第23話 アキへの笑顔
今日も学校は一人で行った。
ショウを誘ってみたけど、みんなが見てると恥ずかしいし、女子に絡まれるのは嫌だとか言って
今日も先に行っちゃたらしい。
(どうせ、ショウはみんなに冷やかされるのが嫌か、私といるとややこしいことが起こるから
嫌なだけじゃん・・・・。)
少し怒り気味で歩いていると、アキが来た。
「ココ〜!!おっは〜!!」
でも、アキがいるとなぜかその怒りは消えていた。
「どうしたの?いいことでもあった?」
「うん!!」
アキは私の腕をつかみ、ニコニコしている。
「何?教えてよ。」
「え〜???忘れたの?ココ。昨日、メール送ってくれたじゃん!!」
「え?それだけで喜んでんの?」
心は、唖然としていた。
「だって、前もココがメールあげるって言ってくれなかったじゃん。」
(あ・・・・そういえば、あの時は変な人に襲われてメールどころじゃなかったもんな。)
と昔の思い出にひたっていた。
(あれ?そういえば、昨日送ったのって゛おやすみ゛ぐらいしかおくってないような。。。)
アキは私に一言のメールをもうらうだけでこんなに喜んでくれた。
かけがのない親友。
心は、アキの手を握った。
「?ココ?」
「私達は、ずっと友達だよ。」
恥ずかしかったけどアキに言えた。
アキは、涙をながしながらうなずいた。
こんなに可愛くて、純粋で私のことを親友として想ってくれてるアキが私は嬉しかった。
学校に着くと、いきなり目についたのはショウと・・・たくさんの女の子。
「何あれ!!菅野くんあんなに女の子に囲まれて。」
アキが指をさす。
「アキ・・・指をさすのはやめなさい?」
と心が落ち着いた口調で話す。
「いいの?あんな一緒にいてくれない彼氏を他の女の子が一緒ってのは・・・。」
「そうだけど、ここは我慢しなきゃ。」
「うん!!それまで、私がココといる。」
心はアキに顔を向け、微笑んだ。
「・・アキ、ありがとぅ。」
「・・・・。」
アキはあまりのことで驚いている。
「?アキどうしたの?」
「笑った・・・・。」
アキがつぶやいた。
「え?」
「ココが笑った!!」
アキは心に抱きつく。
「え?」
心もあまりのことで理解ができなかった。
でも、すぐにわかったのは私・・・・やっとアキのまえでも笑えるようになったんだ。