが、

 適応力が高いのかいい加減なのか不明である」


「あなた達の候補ならこうはいかなかったはずですよ?」


「ふん」


「まぁ後は我らの世界とは関わりなき事だ」


 これだからなぁ…世界の神様方とお付き合いするのは大変なんです。


「ご結婚お祝いします慶司さん、

 追加のプレゼントも迷い家製で送ります」



 ◆◇◆

 


「よう!

 エルウィンお前が結婚するとは思わなかったぞ!

 どれほどの相手か一手願おう!」


「フッフッフ、久しいな!

 グラディス、そしてやめておけ、

 我が良人は最強じゃがお主相手では本気になるしかない、

 そしてお主は負けて良人の取り合いになってしまうわ」


「ぬぅ、そこまで強いのか…だが取り合いにはならん!

 我にはレビンがおるからのというわけじゃ一手よかろう」


「戦闘民族か…」


「面倒じゃのう、

 主様よ一つ全力で相手をしてやってくれるか、

 グラディスよ一度主様に本気で動いてもらう故、

 動きをとらえられなんだら諦めるのじゃぞ?」


「じゃあ回り込めばいいんだね?」


「うむ、来ると判っていて回りこまれれば諦めもつくじゃろ」


「ハッハッハ、面白いな。

 そんな条件をだされて引く訳にはいかないねぇ」


「それじゃ、いきます。

 【竜撃ノ拾(りゅうげきのじゅう)

 【色即是空(しきそくぜくう)

 【縮地(しゅくち)】」


 竜族魔法【竜撃】でまず身体強化を最大限にして、光と水との融合魔法【色即是空】で幻影を残し、さらに体術を駆使した歩方【縮地】をもって移動、ちなみに目線を一瞬逸らすということまでやっている。


「ぬ?」


「な、言うたであろ?我にもわからんぐらい我が良人殿は強い」


「ハッハッハ、これは認めぬ訳にはいかぬわ!」


「さすがに距離があったから怖くて横までしか行けなかった」


「主様よ、それは仕方が無いのじゃ、

 グラディスは我と双璧をなす竜族最強の一人じゃ」


「ところで娘に聞いたのだがデザートなるものを食べたとか」


「ヌフフ、知ってしまったか、

 グラディスよやめておけ、

 それを食べると忘れられなくなるぞ」


 そこまでじゃないだろうとは思う物の、昨日の様子をみればこの武闘派なお姉さんももしや? という気がしなくもない。


「うむ、今まで戦い一辺倒だったガウェインがな、

 今日会ったら料理の修業をするとか言っておった、

 それ程の物ならと思ったのだが…ダメかのぉ」


 人差し指を合わせてツンツンしてるのは先程までの武闘派か?


「仕方ないのぉ、次の目的地は魔法都市故、

 昼にでも出発しようと思っていたのじゃが、

 グラディスの頼みじゃからなあ。

 一日ぐらい延びても問題はないじゃろ…

 主様一つ作ってやってもらえるかの?」


「全然構わないよ、

 じゃあグラディスさん、

 今日の夜まで待ってもらえますか、

 材料を集めてきますので」


「それは嬉しいな、

 試合はできなんだがもう一つの望みが叶った」



 ◆◇◆



 まず、何を作るか、それを考えなくてはならない、肉を燻製器に入れてチップに火をつけながら慶司はアイデアを練っていく…供物の中から使えそうな物を選び足りないものを採取や購入する必要があるのだ。

 ラストの一品はアイスクリームだ…確か雪の中でアイスクリームを作る話があったはずだが、うーん流石にアイスとなると普通の牛乳が欲しい!


 燻す作業をガウェインに任せ、煙が絶えたらもう一度チップを山にして投入するように言い残してドレスムントへ出掛けた。牧場へ行って牛乳を手に入れて冷蔵の魔法をかけつつ、卵もあるなら欲しいと交渉して購入する。


 聖地に戻りガウェインに冷凍魔法が使えるか確認したらさすが炎竜という事なのか使えなかった。


 竜聖母に確認したら仕える竜を遣してくれたので、冷凍魔法を使ってもらい、冷やした金属の器を用意する。

 一方使えないガウェインを呼んで弱火で卵、牛乳、砂糖、蜂蜜、粉ミルクを入れて、黄色の色がちょっと薄くなるぐらいで味見をしては甘さの調整をする。混ぜ合わした物を先程の竜に味見の権利と交渉して冷凍魔法をかけ続けてもらって、ガウェインにひたすらヘラでかき回すように指示し、ヘラが動かなくなるまでかき混ぜたら味見していいよと告げておく。終わったら冷凍魔法の箱へ放り込むように伝えて慶司は別の作業に取り掛かった。


 ここまで手配をして果物をカットして冷凍の箱に入れ冷やしていく。次に小麦を塩、卵で練っていき少しの水で生地を作り捏ねていく、全力で捏ねた物をとりあえず放置。


 牛乳を暖めてチーズを溶かして胡椒と塩を入れ味を見る、ちょっとコクが足りないぐらいで一旦冷蔵箱へ放り込む。


 卵の黄身を塩水に放り込んで放置しておく。


 野菜をカットしてサラダを作り、塩、胡椒、油、ワイン、柑橘系の果物の絞り汁を加えてシェイクしてドレッシングをつくり冷蔵庫へ。

 

 メインの素材を町で買ってくればよかったと思ったが諦めて、弓を引っさげてホルホル鳥を狩り捌いて串に打っていく、一緒にウォーロックの内臓も串に刺してまとめて酒の中に放り込んでおいた。


 アイスクリームの具合を見に行くとガウェインが横たわっていた…


「や…やりとげました」


 ガウェインの健闘のと派遣された竜のお蔭でアイスクリームは完成していた。

 ちょっと素朴な味わいで美味しく出来上がっていた。アイスクリームを竹のカップへ移しながら果物を詰めて冷凍し、ガウェインを叩き起こして、串を打った肉たちを焼かせていく。


 慶司自身は放置していた生地を伸ばしては重ねてを繰り返して、粉をひいて薄く延ばした生地を重ねて切っていく、実演販売をしていた蕎麦屋の真似だが、まあパスタも蕎麦も麺類だから変わらないだろうという乱暴理論である。


 3mm程で切りそろえ湯を沸かして放り込む。

 生麺だから3分程茹でてから茹で加減を確認し、フライパンで軽く炒めて冷蔵箱に入れておいたソースと、燻製した肉を細かくカットしたものを合わせて和える、最後に塩水に漬けていた卵を乗っけるところで全員を招集した。


 食卓にはサラダ、パスタ、串焼きが数種類が皿に盛られている。今回のVIPはまさにガウェインだ、これで諦めたりしなければいいのだが…


「ぬ、この細長い食べ物はなんじゃ」


「こっちのは色々な串がある」


「パスタはこのフォークで巻いて食べてください、途中でその黄身を割ってソースに絡めると味の違いをたのしめます、そしてその串はホルホル鳥とウォーロックの内臓を処理してタレと塩で焼いたものです」


「これはおいしい」


「うまし!」


「やはり専属の料理人を…」


「最後にガウェイン君に手伝ってもらった、

 今回の目玉でアイスクリームです」


「ほう」


「これは」


「なんてこと!」


「うまし」


「うう、頑張った甲斐がありました」


 ガウェインはフェリエスが喜んでいるのを見て感動している


「ふむ、これは炎竜にも一人は料理人が欲しくなったな」


「このガウェイン微力なれど頑張ります!」


「うむ、がんばれよガウェイン」


「ふふふ羨ましいですねえ」


「ガウェイン…」


 これで少しはフェリエスのガウェインに対する目が変わる事を祈ろう…



 ◆◇◆



「のう主様よ? ガウェインに手伝わせたのはわざとじゃろ?」


「それは秘密じゃ!」


「むぅ真似するでないわ! てぃ」


 二人でベットのなかでいちゃつきながら夜はどんどん更けていく



 ◆◇◆



「エル…」


「フフフ寝言か…イタタ、ヌゥ人の体とは厄介なものじゃ、

 しかしあれが魂が繋がるということか…

 流石に竜族でこの話の内容がわかる者がおらんからのぉ…

 わかるとしたらマリシェル様ぐらいか…」

 

 …スゥスゥ


「まったくもって気持ちよさそうに寝よって…ウリウリ」


「それはまだだよエル…もっと焼かないと…」


「慶司は夢でも料理してるのか…」


 まったくもって不思議な気分だのぉ…主様と出会ってから何故か気になって一緒に歩きたいと思い魔力を分けてもらい、意識()らぬまに好きになっていたとはなぁ。魂の半分を持っておったのが主様か…逃げてもいいのにわざわざ助けるかどうかを確認してくれて…


 今は昔の小さな体だが元に戻ったらボンッキュッボンじゃからな!

 若干恐る恐る手を出されたのはそれが原因じゃとみた…


 ウムム…

 まあこうやってずっと主様とくっ付いている理由にもなっていいのじゃが、もう少しこう…ボンっと…大人っぽく髪を纏めてみるか…いやでも主様この髪をさわりながら綺麗だと言ってくれたしのぉ…


 ニュフフ、いやイカンイカン、しかし、そう考えると結婚した竜族同士はどうしているのだろう…

 温泉に入りに行ったり空の散歩にいったりかの?


 ぬぅ知り合いの既婚者で話を聞けそうなのがグラディスだけか…

 ここは恥を忍んででも聞かねばなるまいな…

 主様…先に起きて話を聞いてくる故ゆっくりとリ休んで…


「ん? エル起きたの?」


「うむ、ちと、グラディスのところへな」


「そうか、もう少し寝てていい?」


「うむ、戻ってくるゆえゆっくりとな」


「ふぁ行ってらっしゃい…」



 ◆◇◆



 そして尋ねられたグラディス…


「いや…うん?

 え? 

 お主のところも母を早くになくしていたか…」


「うむ、爺やに育ててもらったようなものでな…」


「そうか、そろそろ我が娘にも話さねばと思ってたが。

 まさか喧嘩友達のお主に話すとは思わなかった…」


「我もな、フフフ」


「おかしなものだ…

 まあ本能もあるから問題ないと我が母も言っていたのだがな…

 まず血の契約をするだろう、

 そうするとお互いの魔力が混ざり合うようになる、

 元々竜族は女が強いからな、

 男の数倍にもなってしまうから肉体面で屈服はさせられない、

 そこで魔力が混ざり合って、

 均等になってところで意識を繋げるのだがな…

 

 そのなんていうか意識を一つにする事で重なりあってだな、

 凄くこう濃密に繋がるわけだ…うん、

 魂がこう満たされていくわけで幸せな気分になれる、

 顔と顔をこすり合わせたりだな愛情表現をしてくれるわけだが…

 魔力をやり取りしていくとこうふわっとなるわけだ、うん」


「体で触れ合うのは顔と顔を合わせるだけかの?」


「うん? そうだな共に寝床で寝てるだけだな」


「ふむ…」


「まあ、あとはこう、なんだ、

 それをたまになする訳だが。


 知ってのとおり我らは長生きだ。

 1000年に一回程の割合らしいが、

 その行為によって

 竜聖母様の下に魂の混ざり合った竜玉が向かうらしい、

 それから10年経つと子供を授かるというわけだ」


「ふむ…ということは我と慶司の子も、

 わかった助かったぞグラディスよ!

 ちと竜聖母様のところへ行って来る」


「う、うむ、このような説明でよかったか」


「うむ、よくわかった」


「そ、そうか、では慶司殿によろしくな」



 ◆◇◆



「マリシェル様、少しお尋ねしたいのじゃが宜しいか?」


「はい、なんですか?」


「先程竜族の血の契約の事をグラディスに聞いてみたのじゃがな、

 それが人族のそれと違うのじゃと…」


「ブッハ…」


「それでこうどちらが正しいのじゃと…」


「ふむ、難しい質問ですね、

 私の役目は新たに生まれてきた竜玉を育てる事ですから、

 実際に産むわけではありません…


 竜玉を宿すと今はそう、エルウィン殿と慶司殿の子ですね、

 竜玉が体外に出れる位の大きさになると、聖地の湖へ行きます、

 そちらにもぐると体内より竜玉が通りぬけてくるのです。

 そして湖の中で聖水と我が魔力と魔素を取り込み、

 竜玉は殻を作り生まれるのですが…


 い、一応人族の知識はこれでも持っていることは持っていますが

 何しろ経験はありませんので…」


「我は竜族の方法を試していないので解らないのじゃが、

 慶司との繋がりはこうフワフワとしてよかったのじゃが、

 その…最初は死ぬほど痛かったじゃ、

 何か間違えたかと思った程で…

 ちょっと今でも痛いのじゃが…

 グラディスが話すに魔力の交換の様子と違うようでな、

 魂が満たされる体験のみのようじゃったから…

 我の体験も間違いではないにしろ、

 魔力を交換してはいないので子供の事が…」


「なるほど、心配なのはどちらかと言えば、

 子供に与える影響というわけですね」


「うむ、実はそれが気になっていてな、

 竜玉に魔力の交換を我らがしてないのは影響はあろうか?」


「大丈夫ですよ、魔力のやり取りは既にされてますし、

 他の子と変わらない形で竜玉も成長してます、

 むしろ昨日の成長が不思議なぐらいで…

 原因がわかってホットしたやら恥ずかしいやら」


「そうか、じゃあ我らの子は大丈夫なんじゃな」


「はい、心配をなさる必要はありません、ただ問題が一つ」


「なにが問題なのじゃ?」


「いいですか?

 恐らく魔力は別の形でこちらに送られて来ています。

 ですから問題はないとは一応思ってはいるのです、


 ですが万が一です、万が一ですが、

 エルウィンさんのほうで妊娠なんてすると、

 その体型では危険だと思います。

 ですからそれだけはご注意ください」


「なんじゃと我のほうで妊娠じゃと?」


「正直わからないとしかいえません…」


「そうか…」


「もしかすると人族の問題もあるかもしれませんから…

 ここで聞けるの慶司さんだけですから、

 きちんと聞いてみるのがいいでしょう」


「うむ、聞かぬと解決できぬのならば!

 ではマリシェル様失礼いたす」



 ◆◇◆          ◆◇◆          ◆◇◆  

 


「で…俺に聞きに戻ってきたと…」


「うむ…やはり二人の問題であるからして、

 恥ずかしいからと聞かぬわけにも行かぬと…」


 流石に慶司も昨日の今日でこの内容は少々驚いたが、昨夜の様子からするに知らない事であるとは思っていた。


「そうだな、まず人間の性交は子供を成す為だけではないという

 無茶苦茶な事実から説明しなくてはならない」


「なんと?

 子供を成すためじゃないのであればなぜ性交をするのじゃ」


「色々理由をつける奴がいるけど…

 それは気持ちいいからだな、

 まあその理由の方にこそ意味があるわけなんだが」


「ぬう、気持ちいいからといって子を成すのか?」


「人間が弱いからだろうなきっと」


「弱いから大量に子を残そうとする仕組みがあるわけか」


「まあ、そこから理解をしてもらってだな、

 気持ちいいからとか、

 興味があってやってみたら気持ちよかったからとか、

 まあ要は本能でまずやりたいと思うわけだが、

 この行為は一人では出来ない、まああくまで一応な」


「そりゃ子作りなのだからしょうがあるまい」


「うん、で相手が必要になる訳だが、

 どこの誰とでも構わないから性交したいのではなく、

 特定の誰だから性交したいっていうのが大事なんだ」


「要はツガイの行為なわけじゃな」


「うん、まあそう、でそこに人間は気持ちや相手に対する感情、

 愛情を求めたわけだ、

 愛情があるからやる、

 愛情を確かめるためにやる。

 ぶっちゃけると、

 理由をこね回すのが習慣のようになっている」


「ふむ、では慶司が我と契ったのは、

 ぶっちゃけ理由によるものなのか?」


「うーんそこが問題で、

 エルは昨日の行為をもう一度俺としたいと思う?」


「うむ、魂の繋がりを感じたのじゃ、

 竜族も他の方法があるらしいのだが体は重ねないらしい」


「うん俺もエルとは繋がっていたい、

 ぶっちゃけの気持ちいいからという行為を無視してでも、

 一緒に居たいと思ってる訳なんだ」


「ムムム、ややこしいぞ?」


「うん、でもまず性交をなんでするのかを理解してないと、

 一応昨日はきちんと避妊はしたつもりだ」


「ふむ、それをするとどうなるのじゃ」


「絶対じゃないけど避妊をしていれば子供は出来ない」


「なんと」


「これは俺がエルと繋がりたかったから選んだ行為だ、

 エルの体はまだ小さいし竜族の体もわからなかったからね」


「ふむ…つながりたいけど考えてくれていたわけじゃな?」


「まあ、そこが男の最低限のケジメだからね、

 妊娠するのは女性だ、男性じゃない」


「ふむ…」


「でエルは子供に影響があるかどうかが心配だったけど、

 昨日の行為は悪くないとは思ってくれていて、

 避妊をしていたが子供への影響は問題なかった訳だね」


「うむ、マリシェル様はそういっとった」


「次にじゃあ人間の性交の仕組みだけど。


 男性が精液を女性の膣内にいれて、

 その精液の含まれる精子が、

 女性の体内の子宮で卵子と結び付くことで子供ができるんだ。


 ちなみにこれはオスメス存在するすべての生物に当てはまる、

 植物にもオスメスの区別がある、

 違うとしたら精霊ぐらいとかじゃないかと俺は思ってた」


「じゃあ主様は昨日はそうならないようにしてたわけじゃな」


「うん一応避妊具を用意はしてたから」


「ふむ…」


「まあ、自分で用意したわけじゃないんだけど、

 男性は精子を出す、これは年中作られてるんだ、

 で女性の方は自分が女じゃないから詳しくは知らないんだけど、

 女性は子供を作る準備が出来る体になると、

 初潮という生理がおきるようになって、

 これが約一月に一回のペースで訪れるようになる、

 そして卵子が卵巣から出て妊娠可能な期間が終わると、

 生理として排出されるという繰り返しがある」


「ムムム、それじゃ排卵がなければ子供は出来ぬわけじゃな」


「そういうことになるね、そこで質問になるけど、生理はある?」


「竜族に生理という現象はないの…

 4000年生きてきたが流石になかった」


「後の問題としては、

 エルが今の肉体をもってるのが人族の形だけど、

 それでも生理が起きるかどうかということかな」


「ふむ、それはまだわからないからのぉ」


「でも俺もエルとは繋がりたいとは思もうから避妊をしながら、

 一月は確認したほうがいいと思う」


「うむ、なんとか理解したと思うのじゃ。

 要は我の肉体が完全に人族と同じような仕組みだと、

 危険があるかもしれんし、

 なければ問題はないということじゃな、

 あとは竜族の方法でも繋がれるかどうかじゃ」


「え? そっちも試すの?」


「当然じゃ、グラディスの話によればすばらしい体験らしいぞ」


「まあ、やってみるのは良いけど、

 俺は人間ではあるから出来るかどうかわからないけどね」


「うむ、まあその時はそのときじゃ、

 我らの後に続く者たちがおるやもしれぬ、

 きちんと調べておいて損はない」



 結果としては流石に魔力構成されたエルの体には子供を作る機能はなかったのだが確信が持てるのは流石に時間を要す事柄であった…

2014/09/04加筆修正

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