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99話 月野さんとポップコーン

「月野さんそういえば映画って何見るの?」


 俺と月野さんはモオンの中を練り歩いている。一昨日月野さんからメッセージが来て映画を観ようと誘われだがまだなんの映画を見るのか俺は知らない……


「あ! えーとね! まだ決めてない」


「え? そうなの……そういえば話題の映画があるとか言ってなかったっけ?」


「ああ! それを見てもいいんだけど! せっかくなら映画館で何上映してるか見て決めた方がいいじゃん!」


「じゃあ……まずは映画館?」


「うん! そうだね!」


 俺と月野さんは映画館に向かった。


「山田くんなんか見たいやつある?」


「うーん、どれも気になる……」


 この前テレビで紹介されていた、からあげ王子の冒険やトマトコーヒーカップが上映スケジュールに書いてある。


「あ! この後すぐに俺のすばらしき正義のヒロイン上映するって!!」


「え? なにそれ?」


「これわたしが一昨日メッセージした話題の映画だよ!! なんか胸キュンするって話題なんだよ!」


「胸キュンか……」


「だから……ね……私は……そんな海人のことが好き……」

 どうして……今……中川さんのあの言葉が……

 俺は今の胸キュンという言葉にあの告白の言葉を思い出す。


「どうしたの? そんなに顔赤くして……山田くん?」


「ん!? あーーいや……なんでもない……」


 それから俺たちはその映画を見ることを決めて、チケットを二人分買った。


「さーて! ポップコーンでも買おうか!」


 月野さんはポップコーンを買う列の最後尾に並ぶ。

 上映時間はもう迫ってきてるが、この調子なら間に合うだろう……


「山田くん何にするの?」


 レジの上にはポップコーンの種類などが載っている電光掲示板が設置されている。

 キャラメルポップコーンやストロベリーポップコーンや塩などポップコーンの味が表示されている。


「キャラメルポップコーンにしようかな」


「いいね! わたしストロベリーにしようっと!」


「ねえ! 山田くん! あとでキャラメルポップコーンちょっと分けて!!」


「ぅん……もちろんいいけど」


 近い……

 月野さんは異様に俺に接近してきた。


「あ……ごめん、つい……」


「いや……別に……」


 それから俺たちはポップコーンと飲み物を買って、映画館の受付の人にチケットを見せて俺たちはシアターに通じる通路に出た。


「えーと、七番シアターだっけ……」


 俺はチケットに書いてあるシアターの番号を確認して、一つ一つの劇場の前に書かれた数字と照らし合わせた。


「あ! あったよ! ここだよ」


 月野さんが七番シアターの前に到着すると、ポップコーンが入ったトレイを揺らしながら俺に呼びかけた。


「じゃあ! 入ろうか! 月野さん!」


 劇場のドアの横の壁には俺の素晴らしい正義のヒロインの上映を知らせる小さい映画のポスターのようなものが掲げられていた。


 それから俺たちは先ほどチケットを買った、映画館の席に座る。

 

「うん! 美味しいー!! 山田くん食べてみ!!」


「じゃあ、いただこうかな……」


 俺たちが席に着くと、まだ映画館内の照明はちょっと明るくて、スクリーンには、今度やる映画の宣伝が流れていた。

 月野さんは席に着くと、ストロベリーポップコーンを口に頬張り幸せそうな顔を浮かべた。それから月野さんは俺にストロベリーポップコーンを俺の近くに持ってきて食べるように促してきた。

 

「うん、これ美味しい!」


「でしょ! エヘヘ! あ! 山田くんのキャラメルもちょうだい!!」


「うん! どうぞ!!」


「うん! キャラメルも美味しい!!」


 月野さんは俺がキャラメルポップコーンを差し出すと、ポップコーンをひとつまみして口の中に入れた。


 そうこうしていると、映画館の照明が暗くなった。もうすぐ……上映開始か……


「楽しみだね! わたし今とっても嬉しいよ!」


「え? 嬉しいって?」


「だって……山田くんと映画見ることができるなんてとても嬉しいよ!」


 月野さんは俺の顔を見てにっこり笑う。

 俺はその顔を見て今、不覚にもドキドキしてしまった。



「いやー! 面白かったね!」


「ピンチのヒロインの元に駆けつける主人公はカッコよかったよね!」


 俺たちは映画が終わった際、感想を述べる。

 この映画はモンスターが蔓延る現代日本が舞台で主人公は小学生の時、モンスターに襲われた時、一人の女の子ヒーローに助けてもらう。その子は自分と同じぐらいの歳の子で、主人公はその女の子の事を高校生になるまでずっと憧れてて、高校生の時、同じくクラスの女子が実はあの時のヒーロだったってところから始まるラブコメディーだった。


「うん! ヒロインも超強くてカッコよかったよね! わたし憧れちゃったよ!!」


 俺たちは映画の感想など、雑談をしながらゆっくり歩き、映画館を出た。


「そういえば……買い物って」


「あ! うん、そうだった! 映画を見てて、すっかり忘れてたよ!」  


「それじゃあ! 行こうか! 山田くん」

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