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98話 文化祭の終わりと買い物の約束

「うん……言った……」


 中川さんは俺が聞き返すと顔を赤らめて小さく頷いた。


「……ごめん……私ちょっとトイレ!!」


 中川さんは間髪言わず立ち上がり走って学校の校舎の方に向かっていった。


「…………」


 中川さんは俺のことが好き?

 さっきの好きってそういう意味の好きだよな……

 俺は突然の告白に戸惑っていた。

 俺が考え込んでいる間も花火の音がひっきりなしに俺の耳に聞こえてくる。


「よう! ん? どうかしたか? お前」


 気づけばフォークダンスは終了して、花火もやみあがり、俺の元にフォークダンスを踊り終えた正孝がやってきた。


「いや……正孝……恋ってなんだろうな……」


「は? どうした? お前?」


「いや……なんでもない」


 空を見上げると月明かりが真っ暗な空を照らしていた。


 それから俺たちは文化祭後夜祭が終わったことにより、教室に戻って片付けを続行しようとした。


「よし! 今日はここまでだ! みんなお疲れ様! 続きは月曜は代休だから火曜日の午前文化祭の片付けの時間があるからその時やろう!」


 北原が片付けをする俺たちにそう言った。

 時計を見ると午後七時をすでに回っていた。


「やっほー! 山田くん! そういえばさっきどこに行ってたの?」


「え? 月野さん? さっきとは?」


「いやー! ワタシ山田くんとフォークダンス踊りたかったんだよ!! 探してたのに!」


「ごめん……俺グラウンドの近くの段差に腰下ろしてボーとしていたよ……」


 俺と月野さんが談笑しているとこちらを見ている中川さんと目があった。

 目が合うと中川さんはすぐに目を逸らした。かくなる俺も先ほどの告白を思い出してすぐに彼女から目を逸らす。


「どうしたの? 山田くん鈴音と何かあった?」


「え? いや……なんでもないよ!! あはは」


 月野さんは今の俺たちの互いに目が合うと気まずそうに目を逸らす一連の動作を見ていたのだろうか


「まあ! なんかあったら言ってね!」


「あ、うん……ありがとう」



 片付けを中断して俺は荷物を置いている仮教室に足を運んだ。

 荷物を持つと、ポケットに入れてあるスマホから通知がなった。


 (すずね) 先帰ってるから……


 スマホを見ると中川さんからのメッセージが来ていた。一言だけ添えられていたそのメッセージを見て俺は先ほどの告白を思い出して、もし本当に彼女が俺のことを好きで告白してきたのならちゃんと考えて向き合って答えを出さなきゃ……そう思った。


「……山田くん! や! ま! だ! くん!」


「うわ! びっくりした……月野さん……」


 月野さんは俺の名前を言いながら俺の顔を優しく突っついてきた。


「どうしたの? ぼーとしてさ!」


「いや……なんだか疲れたなって思って……」


「エヘヘ! ほんとだね! ねえ、よかったら一緒に帰らない! 鈴音と三人でって……あれ? 鈴音は?」


「中川さんは今日は先帰ってるってさっき連絡があって」


「そうなんだ! じゃあ、帰ろうっか!」


 月野さんはなんだか嬉しそうに荷物を持って歩き始めた。



「ねえ! 山田くん! もうすぐ修学旅行があるじゃん!!」


「うん……」

 

 夜の帰り道……俺と月野さんは横並びに歩いて話をする。


「あのね……その……もしよかったらさ、明日か明後日……修学旅行に必要なもの買いに行かない? ほら! パジャマとか色々買いたいし!」


 明日か明後日か……確かその二日バイト入ってなかった気がするな……


「いいよ! 行こうか! 俺も買いたいものあったし!」


「あ! 鈴音も誘っといて! 場所はいつものモオンでいいよね?」


「うん! もちろん!」


「じゃあ! 詳しいことは後でメッセージ送るね!!」


 俺は文化祭終わりの休日月野さんと一緒に出かけることになった。


 俺は家に帰ると、中川さんが先に帰ってるとメッセージにあった通り、すでに帰宅していた。


「中川さん」


「は! はい!!」


 俺がさっき月野さんに頼まれた要件を中川さんに伝えようと名前を呼んだが、何か焦ってる様子でとても早口でそう叫んだ。


「その……月野さんがさ……明日か明後日モオンに買い物行かないかって……」


「明日か明後日か……」


 中川さんはスマホを確認している。

 もしかして、スケジュールを確認してるのだろうか……


「……うぅ、明日と明後日どっちもバイトだった……」


「え……そうなの……じゃあ、今度にしようか……」 


 彼女が悲しそうな顔をしているのでそう言う。


「いや、どうせなら二人で行ってきなよ……」


「え? でも……」


「行って来なよ! せっかく雫に誘われてるんだし! 私も本当は行きたかったけど……」


「じゃあさ……今度またみんなでモオン行こうか!」


「うん!!」

 

 俺が不服そうな顔をしめす彼女にそういうと彼女は表情を変えて嬉しそうな顔をした。


 俺は言いたいことを言ったため、一旦リビングではなくゲームをするため、普段俺がゲームなどをする部屋に移動しようとした。


「あのさ……海人……」


「ん? どうしたの?」


「さっきのグラウンドでのことなんだけど…………私、海人のこと本気で好きだから……だから……いくらかかってもいいから……もしよかったら答えを聞かせて欲しい……」


「…………わかってるよ、だからちょっと待ってくれるかな……」


「うん……いくらでも待つよ私!!」


 俺は一言そう言い残し、普段ゲームとかをする部屋に向かった。


 俺はしばらくその部屋で気を落ち着かせるためにゲームをしていた。

 俺は今日昨日文化祭で色々あったが、まさか中川さんに告白されるとは……まさか中川さんが俺のことを好きだったなんて……俺自身相当戸惑っていた。なので俺は今ゲームをやって頭を冷やしていた。


 しばらくゲームに没頭していると月野さんからメッセージが来る。


(しずく) やっほ! 文化祭お疲れ様だね! それで買い物なんだけどさ……明後日はどうかな?


(かいと) 俺は全然いいんだけど、中川さんがバイトで来られないそうで……


(しずく) そうなの? じゃあ違う日にする?


(かいと) なんか二人で行ってきてって中川さんいってる


(しずく) そうなの? じゃあ、二人で行こうか……


 俺は月野さんと2人でモオンに行くことになった。


(しずく) そうだ! もしよかったらさ! 明後日映画で見ない? ちょうど話題になっている映画があるんだ


(かいと) うんじゃあ、行こうか! 映画楽しみだね


 なんの映画見るんだろう……

 俺はゲームの続きをプレイし始めた。



 二日後……俺はモオンにて、月野さんと待ち合わせをした。


「やっほー! 山田くん!」 


「月野さん……早いね……」


 俺も約束してた時間より比較的今日は早く出たはずだが、月野さんはすでにモオンに到着していた。


「いやー! 山田くんとの買い物楽しみで! ついつい早くきすぎちゃったかも! アハハ!」


 月野さんは元気よく笑う。


「さあ! 行こっか!!」


「うん! そうだね」

ここまで本作品をお読みいただき誠にありがとうございます。

 ここまで読んで面白かった、続きが気になる方はもしよろしければ★評価やブックマーク、レビューなどをよろしくお願いします。


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