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76話 好きじゃないよ……多分

「だってよ……一緒に住んでたら好きになっちまうことだってあるのかなって?」


「いやいや……それは……」


 俺は正孝からそう言われてその場でしばらく固まってしまった。


 ……そういえば最近……俺はあのゲームで好きなヒロインであった三葉桃子の事をなんとも思わないくなってきている……

 それに……なんだか、私立金森学園物語だと、三葉さんだ!! って昔はなってたのに……最近はあのゲームの話を聞くと真っ先に中川さんの顔を思い浮かべてしまう。

 そう考えると……俺は中川鈴音の事が……最初は三葉桃子のことが好きだったが、徐々に中川さんに惹かれていったのか? 

 俺はわからなくなった……

 

「どうしたんだ? 黙り込んで……」


「ん? いや……なんでもない……」


「それでどうなんだ? 好きなのか?」


「好きじゃないよ……《《多分》》……」



 それからというもの俺と正孝はペットボトルを飲み干し教室に戻った……


「あ! 海人!! どこ行ってたの?」


 俺が教室に入ると中川さんがとても眩しい笑顔で俺のところに来てそう聞いてきた。


「……ちょっと……自販機行ってきただけだよ……」


 俺はそうさりげない回答をしてすぐに自分の席へと向かった。自分の席に座ると、俺は静かに頭を抱える。

 なんだ……今、中川さんの顔が直視できなかった……いつもはっていうか、さっきまでは直視できたのに……

「それでどうなんだ? 好きなのか?」

 俺は正孝が俺に言って来た言葉を思い出す。

 正孝〜〜!! お前がそんなこと言うから俺……中川さんのこと辺に意識しちまってあるじゃねぇーかよ!!!

 

 俺はそんな事を考えていると、いつものように正孝が自分の椅子を持って俺の席にやって来て、俺の前に座る。


「お前……今日はコンビニ弁当か?」


 俺は正孝がコンビニの袋を俺の席に持ってきたのでそう聞いた。おそらくコンビニの袋に入っていると思われる物体はサイズから考えてあれは弁当だろ……


「おお、よくわかったな……そうだぜ! 今日はコンビニ弁当だ!!」


「なんか嬉しそうだな……」


「それはもう! 先々週だっけか? に発売したコンビニ限定そぼろ弁当がよ! 今日の朝偶然売ってて! 俺は思わず跳び上がっちまったよ!」


 ……そぼろ? あぁ、そうかこいつそぼろ好きだもんな……

 俺はそんな正孝を見ながらバックからお弁当を取り出す。

 そういえば……あの弁当の一件以来……毎日中川さんは俺に学校がある日はお弁当を作ってくれてる……これって、すごく幸せで、中川さんにすごく申し訳ないことではないのか……

 俺は唐突にこのお弁当を見ながら思った。


「なぁ、ちょっと聞いていいか?」


「ん? なんだよ……」


「お前のそのお弁当……もしかして中川さんが……」


「あぎゃーー!!」


 俺は正孝が結構ボリューム大きくそんなことを言おうとしてきたので、俺は大きな声を出してそれを静止した。

 危ねぇー! あの件は中川さんが起点をきかせてくれたおかげでちんかしたんだ……もし誰かに聞かれてたらあれが再来するかもしれなかった。


「……びっくりした!! お前いきなりでかい声を出すな!!」


「す、すまん……」


 俺が大きな声を出したことでクラスのみんなが俺のことを不思議そうに見ていた


「なぁ、どうしたんだ? それでその弁当……」


「正孝……後で話すから……一旦その件に対してはお口チャックで頼む」


 俺は続けて正孝がその話題をしようとしてきたので、俺は後で話すと人差し指を唇の前に当ててそう言った。


「……なぁ、正孝はどうなんだよ……その、橘さんとは上手く行ってんのか?」


「……は?」


 俺がその質問をすると正孝は顔を明るめて恥ずかしそうにしていた。


「まあ……上手くっていうかわからないが……その……順調って言いますか……昨日だって一緒にサッカーしたし……」


 へえ〜サッカーか……

 橘さんは運動系ガツガツのアウトドア系だろうからわかるけど、正孝はインドアだからな……珍しいな……

 

「てか、お前いきなりなんだ!? なんでそんな話をする!?」


「えぇ〜? なんとなく……」


 俺が手を後ろに組みにやにやしながら言うと。


「お前あれだろ、さっきのし返しか!?」


「ふふ、半分正解……!」


 俺は正孝に言われてそう答えた。

 半分はさっきの俺と中川さん関連のもの……もう半分は純粋に俺があの二人の中は進展しているのか気になっていたからか……とは言っても、正孝のほうは橘さんに見るからにゾッコンみたいだが……橘さんはどうかわからない……そもそも、正孝のことをただの幼馴染としか見ていないかもしれない……


「なぁ、海人……今度よ……文化祭があるだろ……そこで俺、結菜を誘って一緒に回りたいと思っているんだが……どう? いけると思うか?」


「ほう、お前にしちゃ大胆だな……」


 俺は正孝の奥に見える三人の女子生徒、中川さん、月野さん、橘さんを見ながらそう答える。

 あの三人も普段お昼休み仲良く机をくっつけて食べたいるな……いつもは五人とか七人とか大人数で食べてる時も目撃するが……今日はいつもの三人で食べているようだった。


「だってよ……うじうじしていたら……あいつ誰かに取られちまうかも……」


「取られる?」


「あいつ可愛いから結構モテるんだぜ! 昨日のサッカーの時だって他校の男子からいろいろ話しかけられていたようだし……」


「そうなのか……」


 確かに橘さんは可愛いからな……男勝りな美少女という感じで……だからあいつは危機感を覚えて文化祭を誘おうと……橘さんと進展しようと……


 ……うじうじしていたらか……

 俺はそう思い何故か中川さんを見た。

 何故中川さんを見たのかは俺には全くわからなかった。

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