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第18章 レベル4の覚醒


朝。


訓練場。


誰もいない。


俺は、

一人で剣を握る。


模倣。


カインになる。


身体が、

熱を帯びる。


視界が、

澄む。


だが。


以前のような、

激しい吐き気がない。


「……?」


剣を振る。


速い。


正確。


魔力の流れが、

整っている。


まだ、

完全じゃない。


それでも。


確かに、

違う。



背後から、

足音。


カインだ。


「今、

 使ってたな」


「はい」


「苦しくないか」


「……前よりは」


カインは、

目を細める。


「制御し始めてる」


胸が、

高鳴る。



模擬戦。


相手は、

上級冒険者三人。


普通なら、

勝てない。


模倣。


レベル4。


世界が、

静まる。


相手の動きが、

止まって見える。


剣を振る。


一人。


二人。


三人。


倒れる。


息は、

乱れていない。


心臓も、

落ち着いている。


「……負荷が、

 ない?」


カインが、

小さく呟く。


俺も、

同じ疑問を持っていた。



その夜。


屋上。


星を見上げる。


模倣しているのに、

「誰かになる」

感覚が薄い。


代わりに。


力が、

体の奥から

湧いてくる。


「カインの力を、

 借りている」


というより。


「自分の中に、

 ある」


そんな感覚。


胸が、

ざわつく。


もし。


もしこの先、

模倣じゃなくなるなら。


俺は――


何者になる。



カインが、

静かに言った。


「お前は、

 俺を越えるかもしれん」


否定できない。


怖い。


でも。


逃げない。


俺は、

剣を握る。


勇者になるために。


そして。


勇者を、

終わらせるために。


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