93話 ……じゃあ……手繋いでよ……怖いから……
「次の方どうぞ!」
俺たちが並んでしばらく経つと、ようやく俺たちの順番がやって来た。
そして、俺たちは二年五組に入った。
クラスに入ると教室一面が暗くて、俺たちはゆっくり奥に進んで行った。
クラスを進んでいくと、目の前に絵が飾られていた。
俺はしばらくその絵を見ていると、いきなりその中からお化け役の人が出てきた。
俺は絵を見つめていたことにより、驚くが、それ以上に横にいる中川さんが悲鳴を上げた。
「中川さん……大丈夫?」
「うぅぅ……怖いよぉ……」
「もしかして……中川さん怖いの苦手?」
俺がそう彼女に聞くと彼女は暗くてあんまわかんなかったが小さく頷いたように見えた。
「怖いならなんで……お化け屋敷入ろうなんて言ったの?」
「だって……海人が入りたそうにしてたから……」
全くこの子は……俺が入りたそうにそわそわしてたから怖いのを我慢して……
「中川さん俺がそばにいるからそんなに怖がらないで安心してよ」
俺は中川さんが安心できるようにそう言った。
「……じゃあ……手繋いでよ……怖いから……」
「え?」
俺は彼女が手を伸ばしてきたので、一瞬固まる。
手……繋ぐのは緊張する……
俺がしばらくその場で固まっていると、梅雨の季節の時……雷が苦手な俺を安心させてくれるために俺の手を握って安心させてくれた中川さんを思い出した。
あの時は本当に中川さんのおかげで助かったから……今度は俺がお返しないと……
「中川さん……はい……」
すると俺は彼女の伸ばした手を取った。
「えへへ……海人の手……あったかーい……安心する……」
「それは……よかった……」
俺たちは手を繋ぎ、お化け屋敷の出口に向かって歩き出した。
お化け屋敷ということもあって照明は少なく、教室内が暗かったがおそらく今の俺の顔はすごく赤いのだろう……
「いやー怖かった……」
俺たちはしばらくしてお化け屋敷の出口に到着して、二年五組を出た。
さっき教室が暗かったこともあり、外から指してくる光を浴びた瞬間すごく眩しく感じた。
「……ねえ、海人……手ありがとね……」
「お、うん」
俺と彼女は今恥ずかしそうに下を向いて話していた。
「私……ポップコーンが食べたいな!」
しばらくした頃、中川さんがそう俺に言葉を漏らした。
確か……ポップコーンは、生徒玄関前の出店がいっぱい並んでいるところあったっけな……
「わかった……じゃあ行こうか……」
そして、俺たちはポップコーンを提供してる出店の前に到着した。
「ポップコーン……えと、キャラメル味ひとつください! 海人は?」
中川さんは出店の看板に書かれたメニュー……ポップコーンと塩とブラックペッパーを見て、キャラメル味を選択したらしい……
「俺はポップコーンは今は要らないかな……」
「そう……」
俺は今お腹がいっぱいなのでそう断った。
中川さんはしばらくすると店員さんからポップコーンのキャラメル味を受け取り、近くに設置されていたテーブルの前にある椅子に二人で座った。
「じゃあさ! 海人! 一緒に食べよう!」
中川さんはテーブルにつくなり俺にポップコーンを一緒に食べようと提案してくる。
「え? いいの? 俺も食べて?」
俺はお腹がいっぱいだったのだが、彼女がせっかくそう言ってくれているので、キャラメルポップコーンを分けてもらった。
「もちろん! ほら! どうぞ!」
彼女はそう言ってポップコーンが入った容器を俺に近づけてくる。
そして、俺はそう言われてポップコーンを口の中に入れる。
「どう? 美味しい?」
「……うん……とっても美味しい……」
「えへへ……でしょ!」
キャラメルポップコーンはとても美味しかった。




