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第35話  タイチくん

「まぁ、こうゆうことなの!!」


ナギちゃんは、無理に笑った。


「ナギちゃん!!もう、無理しないでよ!!」


心は、目に涙をためていた。


「・・・ココちゃん。」


「そうだよ。よかった、ナギが本当のこと話してくれて。」


真紀も微笑む。


「ごめんね。真紀ちん、ココちゃん。」


ナギちゃんは、安心したのかやっと本音が出た。


「戻っておいでよ。」


心は、ナギをなだめる。


「ありがとう。」


ナギはこれまで見たことのない笑顔を見せた。


すると、”ピンポーン”とチャイムが鳴る。


「待ってて!たぶん、ショウだと思う。」


心は、なんか軽い気持ちでなんかやっと晴れた。


「はぁーい!!」


玄関を開けると、やっぱりショウだった。


「ショウ!!待ってたの!!」


「あれ??なんか機嫌いい??」


ショウは、微笑んでる。


「あ!今日、俺のいとこ連れてきた!」


よく見ると、隣に背が高く、歳は・・・・ナギちゃんと同じくらい?


「こんばんわ。あの、最近ショウが反抗しなくなったのでどうしたのか問い詰めたら、彼女が


 いるって聞いたから、会いたいなぁと思って!」


その人は、気はよさそうな人だった。


「あ!どうぞ!」


心は、その人も家にあげた。


「あの、名前は?」


「あ・・・名前ですか・・・?2種類ありまして、名前は”タイチ”っていいます。」


「!!」


(タイチってナギちゃんがいっていた人?まさかね、ショウと私が親戚なはずないし。。。)


と疑った。


「ねェ、今日誰かいんの?」


とショウが心にきく。


「うんとね、ナギちゃんと真紀ちゃんがいるよ。」


心は、リビングに案内する。


「だから誰だよ・・・。」


心は、ショウの言葉なんて聞いてなかった。


「ねェ、真紀ちゃん、ナギちゃん。1度は紹介しようと思ってたんだけど、私の彼氏の


 ”ショウ”私の1つ年下なんだぁ。。。あと、ショウのいとこの人来てるんだぁ。」


とリビングにショウが入ってくる。


「あの・・・こんにちわ。あの、おれ”ショウ”といいます。」


と礼儀正しくあいさつした。


「あれ?いとこは?」


「なんか忘れ物したんだって。あとで来るよ。」


ナギと真紀はキョトンとしている。


「・・・どうしたの?2人共。」


「いや・・・・かわいいなぁ。って」


「それは、いいから2人も自己紹介は?」


と少し大人ぽっくふるまる心。


「あ・・・えっと、心の姉の”真紀”といいます。」


と真紀は、恥ずかしそうに言う。


「あとそれから私は、心の母の”ナギ”です。よろしくね!」


とまた口調がかわいくなるナギ。


「宜しくお願いします。」


ショウも緊張している。


「あれ?おそいね。。。ショウのいとこ。」


と心は、玄関のほうをみる。


「うん・・・だよな。どうしたのかなぁ?」


ショウも心配する。


「え??そのいとこってかっこいい??」


とナギは期待している。


「もう!!ナギちゃん!!」


心は、あきれる。


すると、玄関の開く音がした。


「すみません。ちょっと、ケーキを忘れてしまっ・・・・。」


ショウのいとこのタイチさんは、何かを見て驚いていた。


心は、その目線をたどると・・・


「・・・・タイチ・・・くん。」


「・・・ええ????」


心と真紀はおどろいた。


(この人が・・・私のお父さん。。。)

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